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Go ★ Circuits No.136 (0617/02発行)

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【136号の目次】

※ ココデメールでGo☆Circuitsを購読している方にお知らせ

◎ YRSウェブサイト更新

○ プログラム変更 - 筑波ドライビングワークアウト

● 筑波サーキット公式ドライビングスクール申込み受付中

▽ 筑波スプリント&筑波エンデューロ参加者募集

▲ オーバルコースを走ってみて - 参加者の感想

☆ ハウツゥスタート ドライビングポジションと操作

★ レースウエイ in the States No.1 最終回

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※ ココデメールでGo☆Circuitsを購読している方にお知らせ

ユイレーシングスクールのメールマガジン「Go☆Circuits」は直接
配信の他にいくつかのメールマガジン配送サイトを使ってお届けしていますが
、このほどココデメールがメールマガジンの配送を停止します。

ココデメールを利用されている方で継続してGo☆Circuitsを読まれ
たい方は再度購読を申し込まれる必要があります。YRSではココデメール経
由の配信をこの号で終了しますのでご了承下さい。

ユイレーシングスクールでは相当の数のメールアドレスと氏名を管理していま
すが、これらの個人情報が第3者に知られることはありません。再度メールマ
ガジンの購読申込みをされる場合は直接YRSに申し込まれることをお勧めし
ます。

> メールマガジン購読申込み
http://www.avoc.com > Mail Magazine > 購読申し込み

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◎ YRSウェブサイト更新

> オーバルの走り方掲載
オーバルを走る時の注意点を掲載しました。。
http://www.avoc.com > School > ワークアウト > オーバルの走り方

> ビデオクリップ掲載
定常円旋回のハンドリング3態を掲載しました。
http://www.avoc.com > Dounload > ビデオクリップ

> YRSオーバル歴代ラップタイム更新
計93名のYRSオーバルラップタイムをソートし掲載しました。
http://www.avoc.com > Lap Time of Record > Oval Course

> 筑波ドライビングワークアウトレポート掲載
13日に行われたTDOのレポートを掲載しました。
http://www.avoc.com > Reports > ワークアウト

> 5月8日開催筑波ドライビングワークショップレポート掲載
4日に行われたTDWのレポートを掲載しました。
http://www.avoc.com > Report > ワークショップ

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○ プログラム変更 - 筑波ドライビングワークアウト

筑波ドライビングワークアウトのプログラムの見なおしを行いました。募集人
員を減らし受講料を見なおしました。受講者全員に受信機を持ってもらいリア
ルタイムのアドバイスを行います。

参加者を制限した分だけ走行時間も増えます。1日でカーコントロールの初歩
を習得することが目標です。既にサーキットを走られている方は自己流の操作
を矯正するのにうってつけです。

筑波ドライビングワークアウトのプログラムの変更にともない、今年予定して
いる筑波ドライビングワークアウトコンペティッションの内容も変更します。
午前中にYRSオーバルを使ったドライビングスクールを行います。午後には
別枠でYRSオーバルのタイムトライアルを行いますが、両方に参加すること
も可能です。

みなさんの参加をお待ちしています。

> 筑波ドライビングワークアウト開催案内
http://www.avoc.com > School > ワークアウト


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● 筑波サーキット公式ドライビングスクール申込み受付中

筑波ドライビングワークショップはYRSが考案した日本で最も効果的に、か
つ安価にクルマの操作を理解するためのカリキュラムです。平日の開催ですが、
参加を希望される方はスケジュールを調整してできるだけ早く申し込まれるこ
とをお勧めします。

> 筑波ドライビングワークショップ開催案内
http://www.avoc.com > School > ワークショップ

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▽ 筑波スプリント&筑波エンデューロ参加者募集

7月13日に行われる第3回筑波スプリントと筑波エンデューロ、筑波タイム
トライアルの参加受付を行います。プログラムに変更がありますのでご注意下
さい。

○ 筑波スプリントは以下のクラスを増やします。この機会にぜひ筑波スプリ
ントでヒートレースの楽しさを味わって下さい。
・コース1K51秒以上のクラス
・FRのツーシーターでNAエンジンのクラス
既に軽自動車の参加申込みもあります。クラスを増やしてバランスのとれたレ
ースを開催する予定です。ぜひ多くの方に参加してほしいと思います。最新の
参加者リストを掲載してあります。

> 7月13日筑波スプリント参加申込み者一覧
http://www.avoc.com > School > スプリント > 筑波スプリント参加者

○ 筑波タイムトライアルの参加台数を制限します。30台→24台台数が集
まらない場合にはドライビングスクールを開催します。

○ 筑波エンデューロはいつも通り開催します。

当日のスケジュールを確定するために参加を考えられている方は早めにお申込
み下さい。

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▲ オーバルコースを走ってみて - 参加者の感想

筑波ドライビングワークアウトに参加された方にオーバルコースについて聞い
てみました。アメリカでは当たり前のオーバルコースですが日本ではほとんど
認識されていません。実際に参加された方の感想を読んでみて下さい。オーバ
ルコースがどんなものであるか想像する一助になるはずです。回答を寄せてい
ただいた参加者のみなさん、この場を借りてお礼申し上げます。

#設問は以下の2つです。

|1)オーバルコースを走るのは楽しいと思いますか?
・楽しいです。ミスがそのままタイムの差になるし、コーナーが繰り返せるの
で練習にもなる。私みたいな初心者でもとてもためになる。
・楽しい。TDOへの参加はオーバルに興味があったためです。以前より、サ
ーキット走行やレースには興味があったのですが車両、ライセンス取得などの
面で敷居が高くためらうものがありました。オーバルへの興味は、ツインリン
クもてぎで行なわれているストックカー・ドライビング・エクスペリエンスに
2年ほど前に乗ってからです。これに興味を持ったのは、気軽に、レースカー
でレーシングコースを走れるという理由で、オーバルというものは特に意識し
ていませんでした。実際に乗ってみると、クルマはもとより、オーバルを走る
ことそのものがとても面白かった。もっとオーバルを走りたいと思ったが、ナ
ンバー付きの自分のクルマでオーバルが走れる環境は当時なかった。そこへ、
今年よりオーバルのみを走るTDOが始まるということを知り、参加するよう
になりました。オーバルを知ったことにより、モータースポーツがより身近な
ものになり、また長く続けられるものであることがわかりました。日本で比較
的身近に放映しているモータースポーツ番組はF1ですが、これらの選手は皆
20歳前半でデビューし30前後でトップランクに属し、40くらいには引退
してしまいます。オーバルは、昨年より見始めたCS放送のNASCARウィ
ンストンカップで色々知ることが多くありました。特にドライバーの年齢。3
0代はもちろん、40代のドライバーもバリバリの現役。今年のデイトナで引
退してしまいましたが、デイブ・マーキスのように60までドップカテゴリー
で走っている人もいることを知り、オーバルレースはアマチュアレベルはもち
ろん、トップクラスでも長くできることを知りました。誰でも、年齢を問わず、
長く続けられるモータースポーツがオーバルにはあると感じています。
・ターンを1つ行う度に、喜怒哀楽が楽しめます。自分の操作すべてが、結果
として車の挙動に反映されてしまいます。そして、その結果を、即座に自分で
感じ取ることが出来ます。多分、自分だけ、そう感じたのではないと思います。
いうのは、窓を通して見える、運転者の表情の変化がとても面白かったのです。
それも、全員です。単なる楕円と思ったら大間違い、1つのミスも許されない
難しいコースです、オーバルは。どっぷりと、はまってしまいそうです。
・何度も答えてますが、コース1000より面白いです。単純なだけに誤魔化
しができず、だからこそ攻め甲斐があります。ロードコースの様なダートやエ
スケープゾーンがないのでスピンやコースアウトしても安全です。

|2)TDOに参加した感想を聞かせて下さい。
今回は2回目の参加でしたが、1回目とはまた違った発見があってよかった。
前回よりも人数が少なく、いっぱい走れたことも幸運だった。もっと、周りの
皆さんとコミニケーションが取れればよかったかなと思います。次回は、もっ
と積極的に話していこうかなと思います。
・モータースポーツへの入門としてよい。
・走行練習としてレベルを問わず誰にでも有効なものだと思う。
・今後はよりオーバルに特化した、そしてステップアップしていけるカリキュ
ラムを用意していってほしい。
・まず、参加にあたり特別な資格や費用が要らない点がよかった。クルマもナ
ンバー付きのままでOKだったこと。軽自動車でも、ロールバーを装着しない
クルマで参加してみて本当に楽しいのか試してみたい身にとっては、とてもと
っつきやすかった。オーバルではタイム計測をしていれば、自分の走りがいい
のか悪いのかそして、特にどこが悪いからタイムが悪くなったのかが一目瞭然。
トムさんからからいわれたことと、自分の思っている感覚(意見)が合わないと
き、両方の走りを試してみてその良し悪しがタイムとして確実に確認できる。
頭で理論を理解し、さらに理論を身体で理解していくにはオーバルはとてもい
いと思った。ひとつのターンを失敗しても他のターンでリカバリーしてタイム
を稼げるロードコースと違いオーバルはひとつのターンの失敗は即、ラップタ
イムに反映される。自分の走りの良し悪しをタイムという明確な数字で確認で
きることにより、悪いところの修正が早く確実に行なえる。また、明確な数字
で確認できることは自分が誤った方向へ進むことも防いでくれる。
・初期段階のレベルアップには、現在のTDOくらいのカリキュラムと(オーバ
ルコースのサイズも含めた)内容がちょうどよいと思います。しかし、TDOに
3回、TDOCとオーバルスクールに1回ずつ参加させていただいた後の感想
としては、スピードレベルがもう少し上がったものを。そして、コンペティシ
ョンも複数台数でパッシングありのものをやっていただきたいと思っています。
また、現在のTDOはロードコースを走るための基礎練習的な性格も持ってい
るように感じます。基礎カリキュラムとしては、オーバルもロードも共通項が
多いでしょうから、そのような内容になるのは当然とおもいます。入門編とし
て、とても勉強になっているのも事実です。そこで、今後はTDOとともにレ
ベルアップ版TDOでよりオーバルに特化した内容のものを用意していってほ
しいと望んでいます。最終的には、オーバルコースでオーバル専用のワンメイ
クマシンでコンペティションが開催されたらよいと思っています。日本では、
コース環境が整っていませんが近い将来に、それがかなわないのであればアメ
リカへ行ってオーバルレースに参加するカリキュラムもあれば理想的です。
・車の運転の基本を習得するのには、最適ではないでしょうか?経験上、いき
なりロードコースを走っても得られるものは少ないと思います。ロードコース
では、何が良くて、何が悪いのか、感じとるのが難しいのではないでしょうか
?というか、感じたことを覚えているのが難しいといった方が良いかもしれま
せん。このコーナーでは、ここが良かった、これはマズいと思っても、つぎの
コーナーを抜けてしまうと、記憶が混ざってしまい、かなり、あいまいになる
ような気がします。何周もすれば、それを覚えていることすら難しいのでは。
その点、オーバルコースでは、同じターンの連続ですから、感じとった事をす
ぐに次のターンで実験したり、確認したりできます。何かを習得するには、や
はり、ある程度の反復が必要と思いました。慎重に、いろいろ考えながら何度
か走って、良いイメージを頭に叩き込んだ後は、そのイメージを目標に反復練
習をくり返さないと身につかないのでは?それも、なるべく時間をあけずに、
すぐ繰り返す。その点、TDOでは相談や質問を繰り返すことにより、容易に
イメージをつかめますし、その後、確認と反復練習の為の時間がたっぷりあり
ます。よくありがちな、何かわかった気がしたけど、それを確かめて習得する
前に時間切れになってしまい、次回までにすっかりリセットされて、また最初
からといった事は起きにくいと思いました。(今回は、人数が少なく、走る時
間がたくさんあったのですが、あのくらいの時間は欲しいと思いました。あれ
より少ないと、いいところで、おしまいになりそうです。)
・今回、いちばん良かったと感じたことは、無線によるリアルタイム指示です。
例えば、ブレーキのポイントを、”ここだ!”と教えてもらえました。おしえ
ていただいた場所は、自分のブレーキポイントより随分、奥にありました。そ
れに、自分の踏力はほとんど一定で、強弱のコントロールができていませんで
した。たぶん、自分自身でこの場所を見つけだすのには、ものすごい時間を必
要としたと思います。ところが、無線では、一瞬で教えてもらえます。その上、
オーバルですから、次のターンで、すぐに教えてもらったことを実行してみる
ことができました。それに対して、また、無線でアドバイスをもらえます。良
い意味での、無限ループに、かんたんにはまることができました。習得したこ
とをロードコースで試したくなりました。
・今回、オーバルはすべて2速で走れました。そのため、シフトチェンジがな
かったので、アクセル操作とブレーキ操作に集中することができて、とても良
かったです。ただ、コースでは、シフトチェンジなしでは、走れませんので、
次のステップとして、シフトチェンジありのオーバルコースが欲しいと思いま
した。(が、3速を使うオーバルは、巨大になりそうなので、ちょっと恐い気
もします。といって、1、2速を使うオーバルって、想像しにくいですが。細
長いオーバルでしょうか?)
・人数が少なかったので、単独走行のみでしたが、午後の練習時間で、2台の
同時走行をやれば良かったと、帰りの車の中で思いました。もし、インストラ
クターの後ろを走れたとすれば、みなさん、いろいろ習得できることも多いと
思いました。(もしかしたら、すぐに追いつかれてしまうかもしれませんが。)
・値段が安いのが良い。
・1日中定常円に没頭できるのが良い。
・今回の様に一番大きい定常円1個だけでやるのが良いと思います。

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☆ ハウツゥスタート ドライビングポジションと操作

ユイレーシングスクールでは筑波ドライビングワークショップと筑波ドライビ
ングワークアウトを2回ずつ開催しています。ここ2ヶ月ほど参加者のドライ
ビングポジションを注意して見ていました。

何人かの参加者とも話した結果、それまで肩をサポートするためにほぼ直立だ
ったシートバックを寝かせてもらってみました。上体シートに押し付けて身体
を支えるのではなく、下半身で身体を固定しステアリングへの入力を楽にする
ため腕の動きをフリーにしたのです。

きっかけは定常円の走行でした。左右どちらにも回ります。右ハンドルの場合
は左回りの時にドライバーがクルマの外側に座ることになります。

この時。コーナリング中に右腕がつっぱってしまっているのです。「シートが
遠すぎるのかな」と見ていると、右回りの時の左腕はわずかですが曲がってい
ます。それでわかったのです。シートの上で上体が動いていたのです。ですか
ら、ひょっとすると身体をステアリングホイールで支えるために必要以上の力
が入っているのではないかと想像したのです。

参加者にシートバックを寝かせペダルが遠くなったらシートを前に出すように
アドバイスしました。

結果は。ステアリングワークが自由にできるようになったということです。ド
ライビングポジションは自由な操作ができることを最優先に決めます。みなさ
んもどんなドライビングポジションが最適か、もう一度見なおしてみてはいか
がですか。

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★ レースウエイ in the States No.1 最終回

図でわかるようにフェニックスインターナショナルレースウエイのロードコー
スは異型オーバルコースの4分の3ほどを共用する。アメリカの1部のスーパ
ースピードウエイを除きロードコースはオーバルコースのインフィールドを利
用して作られるがPIRも例外ではない。そしてオーバルコースのターン1手
前で左に切りこみロードコースにつながるレイアウトが一般的だ。

オーバルコースの場合はターンにバンクがついている。ノースかロライナ州の
シャーロットモータースピードウエイは18度。デイトナインターナショナル
レースウエイは31度だ。しかしロードコースのいわゆる1コーナーはフラッ
トだ。したがって全速力でストレートを走ってきたマシンは、スレッシュホー
ルドブレーキングとほとんどの場合2速までのダウンシフトを求められる。

逆にオーバルコースを利用したロードコースの場合、最終コーナーはオーバル
コースのターン4をそのまま使うのが普通なのでロードコースでは味わえない
スリリングな高速コーナリングが体験できる。

さてPIRのホットラップ。9度バンクのターン3からターン4を全開で抜け
る。ラインを間違えると最後にステアリングを切り足さなければならなくなる
から、遠くを見て慎重にラインを選ぶ。グルーブに乗ってしまえば比較的簡単
だ。マシンのスライドを最小限に抑えながら積極的にスロットルを開けていく。
もちろん、定石通りターン4出口では目いっぱいアウトによる。マシンの右手
からじょじょにコンクリートウォールが近づいてくるのは良い気持ちではない
が、ストレートでのスピードを殺さないために避けることはできない。

高速でコンクリートぎりぎりを走っているとドラフトに似た現象が起きると言
う。ドラフトとはスリップストリームのこと。高速で走る前のクルマが作り出
す気圧の低い部分に自分のクルマをもぐりこませ、少ないパワーで前車に追い
つき余勢をかりて追いぬこうというテクニックだ。高速で走るとクルマには猛
烈な空気抵抗が発生する。空気の層をかき分けて走ることになる。ドラフトが
効く所以である。コンクリートウォールに近いところを走っていると、マシン
とウォールの狭い間には空気が入りたがらない。つまり本来マシンの右側に流
れるはずの空気の層に乱流が生まれず、それが原因で増加する空気抵抗がかえ
って減少するというのだ。

コンクリートウォール沿いに走る。コントロールラインにあるフラッグ台を舌
から見上げる感じで通過。先のターン1に視線を送る。しかし、ロードコース
へはその手前。わずかにカントのついたストレートから左に切れこむようにイ
ンぢーるどを目指す。RIDロードコースの1コーナーはオーバルコースのピ
ットロードの延長だ。そこはフラットだからストレートからインフィールドに
入る際に角度が浅いとカントの変化によってかなりのショックが来る。できる
限り角度をつけて入りたいところだが、ストレートで向きを変えすぎると速度
が低下するわけで兼ね合いが難しい。

そう。オーバルコースを利用したロードコースの1コーナーに進入する時、ロ
ードレースでは当たり前のストレートでのブレーキングは通用しない。図を見
れば一目瞭然。マシンにもよるがブレーキングしないでインフィールドに入る
のは難しい。しかも1コーナーは奥へ行けば行くほど曲率が小さくなる。ここ
は当然トレイルブレーキングの出番だ。

車速を落とすことなくアンダーステアが出ないように捩じれたがるマシンのバ
ランスを取りながら奥へ奥へと進む。最後に曲率が最も小さくなっている1コ
ーナーだから本来のトレイルブレーキングが有効になるのはインフィールドへ
切りこむ地点。ロードコース的なコーナリングをしようとすると速度が落ちる。
2速。と言っても日本的なヘアピンの通過速度よりはるかに速い。ブレーキン
グしながら4輪を流す。ただしフロントよりリアのスリップアングルが大きく
なるように、だ。

マシンが落ち着いた時、車速がインフィールド最初の左コーナーの通過速度に
マッチした時が速いし嬉しいものだ。回りこんでいるからアンダーステアを出
さないようにスロットルの開度に気をつけて回る。S字コーナーの先の短い直
線で速度を稼ぐために真中ほどに出る。右の縁石は必要以上に高いから近づか
ないほうがいいが、いったんクリップをとってアウトに出る。2速のままだが
ほとんどリミットに近い。マシンによっては3速に入る・

次の右コーナーへは明確なブレーキングが必要だ。車速を落としこれまた異様
に高い縁石をかすめアウトインインで回る。インをキープしたら次の左コーナ
ーへアプローチしたいところで一度姿勢をニュートラルにしてからステアリン
グをリリースする。立ち上がりを重視してアウトに出て3速。次のキーホール
までの間にマシンによっては4速に入る。

ブレーキングで速度を落とさないようにかつバランスを崩さないように左コー
ナーへ侵入。意外と奥深いのでオーバースピードだとキーホールインのダート
に飛び出す。砂漠の真中に作られたコースだからダートと言うよりサンド。オ
ーバルコース周囲の自由席にはサボテンも立っているくらいだ。

いやらしいラインのキーホールの出口も要注意。欲をかくとマシンの向きがな
かなか変わらない。そのまま出て行くとキンクでステアリングが必要になる。
コース幅は細く路面はうねっている。コースとエスケープゾーンの境界も明確
ではない。ひたすらスロットルを踏みつづけて5速。左手を見やれば目の高さ
にバンクのついたオーバルコース。オーバルコースを走っているとそれほどで
もないバンクが第3者的に見るとすごいことに気付く。やがてオーバルコース
への合流。

フラットなインフィールドからオーバルコースへ出る。オーバルコースは11
度のバンクが収束する地点だが、それでも4度ほどはあろうか。当然ブレーキ
ングして2速に落とした頃には路面が上り始める。だから。まずアンダーステ
アは出ない。しかし気をつけないと速度が落ちる。コーナリングに安心してい
るとオーバルコースでの速度の乗りが違ってくる。

オーバルコースに出たらトルクのある低いギアの内にアウトに膨らむ。3速。
できるだけ勾配を上らないラインを選ぶ。コース左側にそって抜けるのも手だ。
4速。スピードが乗ったところでアウトに寄り始める。5速。すぐに9度バン
クのついたターン3だ。スピードの調整が難しい。ほとんどのマシンはわずか
なブレーキングで進入することができる。しかし速度が速いとターンに入って
からバンクを上り始めてしまう。ウォールにヘッドオンはいやだからステアリ
ングを切り足す。速度が落ちる。切り足したくない。壁にキスはいやだ。5速。
この速度になると、マシンがほんのわずかなバランスで安定を保っていること
を実感する。

目線を送ればターン4の先にグランドスタンドが見える。

---- 了 ----

○ アメリカのレース場
http://www.avoc.com >Scrap Book > 原稿 > 10頁
○ フェニックスインターナショナルレースウエイオフィシャルサイト
http://www.phoenixintlraceway.com/
○ ノースアメリカンモータースポーツページ(PIR)
http://www.na-motorsports.com/Tracks/Phoenix.html
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