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         Go−CircuitNo.272(06/20/09発行)

---------------------------------------------------- Taste of USA ----
●クルマを走らせるのは楽しい。思い通りに走らせるのはもっと楽しい●しか
しクルマがなかなか思うように動かない時がある●クルマの運転は簡単そうで
難しい●が、難しいことに感謝しなければならいない●難しいからこそうまく
できた時の喜びは大きい●うまくなろうとする過程がまた楽しい●うまくなろ
うとするから工夫する●今の時代、クルマを使い倒さなければもったいない。
||    Proud of Our Tenth Anniversary     ||
》》》Be Smarter, Drive Sater, and Drive Faster! You can do it!!《《《
         【  Yui Racing School Offers Serious Entertainment  】
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|1) YRSウエブサイトアップデート
|2) YRS10周年企画第6弾 フォトギャラリー開設
|3) YRSオーバルレース入門クラス新設
|4) タイヤの回る音を聞きながら  その3
|5) 参加申し込み受付中
|6) コーナーの向こうに ‐ 今は昔 1960(3)           トム ヨシダ

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|1) YRSウエブサイトアップデート

・YRSオーバル筑波ベストラップランキング
http://www.avoc.com/3result/pt09/yot_best.shtml

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|2) YRS10周年企画第6弾 スクールレース参加者専用フォトギャラリー

  ユイレーシングスクールではYRSスクールレース参加者を対象に、レース
の画像を公開、閲覧できるフォトギャラリーを開設しました。閲覧には事前に
登録することが必要です。YRSスクールレースに参加されたことのある方で
閲覧希望の方、ご自身で撮られた画像を公開されたい方は、頁左の登録ボタン
を押して登録を行って下さい。
  
・YRSスクールレースフォトギャラリー
http://www.avoc.com/5media/photo/

※名前の登録は本名の記入が必要です。メールアドレスはレース参加時にお使
いになったものを記入して下さい。

なお、写真の再利用時は個人情報(ナンバー等)の取り扱いに気をつけて下さ
い。
今後、レース参加者で限定された場所であっても写真の公開をされたくない方
はレース申込み時に主催者に申し出て下さい。
画像を掲載するには申請が必要となります。画像を掲載したい方はレース当日
もしくは後日、主催者に申し出て下さい。掲載の準備ができ次第メールにて連
絡いたします。

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|3) YRSオーバルレース入門クラス新設

  ユイレーシングスクールではYRSオーバルレースのクラス区分をこれまで
のオープンクラス、ロードスタークラスに入門クラスを加え3クラスとしまし
た。
  YRSオーバルレースはYRSオーバルスクールを受講した方が参加できま
すが、常に接近戦の続くオーバルレースに参加するのを躊躇しているというご
意見にお応えしたものです。入門クラスではYRSオーバルのアウトインアウ
トの走り方の説明とリードフォロー、ローリングスタートの練習を行い周回数
の少ないヒートレースを3回行います。YRSオーバルスクールに参加したこ
とのある方は、この機会にクルマを使った最も単純で最も奥が深いリアルスポ
ーツに挑戦してみて下さい。

・YRSオーバルレース第3戦規則書&申し込みフォーム
http://www.avoc.com/2race/guide.php?c=sr&p=yor

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|4) タイヤの回る音を聞きながら  その3 

 ユイレーシングスクールの近くにジョイフル本田がある。16号線に面した
このホームセンターをスクールで使うパイロンや巻き尺などのハードウエアや、
名札入れをはじめとする文房具の購入に利用している。品数も豊富で大いに活
動の支えになっている。近隣のスーパーマーケットよりもやすいので、洗剤や
トイレットペーパーなどの日用品もここで購入している。
 昨年、同じ敷地内にジャパンミートという食品マーケットができた。印西の
ジョイフル本田にもジャパンミートが併設されているから同じ資本関係にある
のかもしれないが、そんなことよりも1ヶ所でほとんどの買い物ができるよう
になり便利この上ない。
 ある日。いつものようにジョイフル本田とジャパンミートで買い物をするた
めに家を出た。霧雨のような水滴がフロントウインドを濡らす。道路もまんべ
んなく湿り気をおびている。
 ジャパンミートの新設にともないジョイフル本田の駐車場はかなり大きくな
った。ジャパンミートの建物は3回建てで1階が食料品売場。1階の1部が駐
車場になっているが、2階と3階は専用の駐車場だ。敷地の関係で、メインの
駐車場には2階から入ることになる。
 ジョイフル本田に着くと、1階の駐車場はクルマであふれていた。1階のそ
れは売場に近いからいつも混みあっている。それではと2階の駐車場に上るス
ロープをあがる。
 いつものようにゆっくりとスロープを上り順路に沿って左折しようとした時。
フロントタイヤが突然大きなスキール音を出したものだから、思わずスロット
ルをゆるめてしまった。「えっ、なんで?」という感じだ。 
 駐車場へのスロープはかなり急でその上クルマが上りきるか切らないうちに
左折する構造になっている。上りきって前輪の加重が抜けた時にステアリング
を切るものだからスキール音が発生するのかと思ったこともあった。駐車場の
建物に入るとそれまでのコンクリート打ちっ放しのスロープから、ざらついた
滑り止めを施したようなネズミ色の舗装に変わる。この舗装が原因かなと思っ
たこともある。

 いずれにしろ、スキール音が発生するのはフロントタイヤの滑り量だけが過
剰に増えているわけで、直接的には、それがフロント加重が抜けやすい場所で
はあるが、走行速度に対してステアリングを回すのが早すぎるのが原因には違
いなかった。
 だから、ジャパンミートの2階の駐車場に入る時、努めて速い速度で進入し
ながらタイヤを鳴かさないようにステアリングを操作するのが密かな楽しみで
はあった。
 余談ながら、ジャパンミートからクルマで1分も離れていない所にある大型
ショッピングセンターの駐車場は全面に舗装されたスムースな路面なのに、こ
ちらも雑なステアリング操作をするとすぐにタイヤが鳴いてしまう。こちらは
広大な駐車場なので、いつもどこかでタイヤが鳴いている。どうも色がついて
いる舗装とスキール音の発生速度との間に因果関係があるようだが、それを解
明するつもりは今のところない。

 ともかく、タイヤを鳴らさずにそれでいて速度を落とすでもなく駐車場に入
ることができていただけに、突然鳴りだしたスキール音には驚いた。
 自尊心が傷ついた、とは言わないまでも、なぜという疑問がフツフツとわい
てきた。後続車がいないことを確認してクルマを脇に停め、歩いててくだんの
場所に向かった。
 そこは確かに濡れていた。水が溜まっているわけではないのだが、表面がタ
イヤの通る部分だけ濡れていた。

 スキール音はそもそも、タイヤトレッドのゴムブロックが振動する時に発生
するものだ。クルマが動き出すと粘着性のある路面に接している部分のゴムが
路面をとらえる。クルマが旋回を始めることでその部分がよじれる。次の瞬間、
よじれたゴムが元に戻り、そして再び路面をとらえよじれて・・・・。その繰
り返しによって起きる振動が発する音だ。
 タイヤの種類によって異なるが、我々が想像できないほどの700〜800
ヘルツの甲高い振動がその正体。一般に空気圧の低いタイヤやエコタイヤと呼
ばれる転がり抵抗の少ないタイヤほど発生しやすいと言われている。
 だから、ゴムブロックはもとよりタイヤがよじれないような操作をすればス
キール音は発生しなくなるはずだったし、それができていたと思っていた。
 まして、路面が濡れていてグリップが低下しているのだからスキール音が発
生する要素は少なくなっていると想像した。しかし、現実には濡れていたから
こそスキール音が発生した。グリップしなければトレッドのよじれは少なくな
ると思っていたのにそうではなかった。
 果たして、単に路面が濡れていたのが原因なのか、ジャパンミートのざらつ
いた舗装が濡れていたことが原因なのか。スムースな路面でも塗装されている
て濡れるとスキール音が出やすいのか。雨の日に大型ショッピングセンターに
行く機会があったら確かめて見ようと思う。原因は突き止められなくても比較
する意味はあると思う。

 明確な理由はわからないが、ほんの些細なことで意に反してタイヤの滑り量
が過大になることを発見したのは収穫だった。これだからクルマの運転はおも
しろい。
 近いうちに雨が降れば、再度ジャパンミートの駐車場に行って挑戦したいと
思うのである。

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|5)  参加申し込み受付中
  現在、以下のカリキュラムの参加申し込みを受け付けています。
|   ◆ ◇ ◆  クルマの運転の楽しさを味わってみませんか?  ◆ ◇ ◆
| ※申し込み期日を過ぎても定員に達しない場合は引き続き受け付けを行いま
| す。枠がある場合は当日受け付けも行いますが電話でご連絡下さい。開催日
| 前3日を過ぎてからの申し込みは受講料を当日の受け付けでお支払い下さい。
| 振り込まれた方は振り込んだことを証明するものを受付で提示して下さい。
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|■ 7月3日(金) YRS筑波サーキットドライビングスクール
| サーキットを安全に速く走ってみませんか?
| コース1000のラップタイムは安定していますか?
| クルマの性能を100%引き出してみませんか?

  ユイレーシングスクールでは、筑波サーキットコース1000を走るための
「あんちょこ」を用意しました。受講される方に受付けでお渡しします。座学
では「あんちょこ」を元に車を動かす原理とコース1000の走り方を説明し
ます。座学終了後は走行時間までドライビングポジションの確認、質疑応答の
時間とします。

・YRS筑波サーキットドライビングスクール開催案内&申込みフォーム
http://www.avoc.com/1school/guide.php?c=ds&p=tds

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|■ 7月5日(日) YRSオーバルレース第3戦 FSWロング
| 今回から入門クラスを追加しました。
  オーバルスクールを経験した方に自然な流れでオーバルレースを体験しても
らおうという試みです。YRSオーバルスクールに参加したことのある方はぜ
ひヨーイドンをも体験してみて下さい。充実感いっぱいになること請け合いで
す。

・YRSオーバルレースFSWロング規則書&申し込みフォーム
http://www.avoc.com/2race/guide.php?c=sr&p=yor

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|■ 7月10日(金) YRSドライビングスクールFSW
| サーキットを安全に速く走ってみませんか?
| コース1000のラップタイムは安定していますか?
| クルマの性能を100%引き出してみませんか?

  ユイレーシングスクールでは、富士スピードウエイショートコースを走るた
めの「あんちょこ」を用意しました。受講される方に受付けでお渡しします。
座学では「あんちょこ」を元に車を動かす原理とコース1000の走り方を説
明します。座学終了後は走行時間までドライビングポジションの確認、質疑応
答の時間とします。
  サーキットを走る時、速く走ることが目的でも楽しみに走ることが目的でも、
やっていいことと→ってはいけないことがあります。ユイレーシングスクール
ではクルマを走らせる時に必要な考え方を富士スピードウエイショートコース
をテーマにお教えします。

・YRSドライビングスクールFSW開催案内
http://www.avoc.com/1school/guide.php?c=ds&p=fds

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|■ 7月11日(土) YRSドライビングワークショップFSW
  今回のYRSドライビングワークショップFSWは週末の富士スピードウエ
イの駐車場で開催します。同時に受講者の運転を丸裸にするYRSドライビン
グアナリシスFSWを併催します。
  クルマを動かすのには一定のルールが必要です。それはクルマの性能を最大
限に発揮させるドライビングテクニックが、速さの、安全の、楽しさの、快適
さの源になるからです。YRSドライビングワークショップはクルマから見て
運転手に求められることを具体的かつ合理的にアドバイスします。
  お持ちのクルマを存分に走らせながら運転の基本を学べるYRSドライビン
グワークショップにぜひ参加してみて下さい。

・YRSドライビングワークショップFSW開催案内
http://www.avoc.com/1school/guide.php?c=ds&p=dwf#0

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|■ 7月12日(日) YRSエンジョイドライビングFSW
  前回、YRS史上初めて座学のないドライビングスクールを開催しました。
ドライビングスクールというよりもクルマを思う存分に振り回しながらクルマ
とご自身の限界を探っていただこうと始めたプログラムです。
  1回目の終了後のアンケートでアドバイスが少ないとの指摘もありましたが、
数の上ではアドバイスはなかったけどそれなりに自分で発見したことがあった
との声のほうが多かったのが実情です。
  アドバイスを惜しんでいるわけではなく、1回目の時も自分の走行時間を少
なくして質問に来られた方には適切なアドバイスをしました。
  まずクルマを思いっきり走らせて、思うようにならないところを探して質問
し、アドバイスを元に再度チャレンジする。そんなスタイルが定着すればYR
Sエンジョイドライビングを始めた意味があるというものです。
  ご夫婦で参加される場合は希望されるだけ同乗しながら走行することができ
ます。免許をお持ちでない方も親権者に同伴していただくことを前提に参加で
きます。今回から受付時に各コースで求められる運転操作を具体的に記したマ
ニュアルをお配りします。
  とにかく一日中走りづめのYRSエンジョイドライビングです。運転の好き
な方の参加をお待ちしています。

・YRSエンジョイドライビング開催案内
http://www.avoc.com/1school/guide.php?c=ds&p=yed#0

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|6)  コーナーの向こうに ‐ 今は昔 1960(3)           トム ヨシダ

 圭ちゃんはゴムを機体から外してワインダーに取り付けた。「しっかり持っ
ていてね」。そう言いながら圭ちゃんはゴムを伸ばすために離れていった。
 「へぇー。こんなに伸びるんだ。」機体の5倍ほどの長さまで幾重にも束ね
られたゴムを見て少年は思った。圭ちゃんがワインダーのハンドルを回す。少
しずつゴムの束が身をよじるように細くなっていく。同時にわずかながら長さ
が短くなり始める。最初。ばらばらだったゴムの束が徐々に整列を始めやがて
一本の棒のようになったかと思うと、真ん中あたりにいくつかのこぶができた。
こぶはその数を増やしていった。こぶがゴムの長さを覆おうとする頃、短くな
ったゴムの中程にまたこぶができ始めた。そして、そのこぶがまた増え始めた。
 ゴムの長さが機体の長さぐらいになると、目の前に圭ちゃんがいた。少年は
言いようのない現実感におおわれていた。この短くなったゴムが飛行機を飛ば
すのだと思った途端、頭の中のもうろうとした知識が想像力とつながった。少
年が三澤模型に通いだしてから最も晴れがましい日だった。
 ゴムを機体に取り付けると、圭ちゃんはおもむろに機体を持った両手を頭の
上にかかげた。「飛行機が飛ぶ!」少年は世紀の大事業に立ち会っているよう
な気分になった。
 しかし。圭ちゃんはなかなか飛行機を離そうとはしなかった。いぶかしがり
ながら見上げる少年を感じたのか、圭ちゃんはいつもと同じように少し怒った
ような顔をしながらひとこと、「風」と口を開いた。
 「風?」少年には何がなんだかわからなかった。飛行機が自らの動力に加え
て自然に吹く風も見方にして飛ぶことなど、そのときの少年は想像できる知識
を持ち合わせていなかった。
 少しの静寂があって、圭ちゃんがそっと両手を前に押し出しながら飛行機を
離した。プロペラが勢いよく回り始め機体がフワッと浮いた。飛行機はまるで
凧上げをされているかのように急な角度で空に向かってのぼっていった。のぼ
りながら機体は大きな弧を描きながら旋回し、なおも上昇を続けた。
 少年の目には豆粒のようになった飛行機が永遠に飛んでいるのではないかと
思えた。なぜか、妙にすがすがしい気分だった。
 しかし、どのくらい経っただろうか。プロペラを止めた飛行機がゆっくりと
降りてきた。巻き上げたゴムは以前のようにダラリと垂れ下がり、頭をもたげ
たり下げたりしながら地面に近づいてきた。それがピッチングというものだと
いうことを、三澤模型に戻った後で圭ちゃんから聞いた。
 地面に降りた機体を手に取った圭ちゃんは、片目をつむって飛行機を前から
みたり後ろから見たり、両目で上から見たり。少年には何をやっているのか見
当もつかなかった。
 それでも圭ちゃんは飛行機を見るのをやめず、そのうちに翼台を締めあげて
いるゴムをゆるめて主翼の位置をずらし始めた。ゴムを元通りにすると人差し
指一本で翼台の下を支えた。何が起きているのかわからない少年はたまらず聞
いてしまった。「ねぇ、何やっているの?」圭ちゃんは真剣な顔つきのまま
「重心をみているんだよ」。ライトプレーンの重心はそうやって計るものだと
少年は教えられた。
 圭ちゃんは手を休めることなく、主翼を少しひねったかと思えばまた片目で
前からながめ、今度は垂直尾翼をひねった。フウッと息を吐いた圭ちゃんは
「もう一度飛ばすから」と言いゴムをまとめているS管をまた機体から外した。
 すでに少年は自分がやるべきことをわかっていた。圭ちゃんのそばに歩みよ
り親指と人差し指でプロペラをはさむようにして機体を持った。圭ちゃんがニ
コリとした。初めて圭ちゃんの笑顔を見たような気がした。
 さっきと同じようにキリキリとゴムは巻き上げられ飛ばす準備ができた。圭
ちゃんの笑顔に気をよくしたこともあるだろう。少年は勇気を出して聞いてみ
た。「ねぇ、何をやっていたの?」
 圭ちゃんは怒るどころか、しっかりと少年の顔を見て説明を始めた。「もう
少しね、ゆっくり、大きな円を描きながら上昇するようにしたんだよ」。
 少年は言葉がでなかった。ただただ、心の中で『すごい、すごい』と叫んで
いた。少年は自分が大人の世界をのぞいたのを実感していた。昨日までの自分
とは違うような気がしていた。

 圭ちゃんの手を離れた飛行機はゆっくりときれいな弧を描きながら空に吸い
こまれていった。

                               <続く>

・クォーターミヂェット 今は昔
http://content.cdlib.org/ark:/13030/kt8g5023qs/

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