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京都宝ヶ池にある静かなホテルのカフェでお話をうかがった
話をお聞きすると、アウディA4に乗っていたのだけどパッドを換えてもブレーキに満足ができなかったのでクルマを換えようと思った。プジョーとシトロエン等にも試乗したけど次のような理由で最終的にアルカナを選んだとのこと。
・デザインとコンセプトがわかりやすく軽量であること。
・シートの出来が良い。
・以前テスラにも試乗したことがあるが充電時間が長いのとインフラが未完なのを痛感した。
・作業機械の販売を通してBEVの問題点は把握していた。
・ハイブリッドに興味があった。
・ルノーの販売店は日産のバックアップがありサービスが安心。
ワタクシのアルカナに対する印象はというと、アルカナの報道関係者向け発表会の時に小1時間ほどFSWのマルチパーパスドライビングコースを全開で走ったのとルノー栗東からアルカナの新車を代車で借りて4日ほど大津の街を乗り回した経験だけだから、どこまでアルカナの神髄に迫れたかわからないけど、その足と動力性能と走りが自分好みなのは実感できた。傘寿を過ぎたら終の相棒のルーテシアⅢRSと2台持ちにしたいと思ったものだ。
それはそうと、ワタクシがまだアメリカに住んでいた80年代後半、トミーカイラなるR31スカイラインをベースにしたコンプリートカーが発売されたというニュースに触れた。アメリカに渡る直前、六本木のパーティでお会いしてからホントに久しぶりに印象的なお名前との再会だった。量産車を登録前にカスタマイズして販売した(つまり既に市場に存在しているクルマを改造したのではない)というからある意味で自動車メーカーと言えるわけで、既存の大手自動車メーカー以外から自由にデザインされたクルマが発売されたという事実。その先鞭をつけたのが解良さん。日本でもそんなクルマ道を究めることが許されるようになったのかと驚きもしたし、解良さんなら不思議はないなと思ったものだ。
その首謀者たる解良さんがアルカナを高評価したのは頷けるけど、それだけで終わるわけがないことも想像できた。案の定、待ち合わせ場所に表われた解良さんのアルカナのホイールは早くも黒色になっていたし、後日届いた写真には車高の下がった白いアルカナが写っていた。
念のため申し添えておくけど、ワタクシはクルマはストックのまま乗るのが主義。ストックのままのクルマの有り様を受け入れて、その上でクルマの髄までしゃぶりつくすのが楽しいし、なまじの素人がクルマをいじっても賢い人が寄ってたかって作ったクルマの性能を向上させることができるとは思わないから。クルマの持てる性能を余すとこなく引き出す努力にこそ意味があると思っている。
ただ、解良さんほどの経験と知識と洞察力と想像力があったならば、発想が変わるかも知れないなと思った。今からでは遅いけど。
あれこれ乗り比べた結果のアルカナのようだ
検査を経験しているユイレーシングスクールの卒業生やスタッフは
難しくはないですよ
ほとんど受かってますよ
と言うものの
そのほとんどではない場合が怖い!
前日までの穏やな冬とは打って変わり、予報通りとんでもない寒さ全開の日曜日に。それでも、今年4回目、数えて12回目のポルシェクラブ東京銀座ドライビングレッスンを開催。
冬の朝は遅い
早朝から駆けつけたクラブ員と
長い影を引きずりながらのコース歩行
駐車場での基礎練習から始まって
今や初めてのサーキットもなんのその
着実にペースを上げていけるのは
教え方が上手だからです
ユイレーシングスクールは個人・団体向けに
あつらえたドライビングスクールを開催しています
お問い合わせ等は yrs1999@ymail.ne.jp までお願いします
その昔。VANのロゴが派手な茶色い紙袋を小脇に抱えて歩くのが粋だとされていた。知らない人のほうが多いかも知れないけれど、週間平凡パンチの表紙で定期入れを作るのが密かに流行っていた時代。週刊誌に『一点豪華主義 』を詠う記事が踊っていた。『安直に流れず、極めの道を選べ』と。
『高価でなければ豪華ではない』のではなく、モノの値段より価値を追い求めるべきだ。そんな思想がこめられていた。
歳をとって思想より現実に軸足を置くようになってしまったというわけではないけれど、昔を思い出して久しぶりに遠いほうのひろ田に足を運んだ。
駒門スマートICからほど近い
御殿場駅前にあるうなぎ料理店と同じ名前のお店
関係はあるみたいだし説明書きはあったけど
詳しくは知らない
御殿場に比べると格上なのか?
週末は4人以上でないと予約を取らない強気はいかが
確かに肉厚な感じはするけど劇的なものではない
大きさも目を見張るほどでもない
それよりもタレが濃くないのでうなぎが味わえる
ご飯にも最小限のタレが好感
ランチにつく味噌ダレのミニサラダ
この景色にはあわないな
肝吸いにするには別料金
お店にいた人はみなさんふつうのを食べていた
いわゆる2枚が大半だけど中には4枚の人も
ふつうの2枚より1600円高い肉厚うなぎ選択が
一点豪華主義につながるかと言うと果たしてだけど
美味しくいただきました
ユイレーシングスクールの名前では25年目最後のスクール
当日はこんなの初めてという雨量だったし
終日こんな塩梅だったから
富士山とも縁がなかったし
少々残念な結末だった
また来年
レース界はもちろん、クルマ好きの間でも解良さんの名前を知らない人はいないと思う。
その解良さん。小学生時代に、ボクの人生の行く末を定めてくれた人でもある。
もはやこの記事の掲載誌は手元にないが
解良さんが登場した誌面は数知れず
クルマを作るかたわら
自分でも走らせてしまうという
理想的なクルマ好きを絵に描いたような
生活を続けられている解良さん
そんな解良さんがアルカナを選んだのには理由がある
もうすぐ40歳になる双子の息子がアメリカからやってきた
片方は今年3回目でいつもお嫁さんと孫と一緒だけど
もう片方はITの仕事が忙しいらしくて数年ぶり
どちらもパソコンがあればどこでも仕事がっできるらしく羨ましい
うにとかいくらとかトロとか次々に頼んで
日本の味を楽しんでから最後に
『 親父! 任せておけって! 』だって
大きくなったもんだぜ

解良さんがルノー・アルカナを買った。解良さんのお眼鏡にかなったようだ。

先月の29日が納車だったとか。時間をやりくりしてくれたので京都まで会いに行ってきた。写真のデータには12日午後1時37分撮影とある。
1週間前から天気予報を見続けて今回は雨かなと。でも晴れ男だからなんとかなるさ、と思っていたらおお間違い。1,000回近いスクールをやってきたけど初めて経験するほどの豪雨。新幹線は止まるし東名高速は通れなくなるし、FSWの駐車場は半端ない雨の量とモビリタから流れてくる水で冠水するし。そんな中でユイレーシングスクールとしての25年目の日程が、昨日のYRSドライビングワークショップFSWで全て終了。
あと1回。ポルシェクラブ東京銀座からの依頼で開催しているクラブ員向けのドライビングレッスンが残ってはいるけど。
それにしてもよく続けてきたものだと思う。四半世紀だものね。

1999年12月9日。すごく寒かったのを覚えている。埼玉県の小さなカートコースで始めたユイレーシングスクール。それ以来、何百回開催して何万人の方が参加してくれたかの集計はまだまだ先になるけど、今は純粋に長い間何事もなく無事にドライビングスクールを続けてこられたことに感謝したい。
ルノー・ジャポンにも心から感謝したいと思う。このブログを書かせていただくようになってからまる14年。スクール用の車両を貸してもらえるのはもちろんのこと、あれこれ好きなことを書きながらユイレーシングスクールとしての情報を発信する場を提供してもらっていることは望外の喜びに他ならない。
そうそうEさんが今年5回目のユイレーシングスクールに参加してくれた。大雨の中、悪戦苦闘していたけど感想文を頼んでおいたので年内には紹介できると思う。
今日日曜日はうって変わって快晴。気温も29度まで上がった。昨日が遠い日のように思えたりして。
さてさて、 ルノー・ジャポンの公式ブログ2010年11月17日号 第1回 ユイレーシングスクール を読み返して改めて虚心坦懐。初心を忘れずにユイレーシングスクールの26年目に向かっての策を練ろうとするかな。
ブログ 第819回 カングー ヴァリエテ と
第820回 続・カングー ヴァリエテ
をアップしたことをFBに書いたら
ユイレーシングスクールの卒業生のMさんから書き込みがあった
『 私も次の通勤車は所謂dctといわれるツインクラッチ式のミッションにしました。ホンダがかつてつくってたハイブリッドです。フィーリングを楽しみにしています 』
『 Mさん ツインクラッチTMには驚かされっぱなしです。機械が人間の領域に入り込んでくるような錯覚を感じます。個人的にはまだまだ現役ですけど。(笑)820回の続編もどうぞ 』
『 カングーは車自体も現代の車として良くできてるのですね。でも現代の車は良くはできているのだけど、ドライバーは、車をコントロールしているのでなく、車のコンピューターに指令を出していて、車自体はコンピューターが操ってるのかなぁ~と。。。』
『 Mさん 考えさせられる表現ですね。その通りですね。今度使わせてもらいます 』
Mさんは2001年5月のYRS筑波タイムトライアルに初めて参加
以降YRSスプリントやYRSエンデューロYRSオーバルレースなど
速く走る&競争をテーマにしたプログラムに参加してきて
最近は年いちでYRS鈴鹿サーキットドライビングスクールに
Mさんは走るだけでなくクルマへの造詣も深く
今回のやり取りも以下のようなMさんの書き込みに
ボクがコメントしたのがきっかけ
『 通勤車を乗り換えることにしました。これまで使っていたプリウスは、14年12万キロ走ってますが、まだまだ使えそうで、今後も親戚が使用することになってます。実用車としては、素晴らしい車でした。そこでプリウスという車のハイブリッド機構を振り返ってみます。
一番の特徴は、THSの動力分割機構でしょう。電気式cvtとうたっていいますが変速機構を持たない、つまり減速させた分によってトルクを増大させる概念でなく、エンジン回転上げた分は発電機を回しその電気でモータを駆動させトルクを補う考えであってると思います。たぶんね。そして、トルコンもクラッチもありません。発電機を回す抵抗を変化させてるんじゃなかったかな。
で、この機械的に見ると世紀の大発見と言ってもいい分割機構により、シームレスな加速、スロットルをラフに扱ってもあまりギクシャクしないので、妻には大好評でした。通常のcvtが好きな人にはあってるでしょうね。じゃぁ自分はどうだったのかと言うと最初は違和感ありましたけど、慣れれば問題無しですかね。パワーモード使えばレスポンスもいいし、ゼロ発進のモータトルクは強大であの加速は結構病みつきになりますね。
次の車にかわるまでもう少しの間あのトルクを味わいたいと思います。そして次の車はハイブリッド機構が対極の車ですので、その違いが楽しみだなぁ 』
クルマの進化は止まらない
進化の方向性も多様化を重ね続ける
だからクルマの進化は使い手に
さらなる多岐にわたる選択肢をくれる
Mさんの感じるところもわかるけど
いつの時代も人間が主体となってクルマと付き合えば
クルマはずっと相棒でいてくれるはずだ
せっかく登場してくれたのだから、今年のYRS鈴鹿サーキットドライビングスクールに参加した時の Mさんの車載映像 をご覧下さい。
高速道路と一般道を合わせて846キロ。カングー ヴァリエテで走った小旅行とヨシダ流傾向と対策を自問自答。
琵琶湖東岸から西岸を望む
・ドライビングポジションの重要性
メガーヌRSウルティムと比べて130Kg重く8Cm長く40Cm背の高いカングー ヴァリエテは、当然ながらウルティムとは異なる動きをする。いくつかの差異があるけど、最たるものは走行中の姿勢変化の大きさだ。
当たり前なのだけどコーナリングすると背の低いクルマと比較して大きくロールして荷重が外側に集中する。少し速いコーナリングをすれば車体が大きく傾く場合もある。そんな派手なコーナリングをするユーザーはいないと思うけど、大きくロールするクルマで気をつけなければならないのがドライビングポジション。シートの上で身体が踊るとステアリングホイールを不必要にこじてみたり、スロットルを緩めるとバランスを崩すようなシーンでスロットルペダルが踏み込めないなど、クルマの動きを乱してしまう可能性がある。
運転操作の基本は、まずクルマの動きを把握するところから始まる。動いているクルマを目的に合わせて操作し続けるのが運転だ。クルマの姿勢変化を正確に知るためにはシートに身体が密着していて、かつ操作が横Gに影響されないドライビングポジションが大切だ。目安としてコーナリング中に横Gを受けながらも必要なだけステアリングを切り足したり戻したりすることができれば、上体は動いていないことになる。
ステアリングホイールのテレスコピックを最大限伸ばして手前に、チルトをステアリングシャフトの延長線が顎か口に向くようにセットした。シートは右足が自由に動く範囲で前に出す。結果として肩を動かさずにステアリングホイールを回すことができて、踵を動かさずにスロットルペダルとブレーキペダルを踏み換えられれば〇。ボクの場合は大きな横Gを受けた時にも背骨がバックレストの中心線から少しもズレずにステアリングホイールを押したり引いたりできれば良し、としている。
琵琶湖東岸から比良山系を仰ぐ
・スロットルオフは早めたい
20年近く前のことだと思う。当時新型のスイフトがスクールにやってきた。同乗走行でオーバルを全開で走った時、スロットルを閉じたのにクルマが加速を続けるという経験をして驚いた記憶がある。後に、濃い混合気がシリンダーに入った後は排気ガスを浄化するためにスロットルペダルをオフにしても電気的な制御でスロットルが開いたままになるから加速したように感じる、と聞いた。スロットルペダルとスロットルが物理的に結ばれていない、スロットルを閉じる=加速が終わらない場合がある時代の到来だった。
カングー ヴァリエテのスロットルも見えないところで電気的、機械的制御が入っているのだろう。スロットルオフ前の状態、定速走行なのか加速中なのか、はたまた平坦地なのか登り坂なのかによってはスロットルオフ直後にエンジンブレーキの効きを全く感じられない瞬間があった。空走する時間を設けて燃費を稼ぐためのシステムが設けられているのかも知れないけれど、エンジンブレーキへの移行=加速の終わりが走行している条件によって異なるから、減速開始の判断を早めるためにも先の先を見て運転して、スロットルを戻すタイミングが来ると思ったらブレーキは踏まないまでも、躊躇せずに右足を浮かしたほうがいい。
琵琶湖西岸に戻る道
遠くに琵琶湖大橋が
・ブレーキ:踏力のかけ方
正しいブレーキのかけ方ではないけれど1度だけブレーキペダルを蹴とばしてみた。瞬間的に制動力を立ち上げることによって、カングー ヴァリエテがどんな姿勢変化を起こすか、どんな減速Gが立ち上がるかの確認したかったから。
結果は、記憶が曖昧な部分もあるけど 先代(ブログ第51回 いいねぇ) と同じでノーズダイブの仕方がカングーらしかった。具体的にはフロントがだらしなく沈むような挙動を見せなかった。背の高いクルマではフロントが沈むと同時にリアがホップするような挙動を見せることがあるけど、その場合はピッチングの中心が前後輪の間にあるような感じの動きになる。対してカングーはそれが後輪付近に中心があって長いスパンの先にあるフロントのマスが穏やかに沈み込む感じ。リアが不安定になる兆候は感じられなかった。珍しくフロントと同じ大径のベンチレーテッドディスクブレーキがリアにおごられているのもひと役かっているのかも知れない。
カングー ヴァリエテのブレーキングでは踏力に変化をつけたい。踏力が一定のブレーキングだと前輪の荷重は大きくならない。フロントの荷重が増えれば前輪のグリップが増し減速Gに対する余裕が生まれる。速度の高いうちに漸進的に踏力を強め、初期の減速が達成できたら踏力を抜いていくほうがブレーキング時の姿勢は安定する。進んでいるうちに車速は落ちるから。
最初に減速Gを大きくしておいてから踏力を抜くわけだから、抜くほどにほんのわずかに車速は落ち続けるけど前後の荷重が同等になろうとする。ブレーキペダルに右足は乗っているのだけど車体はつんのめっていない。クルマ側にしてみれば停まったと感じられないからだろう、アイドリングストップを解除していなくてもエンジンが止まらないまま停止することもできる。それほど減速Gをコントロールできる。
大津市中心部にて
・マニュアルシフトがいいね
Dレンジで走行中にシフトレバーを右に倒すとマニュアルモードになる。スピードメーターの右にあるインジケーター”D”の横に数字が現れるのでそれとわかる。マニュアルモードではシフトレバーを前後することで意識的にギアを選ぶことができるのだけど、ちゃんと加速中のアップシフトは慣性の法則に従ってシフトレバーを後ろにクリック、ダウンシフトは前にとなってるのが嬉しい。そうでないクルマもあるからね。
さて、今回はマニュアルシフトを多用した。と言っても、1速でスタートしてアップシフトやダウンシフトを繰り返しながら走るという使い方ではなく、実際にはある特定の局面でごく短い時間マニュアルシフトに頼った、と言うのが正解。
例えば、上り坂で加速する必要はないけど駆動力を確保しておきたい時。前を走るクルマの速度が落ちて来て、それに合わせた自分のクルマのエンジン回転もパワーバンドから外れそうになった場合とか。スロットルペダルを踏みこんでダウンシフトする手もあるけど、それだと何速下がるかは傾斜の具合や踏みこみ方次第でクルマ任せになる。場合によっては2速ダウンシフトして加速しすぎるかも知れない。
シフトレバーを右に倒すと、その速度に応じたギアが選択される。駆動力を得るならシフトレバーを前に押してダウンシフト。ATモードに任せるよりも運転手の意図通りのギアチェンジができる。さらに駆動力が必要ならもう1度シフトレバーを前に押せばすむ。新しいカングーのEDCは7速なのでギア比が分散している。どのギアでも1回のダウンシフトでエンジン回転は500回転ほど上昇するだけだけど、十分に期待するトラクションが得られる。
マニュアルシフトをエンジンブレーキとして利用することもできる。緩やかな下り坂で速度が上昇しがちな時は、ブレーキで速度を落とす換わりにシフトレバーを右に倒してから前に1回押す。ダウンシフト1段ならばエンジンが悲鳴を上げることもない。希望する速度まで落ちたらシフトレバーを左に倒してDレンジにしてもいい。
ダイアル式のスイッチが受け継がれている
ブラインドタッチができるこれが好き
ルノーのデザイナーの良心
他にもスイッチ類の配置や操作が明快で
奇をてらったところがないのが〇
操作系のデザインに遊びはいらないかな
・シフトショック
それにしてもカングー ヴァリエテの7速EDCオートマティックトランスミッションには驚いた。Dレンジに入れっぱなしで運転する時間がほとんどだったのだけど、穏やかに走った時はシフトショックが小さすぎて、大げさではなくいつアップシフトしたのか感じられないことがあった。7速と多段化してギア比が分散した効果なのか、それとも他の制御が進化したのか。体感的には6速EDCのウルティムのほうが明確にシフトチェンジを感じる。
Dレンジで走っていてEDCがどのギアを選ぶかは、車速、スロットル開度、路面の状況、加速度など莫大なデータを拾って計算した結果だろうから、これといった決まりがあるはずがない。それこそ天文学的な組み合わせになるに違いない。そしてその恩恵は走行中に如実に。
トルコン式のATだと加速中にスロットルを緩めるとシステムが判断して上位のギアに自動的にアップシフトしてしまうことがあるけど、EDCは基本的に車速に応じたギアにとどまってくれる。例えば市街地の40~50Km/時でマニュアルモードにすると、状況にもよるけどギアは4速か低負荷の時に5速だった。あれこれ試してみたけど、7速はだいたい80Km/時以上が守備範囲のようだった。それでもエンジンは2,000回転も回っていない。多段化したEDCの面目躍如といったところか。80Km/時からでも必要な場合はマニュアルモードにして2段ダウンシフトして大きな加速度を得ることも可能なのも嬉しい。安全性も高まる。
北小松水泳場(!)から比良山系の遠望
・後輪荷重
スクールをやっているとスクール機材を詰め込んで高速道路を長距離移動することが多い。運転が根っから好きなのか長時間の運転も苦にならないけど、神経を使うのが風が強い日の高速道路。特に切通しのある新東名や吹きっさらしの伊勢湾岸では横風にあおられることが多い。そこで、科学的根拠はないし効果を確かめたわけではないけど、重たいものをリアのオーバーハングに積んで後輪荷重を増やして走るのが習慣になっている。前後の輪荷重が均等に近いほうが外乱を受けにくいかな、と。あくまでも想像の範囲を超えないけど。
今回はとんでもない風が吹いていたのと機材がほとんどなかったのでどうなるかなと思ったけど、拍子抜けするほどあおられることもなく進路を乱されることもなかった。
何か理由があるのだろうとウルティムとカングー ヴァリエテの重量配分を車検証からはじき出してみた。数値は車両重量なので実際の走行時にはこれに運転手の体重が加わるから、あくまでも目安にすぎないけれど。
ウルティムの前輪軸重が920Kgで後輪が550Kg。1,470Kgの車重から前後の重量配分を計算すると前62.6%:後37.4%の値。驚いたのはカングー ヴァリエテで、なんと前58.9:後41.1。ウルティムより重量配分がイーブンに近い。それも横風安定性に寄与しているのか、と思いたくもなる。サスペンションのしつけもいいのかも知れないし。いずれにしろあの外乱に対する抵抗力は見事。
で、なぜカングー ヴァリエテのほうが後輪荷重の比率が大きいのか気になって、両車とも前後それぞれの数値は提供されていないから数字の遊びでしかないけれど、前後のオーバーハングの合計を全長で割って、ホイールベースの前後にぶら下がる車体部分の長さがどのくらいの割合か見てみた。すると驚くことにウルティムが0.395でカングー ヴァリエテが0.394。前後オーバーハングの合計は両車とも一定の割合に収まっているのがわかった。FFならではの数値なのだろうか。だからなんだ、という話ではあるけれど。
掛け値なしにカングー ヴァリエテの完成度が高いことはわかった。ウルティムと性格こそ違うけど、ウルティムに通じるルノーならではのしなやかな足と必要にして十分な動力性能には感心させられた。おそらく遠い将来にはカングーを相棒にして時間を超越したクルマの使い方を楽しむ日が来るかも知れないけれど、あと5年、スクールを続けてるうちは上手さと速さを拠りどころに運転を続けるのだろうな、と思わせてくれた今回の小旅行だった。
前回満タンにしてから市街地を225.0キロ走破
と言っても大津市の北部は
ほとんど信号のない郊外みたいなものだけど
ハイオク16.86ℓを消費し燃費は13.34Km/ℓ
高速道路と変わらない好数値を示した
7速EDCの成せる業か
これは気が利いている
お子さんが後席に座った場合のコミュニケーションツール
写真は鏡を半分だけ引き出した状態