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         Go−CircuitNo.225(02/26/07発行)

---------------------------------------------------- Taste of USA ----
●クルマを走らせるのは楽しい。速く走らせるのはもっと楽しい。●しかしク
ルマを安全に速く走らせることが難しいのも事実。走らせ方を理解していない
と楽しくもないし危険でさえある。●クルマをもっともっと楽しむために「ク
ルマさんとの正しいお付き合いの仕方」を学びませんか。●ユイレーシングス
クールからの提案です。●公道では安全運転を。サーキットではそれなりに。
》》Be Smarter、Drive Safer and Faster《《
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|1)参加申し込み受付中
|2)メールマガジン配信方法変更のお知らせ
|3)近視、乱視、遠視。見えるままに。		トム ヨシダ  
|4)YRS有料メールマガジン創刊

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|1)参加申し込み受付中

      〓〓〓〓以下のプログラムへの参加申し込みを受付中です〓〓〓〓
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|                     ★どなたでも参加できます★
■ 3月4日(日)  吉田塾
  今年に入って再開した吉田塾。既に2回を終了し14名の方が参加してくれ
ました。サーキットを走ったことのない方、走るつもりのない方も運転につい
て多くのことを学べます。サーキットを走っている方でオンボード映像があれ
ばそれを見ながら運転の解析を行います。

・吉田塾開催案内
http://www.avoc.com/1school/private/ysd.shtml
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|                     ★どなたでも参加できます★
■ 3月6日(火)  筑波サーキットドライビングスクール
  募集人員を36名としていましたが、受講者数が少ないようなので上限を2
6名に変更します。ただし走行時間は定員開催と変わりません。今回はYRS
で開発中のEPロードスターのシェイクダウンを空いた時間に行います。
  また前日まで申込みを受け付けます。ただし金曜日以降に申し込まれる方は
送金の確認ができませんので、当日受付で受講料をお支払い下さい。

・筑波サーキットコース1000歴代ラップタイム
http://www.avoc.com/cgi/laptime.cgi?t1k,b,01
・YRS筑波サーキットドライビングスクール開催案内
http://www.avoc.com/1school/driving/tds.shtml
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|                     ★どなたでも参加できます★
■ 3月16日(金) YRSオーバルスクールもてぎ
  昨年開催して好評だったYRSオーバルスクールもてぎを今年も開催します。
ツインリンクもてぎの南コースに作るのはYRS最大の144x56mオーバ
ル。2速全開からのコーナリングを体験できます。このYRSオーバルもてぎ
をアンダーステアを出さずに回れるようになればご自身のドライビングポテン
シャルは確実に高まります。

・YRSオーバルもてぎ歴代ラップタイム
http://www.avoc.com/cgi/laptime.cgi?yoml,b,01
・YRSオーバルスクールもてぎ開催案内
http://www.avoc.com/1school/oval/yosm.shtml
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|            ★YRSオーバルスクール卒業生が参加できます★
■ 3月16日(金) YRSオーバルレース第2戦もてぎ
  2007年YRSオーバルスクール第1戦FSWにはオープンクラス9台、
ロードスタークラス23台の参加がありました。第2戦は舞台をもてぎに移し
フォーワイドも可能なYRSオーバルもてぎでの戦いになります。

・YRSオーバルレース第2戦もてぎ規則書
http://www.avoc.com/2race/oval/yor.shtml
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|                     ★どなたでも参加できます★
■ 3月23日(金) YRSドライビングワークショップFSW
  運転がうまくなるためには知識と経験が必要ですが、最短の時間でうまい運
転のあるべき姿を体験してもらおうというのがドライビングワークショップの
カリキュラムです。ブレーキングの練習によるピッチング制御と定常円走行に
よるロールコントロールがそれです。サーキットを走るつもりのない方、ワン
ボックスなどサーキットには不向きなクルマをお持ちの方にお勧めです。

・YRSオーバルFSW歴代ラップタイム
http://www.avoc.com/cgi/laptime.cgi?yof,b,01
・YRSドライビングワークショップFSW開催案内
http://www.avoc.com/1school/driving/ydwf.shtml

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|2)メールマガジン配信方法変更のお知らせ

  ユイレーシングスクールは現在メールマガジンを初めとするコンテンツの見
直しを行っていますが、それに伴いメールマガジンの配信方法を変更すること
になりました。
  現在YRSからの直接配信、及びメールマガジン配信システムの「まぐまぐ」、
「メルマ」、「Eマガジン」の配信サービスを利用した4種類の手段で配信し
ていますが、4月1日以降に発行するメールマガジンの配信を「まぐまぐ」に
一本化します。3月待つまでに配信するメールマガジンは今まで通り配信しま
すが、ユイレーシングスクールのメールマガジン【Go Circuit】の
購読継続をご希望される方は、お手数ですが以下の頁から速やかに購読手続き
をしていただけるようお願いします。

・Go Circuit購読申し込みフォーム@まぐまぐ
http://www.mag2.com/m/0000016855.html

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|3)近視、乱視、遠視。見えるままに。		トム ヨシダ

○コーナーを大切にすると見えるものがある		

  近所に団地の中を通る道がある。片側1車線。時速30キロ制限の道だ。歩
道はないが路肩から40センチぐらいのところに白線が引いてあり歩行者はそ
こを歩く。国道に出るために道を進むと団地を抜けるところに直角コーナーが
ある。今、このコーナーを走るのが面白くてしょうがない。なんてことはない
ありふれたコーナーなのだが、ここを走るのが楽しくて楽しくて。
  ユイレーシングスクールの所有車は機材運搬用の初代オデッセイとあと少し
で18万キロを走破しようというミニカトッポ。どちらもどこもいじっていな
い。タイヤも純正より下のランクのものを履いている。それで何が楽しいのか?
大方の読者はそう思われるに違いない。だが、それが面白いのだ。
  なぜ面白いか?大雑把に運転するのと意識して運転するのでは速さも安定感
も大幅に違うからだ。換言すれば、どおってことのないコーナーなのに、操作
が適切だと気持ちよく回れるからだ。自分のイメージ通りに曲がれると「ヤッ
ター」という気分に浸れるからだ。
  このコーナーが面白い要因はいくつかある。まずコーナーのイン側にある建
物が道ギリギリまでせり出しているから、そのコーナーを左に曲がる時にはブ
ラインドコーナー。右に曲がる時でさえターンイン時にコーナーの先は全く見
えない。次に側溝のない道なので中央線を境に路肩に向かって傾斜している。
雨天時には路肩が溝の役目を果たすわけだ。だから路面の断面がかまぼこ状。
左に曲がる時にはコーナーのカントの役割を果たすそれが、右に曲がる時は逆
バンクの状態になる。最後に路面の状況が決して良くはない。穴が開いている
とかではなく、キチンと補修されてはいるが補修に告ぐ補修をしたのだろう、
舗装の面を連続的に見るとうねりがある。ある面が少しのぼりかなと思うと次
の面が下りだったりする。ただしこのコーナーが特別なのではない。要するに
どこにでもあるようなコーナーだ。
  このコーナーは速く抜けることが楽しいわけでは決してない。コーナーの手
前の直線こそ30キロプラスで走ってはいるが、コーナーの半径からしてどん
なクルマでも時速30キロでは曲がれないコーナーなのだ。こういったコーナ
ーの楽しさは速く走ることではない。いかにクルマの姿勢を制御するか、クル
マの運動エネルギーをどのようにして連続させることができるか、その追求に
ある。
  テーマはいかにスムースにコーナリングを開始しコーナリングを終えるかだ。
一瞬たりともクルマがバランスを崩すことのないように走ることだ。

  オデッセイにしろミニカにしろノーマルの足は柔らかくショックアブソーバ
ーの減衰力も最低限でしかない。特にミニカのショックはスカスカ。どちらも
このコーナーをきれいに抜けようとするとコーナリング速度の最下点はうまく
いって20キロ。たまに納得のいくコーナリングができるとメーターの針が2
0キロの目盛りから明確に、しかしごくわずかに離れるという速度域だ。
  どちらのクルマも同じような速さでコーナリングできるのだから、この速度
域でこのコーナーの曲率を前提すれば、ことコーナリング性能に差はないと言
える。オデッセイはいわゆるワンボックス。ミニカは軽自動車だが全高はオデ
ッセイと変わらない。ホイールベースの長さとトレッドの広さ、前後のオーバ
ーハングの長さはかなり違う。当然ミニカよりもオデッセイのほうがホイール
ベースは長くトレッドは広い。逆に重量はオデッセイのほうが重い。オーバ
ーハングは4輪を四隅に配したミニカが圧倒的に短くオデッセイは前後ともオ
ーバーハングが長い。そんあ素性の異なるクルマが同じような性能を発揮する。
この団地を抜けるところにあるコーナーに限って言えば、動力性能が異なって
いても実現できる速さは同じだということだ。この大きく特性の違うクルマを
一定の条件で同じように走らせることが実は面白い。おそらくコーナリングに
関して言えば、この大きさのコーナーが最適でこれ以上速いコーナーや遅いコ
ーナーでは速さは拮抗しないだろう。

  だが、コーナリング特性となるとこれが大きく異なる。この特性こそクルマ
の性能に人間が関与できる数少ない領域だ。性能というのはそのクルマに定め
られた特定の数値のことだが、特性となるとその数値に至るまでの過程の話に
なる。つまりどのように操作するかという話だ。となると、性能という数値に
到達するためにはその過程=操作が重要なのは言うまでもない。

  オデッセイは大きくて重くて長い。ミニカは小さくて短い。性格も性能も異
なるクルマが同じコーナーを同じ速さで曲がるためには、それなりに異なった
操作が求められる。このコーナーの場合は性能が限定されるから、操作に違い
があるとすれば、まさに特性に合わせた操作が求められるということだ。同じ
ように運転していたのでは同じ結果を求むべきもない。そして操作は人間が状
況を判断して行うものだから、2台の素性の違いにこそ人間の状況判断を誤ら
せる要因が潜む。オデッセイとミニカを比較した場合、それは動力性能でもな
くクルマの大きさでもなく着座位置の違いだ。
  要するにクルマの操作は移動中のクルマの中で状況を判断し続けながら行う。
状況の変化に合わせて操作を修正し続ける。そこに求められるのは正確な状況
判断だ。
  クルマがコーナリングする時のメカニズムはこうだ。直進状態にあるクルマ
は車速に見合っただけタイヤが回転して進んでいる。ターンインの瞬間。前輪
に舵角が与えられると前輪はクルマの重量とクルマの慣性力が合わさった応力
を受け止めながら軌跡を変えようとする。この時点では後輪はコーナリングを
開始していない。応力が前輪のグリップに対して適性ならば、前輪は応力を受
けながらも軌跡を変える。軌跡が円運動に変わると前輪の応力には遠心力が加
わる。フロントの変位がスムースに行われると舵角のついていない後輪にも遠
心力が働く。舵角がつかない後輪には遠心力が働きにくいという事実はあるが、
後輪にも遠心力を受け止めさせることができれば、その時こそコーナリングの
完成なのだ。もし前輪と後輪にほぼ等しく遠心力が発生するなら、そのクルマ
はそれ以上ないくらいにコーナーを安定して回ることができる。その時の速度
がそのクルマの性能であり、その速さで曲がるための人的努力がドライビング
ポテンシャルということになる。

  話を戻そう。ミニカはほとんどホイールベースの中心に座って操作する。1
人乗車だとウエイトデストリビューションは前より似違いないが、少なくとも
状況を判断しなければならない人間はほぼクルマの中央に位置することになる。
対してオデッセイは前輪の直後に座る。だから、コーナリングは4輪でするも
のだが、自分に近い前輪の情報が入りやすい状況にある。逆の見方をすれば、
長いホイールベースがもたらす内輪差を無意識のうちに気にして、前輪に多く
を頼ってコーナリングしようとする傾向にある。4輪が自分の手の届くところ、
しかも比較的等距離にあるミニカとは対照的だ。
  はたして、操作が荒いとロードホールディングに劣るミニカは思わぬ方向に
進もうとするが、操作が適切であれば思い通りの軌跡で曲がることができる。
いわゆるオンザレールというやつだ。
  一方のオデッセイ。視界に入ってくる情報だけを判断してミニカと同じよう
に操作すると、ターンインの次の瞬間に前輪は変位を始めているのに自分だけ
が直進しているような錯覚に捕われることがある。中に乗っている人間がそう
感じるのだから、クルマ自体には、前輪が軌跡を変え始めたのにも関わらず後
輪は直進を続けようとしている状況がおきていることは想像に難くない。つま
り、それが軽微であってもアンダーステアを誘発さていることになる。なんの
ことはない。サーキットでよく見られる前輪だけでクルマを曲げようとしてい
るあの操作と似たようなものだ。では、オデッセイの場合はどうすればターン
インの次の瞬間に後輪にも遠心力を受けさせることができるのか。それが解明
できれば、FFだろうと4WDだとうとミッドシップだろうと性能を引き出し
てコーナリングするまでの道筋が見えてくるはずだ。

  クルマの運転で単純な結果を求めるのは間違いだ。サーキットの速さにして
も、公道での安全にしても、運転手の状況判断に基づく操作の結果でしかない。
ならば過程を無視して結果を求められるはずがないではないか。街中を流れに
乗って走っていても判断能力を養うことはできる。自分にクルマの性能に見合
った感受性と判断力と実行力があるか、どこか安全なところの低速コーナーで
試してみてはどうだろう。クルマの運転の面白さに気付くかも知れない。

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|4)YRS有料メールマガジン創刊

  ユイレーシングスクールでは講習内容をサーキットから公道に拡大する準備
として、一般の運転について運転の仕方を学ぶためのメールマガジンを創刊し
ます。詳細は近日中に発表しますのでYRSウェブサイトにご注目下さい。

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□メールマガジン"Go−Circuits"
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□編集/文責:トム ヨシダ
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