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         Go−CircuitNo.233(10/27/07発行)

---------------------------------------------------- Taste of USA ----
●クルマを走らせるのは楽しい。速く走らせるのはもっと楽しい。●しかしク
ルマを安全に速く走らせることが難しいのも事実。走らせ方を理解していない
と楽しくもないし危険でさえある。●クルマをもっともっと楽しむために「ク
ルマさんとの正しいお付き合いの仕方」を学びませんか。●ユイレーシングス
クールからの提案です。●公道では安全運転を。サーキットではそれなりに。
》》Be Smarter、Drive Safer and Faster《《
     【  Yui Racing School Offers Serious Entertainment  】
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|1)エネルギーを変換する  その4			
|2)参加申し込み受付中
|3) 2008スケジュールプレビュー
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|1)エネルギーを変換する  その4
  |1)エネルギーを変換する  その4
  ある国道を時速70キロで走っている。と、信号が青から黄色に変わるのが
視界に入る。次いで信号が赤になるだろう。それまでつま先にこめていた力を
心持ち抜く。しばらくして右足をスロットルペダルからゆっくりとブレーキペ
ダルに移す。踵から先の足の重さをブレーキペダルに乗せるぐらいの減速を始
める。まだ停止線までには距離がある。しかし赤信号に近づくほどにつま先に
力をこめる。クルマは徐々にスピードを落とし停止線が迫る。クルマが更に速
度を落とす。間もなくクルマが停止線に届こうとする頃、再びつま先の力を抜
きクルマの平衡を保つように停止する。
  運転を始めたばかりの頃はそれこそ、いわゆる「カックンブレーキ」で停止
していたに違いないのだが、運転に余裕ができて操作と挙動の因果関係が身体
に染み込んでいくうちに、ブレーキを踏んで停止線でとまろう、と思わなくて
も自然に、それでいて同乗者に不安を与えるでもなく、あっけなく停まれるよ
うになる。つまり経験を積むことにより身体が自然に反応してくれる無意識行
動でクルマを停めることができるようになる。脳の中に『赤信号→状況判断→
ブレーキング』というプログラムが形成されているからだ。
  
  ある日のYRSドライビングワークショップ。朝一番で練習するスレッシュ
ホールドブレーキング。2本のパイロンの間を通過する時に制動を開始し、で
きるだけ短い距離でクルマを停める。そんなテーマが与えられての練習だ。停
止地点の目標となる2本のパイロンがおいてありインストラクターはその手前
でクルマを停めて見せる。自分にできるかな。戸惑いを隠せない受講者。短い
距離で停まるにはかくかくしかじかの操作が必要になると説明した後に受講者
を送り出す。確かに2組のパイロンの間隔は長くはない。国道を走っている時
と同じように悠長なブレーキングをしていては2組目のパイロンを通り過ぎて
しまう。受講生はなんとかクルマを停めようと努力するのだが、意に反してタ
イヤがロックしたりABSが効いてしまったり、果てはブレーキペダルを踏ん
ではいるのだがクルマが空走してオーバーランしてしまう。
  ブレーキペダルを踏み込むことによって行うブレーキング自体に変わりはな
いのだが、同じブレーキングでも『できるだけ短い距離で停める』というテー
マが与えられた瞬間に、いつもできていたことができなくなる。理由はいくつ
かあるが、そのひとつがスレッシュホールドブレーキング(制動性能とタイヤ
のグリップの限界を使う制動)を体験したことがないからだと言う人がいる。
確かにやったことがないことをやるのは難しい。いつもと変わらないブレーキ
ペダルを踏み込むという同じ操作なのにもかかわらず、目指すことを達成でき
ない。

  実はこの場合、スレッシュホールドブレーキングをやったことがないからで
きないという理由はもっともなようで的外れなのだ。確かにその日初めて与え
られたテーマにそって正確な操作をすることは簡単ではない。しかし2組目の
パイロンの手前で停まれない最大の理由は、「考えて」操作してしまったこと
にある。考えて、という表現が適当でないのならば「意識して」と置き換えて
もいい。
  要するに、『できるだけ短い距離で停まらなければならないというテーマを
達成しなければならないと、脳内のプログラムを活用せずに全く新たなプログ
ラムを作ろうとした』ことにある。テーマに沿って努力することは重要だが、
意識することによって無意識にできていたことができなくなったということだ。
国道を走っている時にできるのは慣れによるところが大きい。プログラムには
ブレーキペダルを踏み込むという単純な操作の他に、クルマの姿勢変化や加速
度のかかり方を感じる力、どうするとどうなるという因果関係を瞬時に判断す
る力が含まれる。端的に言えば、国道を走っている時には無意識にできていた
ことができないということを正確に紐解けば、『クルマが内包するエネルギー
の増減を感じることなく操作のほうが優先してしまった』ということだ。
  操作が優先したということはどういうことか。結論から言えば、最初の間違
いはクルマが加速しているのに制動を始めてしまったということだ。スロット
ルを離したのだから加速は終わっているはずだ、と言う人がいるかも知れない。
しかし、加速が終わっているのならば過重が後輪から前輪に移動しているはず
なのだが、パイロンのそばに立っているとそうは見えない。加速から、あるい
は一定速から減速に移行するということはクルマが内包するエネルギーが転換
されることだ。そこには明確なトランジッションがなければならないはずだ。
であるのに、エネルギーの転換、つまり過重移動が起きる前に制動力が立ち上
がってしまっているから、制動力が制動力として働いていない状況が生まれる。
おそらく操作としては、スロットルペダルから右足を離すやいなや、大急ぎで
ブレーキペダルに移して踏み込んでいるに違いない。クルマが内包するエネル
ギーを完全に無視して、だ。
  次の問題は、急いでブレーキペダルを踏み込むことによる弊害が起きている
ことだ。何かというと、急いで踏み込むことによって踏力がそこで一定になっ
てしまうことだ。言うまでもなく、クルマが内包しているエネルギーの大きさ
はクルマの速度によって変化する。速度に比例して増減ずるのではなく速度の
二乗に比例して大きくなったり小さくなったりする。停止線で停まる時に踏力
を抜いてカックンブレーキになるのを避けるのはそのためだ。だから本来、踏
力というものはブレーキング中に絶えず変化させなければならない。しかし急
激に踏み込んだ時にはその踏みシロがその時の速度に対して適性であることな
ど期待できないし、次の瞬間に速度の変化に合わせて踏力を変化させることが
できるかというとそれが難しい。

  つまり急ぐということは、運転手の思惑とは裏腹にクルマの走行状態を制御
するという基本的に操作に求められる思想からどんどんかけ離れていくことに
つながる。まさにエネルギーの変換(転換)を無視してクルマを操った結果を
導くことになりかねないのだ。国道を流している時にできることならばスレッ
シュホールドブレーキングでもできるのではないか。少なくともいつもやって
いる手続きを崩さずに操作すれば、脳内のプログラムが実行できるほどに冷静
に走ることができれば、停止線を前にクルマの姿勢を乱さずに停めることがで
きるはずなのだが。
  時に、意識が勝るとクルマの挙動を無視した操作に陥る。しかしその意識が
クルマに通用するのは4輪のグリップレベルに十分な余力がある時に限られる。
少なくとも自ら進んで積極的にクルマを動かそうという時には、否、積極的に
動かそうとする時こそクルマが内包するエネルギーの変換を連続的に意識する
必要がある。

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|2)参加申し込み受付中
     〓〓〓〓以下のプログラムへの参加申し込みを受付中です〓〓〓〓
  ユイレーシングスクールの全てのブレーキング練習、定常円練習はFMラジ
オによるリアルタイムアドバイスを聞きながら行います。
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|■ 11月6日(火)YRSオーバルスクール浅間台
| ☆ ☆ 最後のオーバルスクール浅間台です。ふるってご参加下さい。☆ ☆
  速さはもちろん上手いドライバーを育ててきたYRSオーバルスクールのル
ーツがYRSオーバルスクール浅間台です。YRSオーバルの中で最もストレ
ートの長さに対するコーナーの曲率が小さくトランジッションの理解と習得に
はうってつけのコースです。
  周回路を速く走ろうとする時に、何が速さに結びつき何が速さを損なうかF
Mラジオを通してリアルタイムにアドバイスします。サーキットを走るためだ
けではなく、公道の運転にも役立つ操作のコツと心構えをお教えします。

> YRSオーバルスクール浅間台参加者の特典
11月6日のYRSオーバルスクールを受講した方が2008年のYRSオ
ーバルレースに参加される場合はデビュー戦の参加費を無料といたします。た
だし今までにYRSオーバルレースに参加したことのない方が対象となります。

・YRSオーバルスクール浅間台開催案内
http://www.avoc.com/1school/oval/yosa.shtml
・YRSオーバル浅間台歴代ラップタイム
http://www.avoc.com/cgi/laptime.cgi?yoa,s,b1
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■ 11月10日(土)YRSエンデューロ第6戦FSW
  今年最後のYRSエンデューロ。YRS卒業生で過去に参加されたことのな
い方同士で参加される場合、あるいはソロエントリされる場合は参加費の割引
があります。詳しくはお問い合わせ下さい。

・YRSエンデューロ規則書
http://www.avoc.com/2race/closed/yes.shtml
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|■ 11月10日(土)YRSスプリント第6戦FSW
  今年最後のYRSスプリント。YRS卒業生で初めてYRSスプリントに参
加される方には参加費割引の特典があります。詳しくはお問い合わせ下さい。

・YRSスプリント規則書
http://www.avoc.com/2race/closed/yss.shtml
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|■ 12月8日(土)YRSオーバルスクールFSW
  44mx104mのYRSオーバルFSWを舞台にコーナリングの基本とト
ランジッションの実際を学びます。クルマの運転で最も重要なタイヤの限界内
で走ることが自然に身につく合理的なカリキュラムを提供しています。

| 今年最後のYRSオーバルスクールFSWはYRSオーバルレースFSWに
参加を希望される方を対象により積極的なカーコントロールとレーシングライ
ンの指導を行います。加えてローリングラップの練習や追い越しの練習も行い
ます。日本で最も身近にあって最もタフなYRSオーバルレースに参加してみ
たいという方はぜひ受講して下さい。通常のYRSオーバルスクールFSWの
カリキュラムも行います。

・YRSオーバルスクールFSW開催案内
http://www.avoc.com/1school/oval/yosf.shtml
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|■ 12月8日(土)YRSオーバルレースFSW 2008年第1戦
  2007年YRSオーバルレースシリーズ第7戦。日本で最も敷居の低い自
動車レースです。初めての方にはレースの走り方、駆け引きをお教えします。
オーバルスクールを卒業された方は一度ヨーイドンの興奮を味わってみて下さ
い。

| 2007年のYRSオーバルレースシリーズは10月20日の第7戦をもっ
て終了とします。日程の関係で12月8日のレースを2008年第1戦として
開催します。2008年からは従来のオープンクラス、ロードスタークラスに
加えオーバルレースの経験のない方を対象としたカブクラスを追加します。カ
ブクラスはローリングラップの練習やスタートの練習を行なったのちに短いヒ
ートレースとファイナルレースを行います。クラス分けはラップタイムを基準
に行いますので初めての方でも不安なく参加することができます。

・YRSオーバルレース規則書
http://www.avoc.com/2race/oval/yor.shtml
----------------------------------------------------------------------
| □ ユイレーシングスクール問い合わせ
03ma@avoc.com
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|3) 2008スケジュールプレビュー
  ユイレーシングスクール2008年のスケジュールがサーキットとの日程調
整で送れています。11月には正式に発
表できると思いますが、既に確定しているものだけを先行してお知らせします。

● 1月12日(土)YRSプラクティスデーFSW
● 2月27、28日(水、木)YRSツーデースクールFSW

上記の参加申し込み受け付け開始は12月中旬を予定しています。   
********************************************************** 奥付け ****
□メールマガジン"Go−Circuits"
□有限会社ユイレーシングスクール発行
□編集/文責:トム ヨシダ
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□Copyright:1986-2006  AVOCCORPORATION
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もしくは引用されたい方は、事前に発行人までご連絡ください。
お問い合わせ:03ma@avoc.com
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