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Go − Circuit No.3 (10/02/99)

------------------------------------- from California, USA ------
●クルマを走らせるのは楽しい。速く走らせるのはもっと楽しい。●しかし安
全に速く走らせることが難しいのも事実。走らせ方を理解していないと楽しく
もないし危険でさえある。●クルマをもっともっと楽しむために「クルマさん
との正しいお付き合いの仕方」を学びませんか。●当サイトからの提案です。
<<標語>> 公道では安全運転、サーキットではそれなりに。
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◆ まず最初に前回の質問の答です

前回の質問は次の通りでした。
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1)スローインファーストアウト
2)アウトインアウト
というふたつの言葉を聞いたことあるいは読んだことがあると思います。どち
らもサーキットを速く走るための最も基本的なテクニックです。1)は、文字
通り「コーナリングの際にゆっくり進入しすばやく脱出する」という意味。2
)は、「コーナーのアウトから入ってインにつきアウトに向かって脱出する」
ライン取りを意味します。さて、サーキットを走る場合『なぜスローインファ
ーストアウトとアウトインアウトが速く走るために必要なのでしょうか?』
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サーキットを走ったことのある人はもちろん、ない人もそれなりに想像してみ
てくれましたか?では答です。

サーキットは、言うなればワインディングロードの一部を切り取り、その端と
端をつないだ「閉鎖された公道」です。世界中には様々なサーキットがありま
すし、それぞれのサーキットにはいろいろなコーナーがあります。ただ、どん
なサーキットにも共通していることがあります。それは、コーナーとコーナー
を結ぶ直線が必ず存在するということです。
そして、サーキットで速く走るためには、この直線がキーポイントです。

なぜならば、クルマさんが最も生き生きとするのが直線での加速だからです。
これは、軽自動車であろうとF1であろうと変わりありません。もちろん軽自
動車とF1の最高速度は比較にはなりませんが、「それぞれのクルマが余すと
ころなく性能を発揮できるのは直進状態の加速」だという意味です。

ならばサーキットを走る時、つまりできるだけ速い速度で周回しようとする時
には、この「直線」を最大限に利用しない手はありません。

そこで登場するのが、1)スローインファーストアウトと2)アウトインアウ
トのテクニックです。しっかり考えてみてくれた人は想像がついていると思い
ますが、どちらも「コーナーの後に控える直線を速く走る」ために必要なので
す。 ↑↑↑ 答です ↑↑↑

頭で理解していても、このどちらか、あるいは両方を実行できていない人は、
いくら頑張ってもサーキットを速く走ることはできません。

最悪の場合、ファーストインコースアウトに陥る可能性が大です。

<続く>

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◇ ブレーキングの話
9月中旬に打ち合わせのために日本に行きました。アメリカでは食べられない
ものをしっかりとむさぼったので充実した(?)訪日でしたが、見るところは
ちゃんと見てきました。以下は、韮崎市にあるミニサーキット、スポーツラン
ド山梨(SLY)におじゃました時の話です。

午前中がスポーツ走行、午後が貸し切りの走行会の日でした。スポーツ走行に
は延べ28台の様々なクルマが走っていました。
ご存知かも知れませんが、SLYの最終コーナーはヘヤピンです。主にここで
皆さんの走りを見学させてもらったのですが、残念ながら走っていた全員が「
セオリー無視」でした。とにかく、「こうすればもっと速くなるのにナ」、「
クルマさんがかわいそう」、「よくこれで事故が起きないもんだ」なんて思い
が頭の中をグルグル回っていましたネ、その日は。

結論から言うと、『突っ込みすぎ』です。

具体的に言うと、
1)ヘヤピンへのアプローチが下っていることもあり、ブレーキング前の姿勢
が安定していない。
2)安定していないから100%のブレーキングができていない。
3)車速が落ちていないからラインが行き当たりバッタリ。
4)結果的にクリッピングポイントを過ぎてからも、最悪の場合はコーナーの
ほとんどを回ってからも加速状態に移っていない。
5)直進状態になった時の脱出速度が低い。

これでは速く走れません。(もっとも高性能タイヤ−Sタイヤというのですか
−のグリップにまかせて無理矢理速く走っていた人はいました)

SLYでは最終コーナーのヘヤピンの後にはサーキットで最も長い直線が控え
ています。しかも、この直線、かなりの上り勾配です。だから、直線ではあっ
てもスピードが乗り難い、いわゆる難しいサーキットなのです、SLYは。わ
かりますか?

そう。そうなんですネ。皆さん「一番簡単にタイムを削れる直線を無視」して
走っているのです。<独白> もったいないネー

でも、走っている皆さんがそうと自覚していないのも事実なんです。なぜでし
ょう?

理由は、サスペンションがかためてあるのとハイグリップタイヤを履いている
からです。「速く走るためには必要じゃん」と言われるかも知れません。それ
はその通りで、いじってあればノーマルより簡単に速く走れます。でも、いじ
るとクルマの挙動が分かり難くなるのも事実です。いじってあると、「何とか
なる」ことが多いので、運転手がミスをしても、運転手が「セオリー無視」で
走っても、そこそこのラップタイムが出る可能性はあります。でも、これって
運転手のテクニックで速く走っているんじゃなくて、クルマさんに余裕がある
から、「たまたま速く走れている」んですよネ。

ですから、お金をかけていじっただけ速く走れるようになったかというと、大
いに疑問です。
走っている人の中にも疑問を感じている人がいるでしょう。「なんでもっと速
く走れないのか」ってネ。それは、「セオリーを無視」しているからです。

もし近々にSLYに走りに行かれる人は、いつも使っているハイグリップタイ
ヤをやめて「普通のタイヤ」で走ることを勧めます。それで、上の5)から1
)までを順に修正してみて下さい。ひょっとすると「走りの理論」の入り口を
覗けるかも知れません。

前回も書きましたが、ここでおさらい。

>>>
そうです。サーキットにおけるブレーキングは、クルマを止めるためのもので
もなければ、単に速度を落とすためのものでもありません。サーキットにおけ
るブレーキングとは、実は「加速のために行う操作」なのです。

わかりましたか?
従って、慣れるほどにコーナーの奥まで突っ込み、加速に移る地点まで奥に行
ってしまうのは、ラップタイムを縮めているようなものなのです。そこで笑っ
ている君。心当たりがありますネ。
<<<

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● 第1回 Yui Racing School日本校開催

下記の通り日本でユイレーシングスクールを開催します。
場所とコストの面から、今回は8段階あるプログラムの下から2番目を実施し
ます。名付けて「ドライビングワークショップ P1」。
クルマさんともっとお友達になりたい人はぜひ参加してください。

>>>>>>>>>>> 開催要綱 >>>>>>>>>>

日時:99年12月9日(木曜日)午前8時〜12時
場所:桶川スポーツランド(埼玉県・桶川)
車両:受講者が持ち込む車両を使います。参加できるのは公道を走行すること
が許されている車両で、以下の区分に該当するもの。軽、小型、普通の乗用車
と最大積載量500Kgまでの商用車。公道を走行することができても、極端
に改造してある車両の参加はお断りする場合があります。
資格:原則的に免許証所持者が対象ですが親権者の承諾があれば未成年者の受
講も受け付けます
定員:受講者は20名
費用:受講料は18、500円(税込み)
同伴者の入場は無料なので、御自身のラップタイムを取ってくれる方とおいで
になることをお勧めします

・なぜかスムースに運転できない
・速く走ろうとするとヒヤッとすることが多い
・タイヤやブレーキパッドの減りが早い
・サーキットを走ってみたい
そんな人は、ドライビングワークショップに参加することをお勧めします。

3時間半のスクールの内容は以下の通りです
集合 スクール内容の説明
慣熟走行後、ラップタイムを計測して走行 (希望者のみ)
ブレーキングの練習とクリティーク
コーナリングの練習とクリティーク
フルコース走行(希望者のみラップタイムを計測)
走行全般のクリティーク
卒業証書授与

参加申し込みは10月15日から11月13日まで受け付けます
申し込み方法は
http://www.avoc.com/events/application.htm で説明しています。


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過去オリジナルサイトのフォームで質問を寄せられた方には個別に回答してき
ましたが、メールマガジン上で回答し多くの人と共有できる質問を募集してい
ます。初歩的質問大歓迎。mailto:publisher@avoc.com まで送って下さい。
*************************************************** 奥付け ******
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発行元:AVOC、 Fountain Valley, CA 92708 USA
発行人:トム ヨシダ
メール宛先:publisher@avoc.com
オリジナルサイト:http://www.avoc.com
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