≡≡ Yui Racing School presents ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
Go − Circuit No.5 (10/23/99)
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●クルマを走らせるのは楽しい。速く走らせるのはもっと楽しい。●しかし安
全に速く走らせることが難しいのも事実。走らせ方を理解していないと楽しく
もないし危険でさえある。●クルマをもっともっと楽しむために「クルマさん
との正しいお付き合いの仕方」を学びませんか。●当サイトからの提案です。
<<標語>> 公道では安全運転、サーキットではそれなりに。
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【No.5の目次】
◆ テクニック解説 − スローインファーストアウト
◇ 君は何派? − ドリフトって何?(読者からの質問と答え)
■ お知らせ − 桶川ドライビングワークショップ受け付け締め切り日変更
□ 連載 − フロム マイレーシングダイアリー Part 1
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◆ ファーストインコースアウトにならないために
サーキットを速く走るためにアウトインアウトのラインが必要なことは理解で
きたと思います。簡単に言えば「コーナーの見かけの半径を大きくして通過速
度を上げる」ためです。
コーナーの手前ではブレーキング状態にあるはずですから、コーナー手前の直
線の外側に平行にクルマを持っていけば、まず最初の「アウト」の位置につけ
ます。どのくらいアウトに寄ればいいかと言うと、「できるだけコースの縁に
沿って」となります。
ただし、コースの縁に引いてある白線は濡れると滑りやすくなりますから、雨
の日は白線を踏んでまで外側を通ることは勧めません。
必要なブレーキングが終わろうとする頃、ターンインのポイントが近づきます
。最もコーナーの内側に寄るクリッピングポイントを目指してステアリングを
切ります。クルマのロールが始まり、横Gを感じます。スムースなラインでク
リッピングポイントを目指しますが、この地点でステアリングを戻したり切り
足したりするのはペケです(そう、戻したり切り足したりしなければいけない
のは、ターンインのポイントで漫然とステアリングを切っているのと、ターン
インからクリッピングポイントまでのラインをしっかりイメージしてないから
です。そして、そうなってしまう最大の原因は、遠くを見ていないからです)
。
クリッピングポイントが近づきます。右足はスロットルペダルの上にあります
よネ!エッ?まだブレーキを踏んでいる?これは大ぺけ。クルマさんは既にタ
イヤのグリップを集中してコーナリングに使っています。その上ブレーキング
をしたいと言っても、クルマさんは怒りますヨ。ホント、身勝手なんだから。
基本的に、必要なブレーキングはターンインのポイントまでに終わっているは
ずですよネ。
クリッピングポイントにきちんとつけましたか? インが空いていた? 何故で
しょう? 理由を考えてみて下さい。
クリッピングポイント直前。ラインと速度が適正ならば、クルマは徐々にスロ
ットルを開けられる状態にあるはずです。どういう状態かと言うと、「クルマ
の前後荷重が均等で、左右荷重のみコーナーの外側が大きい荷重分布」ですか
ら、全神経をスロットルだけに集中できる状態です。
スロットルを開けるとクルマが不安定になりそう?それはブレーキング開始か
らここまでの間にセオリーを無視した動作を行ったためです。
クリッピングポイントを過ぎるとクルマはスムースにコーナーのインから離れ
ていきます。既に次のストレートの全貌が視界に入っているはずです。でも、
だからと言って中途半端なラインを通らずにスムースにアウトまではらみます
。何故かって?「半径が小さいほどコーナリングフォースは大きくなりますか
ら、通過速度が低下する」でしたよネ。
さぁアウト一杯にはらみました。続く直線を走っている間は君ができることは
あまりありません。しっかりスロットルペダルを床まで踏み込むことと、次の
コーナーをイメージすること、それと迫り来るコース上に異物がないか確認す
ることぐらいです。少し息を抜きましょう。
さて、スムースなコーナリングができましたか?
繰り返しになりますが、運転とは連続動作です。一定のリズムで進行していく
ものです。しかし、スムースなコーナリングをするためには、次の個々のテク
ニックを駆使する「コツ」が必要になってきます。
・ブレーキのかけ方
・ステアリングの切り方
・スロットルの開け方
実際、テクニックがあるのに上手く走れない、あるいはタイムが伸びないとい
うのは、この「コツ」を知らないことが原因である場合がほとんどです。これ
らの「コツ」を理解してもらうのが、Yui Racing Schoolの
目指すところです。誌面でも説明していきますが、「コツ」を覚えるためにぜ
ひ日本で開催するドライビングワークショップを受講して下さい。
アウトインアウト。それは「コーナーの「見かけの半径」を意図的に大きく設
定し、コーナーを通過するクルマの限界速度を上げてやること」です。
次回はスローインファーストアウトの説明です。
<続く>
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◇ 君は何派?
読者からドリフトについて質問をもらいました。以下はその内容と答です。
Q:初歩的質問大歓迎」の記述がないとできない質問だったんですが、ドリフ
トってなんですか・・・?イメージ的には掴めるんだけど、実際にどういうア
クションをいうのかがいまいち分かりません。【なお】
A:最初にタイヤの話です。四輪車の場合、クルマと地面を結び付けているの
は、たった4本のタイヤです。しかも接地している面積は合計でもA4サイズ
ほどしかありません。そして厳密に言うとクルマは動き出した時からタイヤを
スリップさせて進んでいます。これは直進であろうとコーナリングであろうと
同じです(タイヤが減るのはそのためです)。
しかしタイヤの性能とサスペンションの機能により、ある速度までは「レール
の上を走っているような軌跡」でクルマは動きます。ですから運転していても
不安を感じないのです。なおさんも、ふつうの速度で運転していて「クルマが
思った方向に進まない!」という経験はありませんよネ。いわゆる、タイヤが
グリップする範囲で走っているからです。
ところがです。ある速度域になるとドライバーの意志とは関係なく、自然の法
則とクルマの性能のバランスが崩れることになります。
ドリフトとは英語の DRIFT で、「意味は漂流する」、「押し流される」
などの意味です。クルマの場合は、「コーナーを通過中にコーナーの外側に向
かって流されること」を指します。具体的に言うと、高速で走行するサーキッ
トで「本来通るはずの軌跡よりも外側をクルマが進むこと」です。
サーキットを走るのは速く走るためですから、基本的にはクルマの限界まで攻
めています。この時点で、タイヤのグリップは限界に達し、あるいは限界を越
え、クルマはコーナーを「ドリフト状態」で抜けています。コーナーのインに
きちんとついたりアウトにはらんで立ち上がっていくのは、ドライバーが「ド
リフト量を予測して」ラインを修正しているからです。実際には、極端な話で
すが、クルマは氷の上を走るように滑りながら(流されながら)走っているの
です。
尚、本来のドリフトは高速で走るために自然に(結果的に)発生するものです
から、サイドブレーキを使ったりわざとクルマのバランスを崩してスライドさ
せる「ドリコン(ドリフトコンテスト)的走り」とは全く異なります。
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答を送った後で【なお】さんからメールをもらいました。【なお】さんがドリ
フトといっていたのは「ドリコン的なドリフト」だったのです。【なお】さん
、見当はずれでゴメンナサイ。1980年に発刊されたCARBOY誌の創刊
スタッフだったオジさんとしてはドリコンにも大いに興味があります。
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今回も、「ドリフト命」の人達にとっておきの情報です。
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アメリカにある770ヶ所あまりのダートトラックでは、毎週末オープンホイ
ールカーからストックカーまで様々なレースが行われる。中でも1930年代
から続くミヂェットレースはアメリカのグラスルーツモータースポーツの中心
的存在。
NASCARチャンピオンのジェフ・ゴードンも今年のルーキー・オブ・ザ・
イヤー確実のトニー・スチュワートも、かってダートトラックのミヂェットレ
ースでチャンピオンを獲得しストックカーレースへの道を切り開いた。日本で
初めてのダートトラックがツインリンクもてぎに完成したのを機会に、AVO
C(Yui Racing Schoolの母体です)がプロデュースしたミ
ヂェットレースの紹介ビデオ。ドリフトならまかせてヨ、という君。これを見
なければまだドリフトは語れない。
ツインリンクもてぎのオフィシャルビデオとして、マシンの詳細からセッティ
ングから走り方まで解説。日本語でミヂェットレースを解説しているビデオは
これ一本。56分のビデオの前半はマシンの詳しい解説、後半ではアメリカで
最高の権威を誇るUSAC主催のミヂェットシリーズの超過激な走りを凝縮。
このビデオを見てこそ、君もドリフトキングになれる !
定価2,800円(税込み)プラス 送料700円 計3、500円
購入は、現金書留で〒120−3533 栃木県茂木町桧山 120−1
ツインリンクもてぎ 販売課販売係まで申し込み。
問い合わせは、販売係の宮本さん(女性)まで。
直通電話:0825−64−0025、ファクス:0285−64−0
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■ お知らせ − 桶川ドライビングワークショップ受付締切日変更
12月9日に桶川スポーツランドで行う第一回ドライビングワークショップで
すが、本日の時点で18名の申込があります。定員は20名なので2名の余裕
がありますが、申込が増えた場合を想定して同じ日に2回のワークショップを
開催することにしました。従って、定員は40名となりますが、事務手続きの
都合上、申し込みの締切りを10月29日とさせていただきます。
尚、時間が許す場合は12月9日にサーキット走行の経験がない方を対象とし
た走行会を開催したいと考えています。詳細は、申込締切後にお知らせします
。
ドライビングワークショップ受講者には以下の特典を用意しましたので、ふる
ってご参加ください。
●●●12月9日に桶川スポーツランドで第1回ドライビングワークショップ
を開催するのを皮切りに、ユイレーシングスクールは2000年から各地のミ
ニサーキットで同様のプログラムを開催していきます。
2000年1月〜3月までのドライビングワークショップ開催日程は11月中
旬に発表しますが、3月までにドライビングワークショップを受講された方の
中から抽選で1名の方を、日本では体験できないアメリカのNASCARスト
ックカーレーシングスクールに招待します。ご招待の予定は2000年5月で
す。詳細は http://www.avoc.com/events/info_invitation.htm に記載が
あります。
第一回ドライビングワークショップの申込締切は今週いっぱいです。参加費は
一人18,500円(税込み)。
お申し込み方法は、http://www.avoc.com/events/application.htm に記載
があります。
またはメールの件名(Subject)に「ODW001参加申込」と書いて
、mailto:admini@avoc.com 宛てお送り下さい。
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□ 連載 − フロム マイレーシングダイアリー Part 1
(AVOC発行のニュースレター、アメリカンモータースポーツシーン2月号
より抜粋)
アメリカに初めて来たのが76年6月。いらい20年あまりをアメリカはロサンゼ
ルスを拠点に生活してきた。目的は、アメリカからいろいろなことを教わるた
めだ。主要なテーマはクルマ。「車はもっと楽しいはず」という仮説の元に、
「では何ができるか、何をすべきか」という質問を自分自身にぶつけてきた20
年間だった。住んでみるとアメリカは実際に期待以上のものを与えてくれた。
もちろん生活してみるとネガティブな面をたくさん見ることになるのだが、そ
れを差し引いても、ことテーマがクルマであり、目的が車の楽しさを追求する
ことである限り、アメリカはボクにとって偉大な教師たりえた。アメリカが教
えてくれた素晴らしさを日本に伝えるのがボクの生涯の役目だと思っている。
感謝の意をこめて。
[グラスルーツレースの象徴としてのSCCA]
人生の後半をアメリカで過ごすことにしたのには理由がある。その全てをここ
で説明する紙幅はないが、「アメリカでレースに出たかった」というのが理由
のひとつではあった。結果的にその願いはかない、望外な収穫を得ることにな
る。
もちろん初めてアメリカに来る前から情報を集めて勉強はしていた。日本で果
たせなかったレーシングドライバーとしてのデビューを飾るためだから、アメ
リカにはどんなレースがあるのか、どんなカテゴリーがあるのか、自分の資力
でも参加することが可能なのか、などなど。
正直言おう。FIA→JAF→レース業界→レースメディアというトップダウ
ンの構図の中で育った(?)ボクも、アメリカではオーバルレースが盛んだと
は知っていたが、内心拒否反応があったことは事実。10数年たって日本のレー
スエンジニアに「あんなグルグル回るレースのどこが面白いの?」と聞かれた
ことがあったが、かってボクも同じ気持ちを持ったことがある。
だから、アメリカに居を構えてからまずたずねたのが全米のロードレースを統
括しているSCCA(スポーツ・カー・クラブ・オブ・アメリカ)の南カリフ
ォルニア事務所だったのも自然な成り行きだった。当時はノースハリウッドに
あったその小さな事務所を、期待を胸に訪ねたものだ。
今では考えられないほどの円安、確か1ドルが220円〜240円くらいだっ
たから生活は楽ではなかったが、アメリカでの暮らすこと自体は困らなくなっ
た1981年のことだ。
とりあえずSCCAの全体を正確に把握したかったので、GCR(ゼネラルコ
ンペティッションルール:日本の国内競技規則にあたる)と各クラスのSpe
c Book(スペシフィケーションブック:同、日本の競技車両規則)を購入
。しばらくは辞書を片手に机に向かう日々が続いた。
まず驚いたのが、クラスの多さ。カテゴリーの分類は、フォーミュラカー、ス
ポーツレーシング、プロダクション、GT、IT、ショールームストックの6
つだが、それぞれにクラス分けがあるので、なんと当時ですら25クラスもあっ
た。
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No5はいかがでしたか。感想などをお聞かせいただけると嬉しいのですが。
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発行人からのお願い
過去オリジナルサイトのフォームで質問を寄せられた方には個別に回答してき
ましたが、メールマガジン上で回答し多くの人と情報を共有できる質問を募集
しています。初歩的質問も大歓迎です。どしどしお送り下さい。
宛先は、mailto:publisher@avoc.com です。
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Mail Magazine " Go − Circuit "
発行元:AVOC、 Fountain Valley, CA 92708 USA
発行人:トム ヨシダ
メール宛先:publisher@avoc.com
オリジナルサイト:http://www.avoc.com
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