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≡≡ Yui Racing School presents ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

Go − Circuit No.189 (05/30/04発行)

---------------------------------------------------- Taste of USA ----
●クルマを走らせるのは楽しい。速く走らせるのはもっと楽しい。●しかしク
ルマ安全に速く走らせることが難しいのも事実。走らせ方を理解していないと
楽しくもないし危険でさえある。●クルマをもっともっと楽しむために「クル
マさんとの正しいお付き合いの仕方」を学びませんか。●ユイレーシングスク
ールからの提案です。●公道では安全運転を。サーキットではそれなりに。
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1)YRS’s New Bulletin Board
2)YRSバラエティオブカリキュラム参加申し込み受付中
3)YRSドライビングスクールFUJI開校
4)YRSオーバルスクール受講者アンケート集計
5)トム ヨシダのドライビングチップス
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1)YRS’s New Bulletin Board
ユイレーシングスクールではオーバルレースの開催を機に掲示板を追加しま
した。RACEBBSと名づけたこの掲示板はYRSのオーバルレース、スプ
リント、エンデューロに参加された方の感想や意見を直接みなさんにお届けす
ることを目指したものです。
YRSのレースに参加された方はどしどし書き込んで下さい。まだ参加する
ことを躊躇している方にレースの楽しさ、面白さを伝えることができればと考
えています。またYRSのレースについて質問のある方も書き込んで下さい。
既に参加されている方からのアドバイスを聞けると思います。よろしくお願い
します。

・RACEBBS@YRS掲示板
http://www.avoc.com/bbsr/joyful.cgi

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
2)YRSバラエティオブカリキュラム参加申し込み受付中

>> 以下のYRSドライビングスクールの参加申し込みを受け付けています。

■6月10日(木)筑波サーキットドライビングスクール中級クラス
| 中級クラスに変更になりました
4月22日に開催して好評だった中級クラスを開催します。カリキュラムは
入門クラスと変わりませんが、午前中の定常円は32x70mの大きなものを
使います。コース1000では走行時間の全てをラッピングにあてます。前回は参
加した方のほとんどが自己ベストを更新しました。テーマを持って周回を重ね
た成果です。質疑応答の時間も十分にあります。次のステップに進みたい方に
うってつけです。
中級クラスへの参加は原則的に過去に筑波ドライビングスクールに参加され
た方とします。クラス分けはYRSのデータに基づいて行いますので同程度の
ラップタイムのクルマと走ることができます。

・筑波サーキットドライビングスクール案内
http://www.avoc.com/2school/2tds/tds_guide.htm
・参加申込者数確認
http://www.avoc.com/app/check_tds.cgi
・筑波サーキットコース1000歴代ラップタイム
http://www.avoc.com/4circuit/4circuit_record/t1k/01frame_best.htm

■6月13日(日)YRSオーバルレースFUJI第1戦
| オーバルレースを始めてみませんか?
いよいよYRSオーバルレースが始まります。現在決まっているワンメイク
クラスはロードスター。雑誌Road&Ster誌杯をかけての争うとなります。他の
車両での参加については予選タイムでクラス分けを行います。
レースは4ヒート制。ローリングスタートで始まります。詳細は規則書をご
覧下さい。

・YRSオーバルレース規則書
http://www.avoc.com/2school/2yos/race_rule.htm
・YRSオーバルレース開催案内
http://www.avoc.com/2school/2yos/yorf_guide.htm
・参加申込者数確認
http://www.avoc.com/app/check_nds.cgi

※当日の観戦は無料ですが駐車場の関係で50名に限らせていただきます。観
戦を希望される方は賢明に『観戦希望』、本文に氏名、電話番号をお書きの上
以下のアドレスに申し込んで下さい。先着50名に案内をお送りします。
・観戦申込アドレス
pr@avoc.com

■6月16日(水)YRSドライビングワークショップ成田
| 現在の申し込みは6名。あと4名参加が可能です。
クルマの運転を総合的に理解してみたいというかたに最適のプログラムです。
真剣にクルマの運転と向き合ってみたいという方にお勧めします。シニアイン
ストラクターの40年の運転経験に基づく知識と運転のコツを、ペダルの踏み
方からドライビングポジションの取り方、ステアリングホイールの回し方、ト
ランジッションの作り方にいたるまで余すところなくお伝えします。少人数制
なのでインストラクターとの会話の時間も豊富にあり、またコースでは1台ず
つ走行しますのでご自分のペースで走ることができます。もちろん受信機をつ
けてリアルタイムのアドバイスを受けながら走ります。

・YRSドライビングワークショップ成田開催案内
http://www.avoc.com/2school/2ydw/ydwn_guide.htm
・参加申込者数確認
http://www.avoc.com/app/check_ydw.cgi
・YRSドライビングワークショップ成田レポート
http://www.avoc.com/2school/2report/report_ydwn/ydwn_frame.htm
・成田モーターランドコースレイアウト
http://www.avoc.com/2school/2ydw/layout_narita.htm

■6月18日(金)FUJIスピードウエイショートコース練習会
4月22日にオープンしたFUJIスピードウエイショートコース。全長は短い
もののコース幅は広く、しかもアップダウンや縦のブラインドコーナーがある
ドライバーズコースです。YRSではどんなクルマでもどんなコースでも限界
近くで走れるようになることをカリキュラムの骨子にしてきました。今回は簡
単な座学を行いますが、基本的に参加者自身が未知のコースを自分なりに攻略
することをテーマとします。一日中走りっぱなしの練習です。原則として過去
にYRSのいずれかのドライビングスクールを受講された方を対象とします。
またYRSのデータベースにある筑波サーキットコース1000の個人別ベストラ
ップを元にクラス分けを行いますので、経験に即したグループでの走行が可能
です。

・YRSオープンプラクティスFUJI開催亜案内
http://www.avoc.com/2school/2yds/yrs_fisco_lap.htm
・参加申込者数確認
http://www.avoc.com/app/check_mds.cgi

■6月30日(水)YRSオーバルスクール浅間台
運転の上達に欠かせないトランジッションを習得するのにうってつけなのが
YRSオーバルスクールです。サーキットを走ったことのない方でも参加する
ことができます。楽しみながらクルマとの一体感が体験でき、クルマの限界を
引き出すコツを習得できます。リアルタイムのアドバイスを受けることにより
ブレーキングからターンイン、ターンインからコーナリングへの理想的なトラ
ンジッションを体験することができます。

・YRSオーバルスクール浅間台開催案内
http://www.avoc.com/2school/2yos/yosa_guide.htm
・参加申込者数確認
http://www.avoc.com/app/check_yos.cgi
・YRSオーバル浅間台歴代ラップタイム
http://www.avoc.com/4circuit/4circuit_record/oval_yosa/frame_yosa.htm

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3)YRSドライビングスクールFUJI開校
| ご期待下さい。
いよいよ多摩川以西でのユイレーシングスクールが始まります。舞台は全長
は短めですがアップダウンありブラインドコーナーありのFUJIスピードウエイ
ショートコース。カリキュラムは筑波ドライビングスクールと同様に午前中を
ジムカーナ場での定常円練習に使い、午後からのショートコースでは高速から
のブレーキングが要求されるコースに合わせてブレーキング練習。逆バンク気
味のコーナーを攻略するためのリードフォローを行い、最後にラッピングを行
います。ご期待下さい。

8月 2日(月) YRSドライビングスクールFUJI
9月15日(水) YRSドライビングスクールFUJI
10月18日(月) YRSドライビングスクールFUJI

・YRSドライビングスクールFUJI開催案内
http://www.avoc.com/2school/2yds/yrs_fisco.htm

またドライビングスクールFUJI開催日の午前中にはYRS卒業生を対象
とした走行練習を行います。午後にはジムカーナ場の44x104mオーバル
を使ったオーバルスクールを開催します。こちらはどなたでも参加することが
できます。

・FUJIスピードウエイショートコース練習走行会案内
http://www.avoc.com/2school/2yds/yrs_fisco_lap.htm
・YRSオーバルスクールFISCO開催案内
http://www.avoc.com/2school/2yos/yosi_guide.htm

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4)YRSオーバルスクール受講者アンケート集計

> 1.YRSオーバルスクールを受講された動機はなんでしょうか?
・最も単純なオーバルコースを走る事で、自分の操作を原点に返って見直すこ
とが出来るように感じるからです。なので、ロードコースを何度か走る毎に、
時々参加することにしています。またオーバルスクールに行った後はロードコ
ースでもベストラップを更新することが多いので、おまじないの意味で参加す
ることも有ります。
・若林さんから何度かお話を聞いていまして、自動車を楽しむための練習に良
いかな?と思ったからでしょうか。
・車の挙動をつかむのにはうってつけのスクールだと思われましたので。成田
に参加したときに強力に勧められた、というのもありますが。
・車をFF車に乗り換えたこと。山梨から関東に戻ってきて、スクールに参加
しやすくなったこと。
・3年ほど前でしょうか。当時はまだ学生で、ゲームセンターのドライビング
ゲームに夢中になっていたころ、運転技術に興味を持ち、インターネットで調
べたところ、YRSのホームページを見つけ、以来、いつか参加したいと思っ
ていました。社会人1年目、自分の車も持ち、やっと参加可能な休日の開催と
いうことで受講しました。
・YRSの筑波でのスクール、浅間台でのワークショップと何回か受講し、自
分の最大の課題はトランジッションだと認識し、それを効率よく学習するには
オーバルスクールが一番良いと考えたからです。最近オーバルスクールの人気
が高いのも、同じこと考えている人が多いんでしょうね。
・コース走行より基本動作の習得に適していると思った。
・車の限界での挙動を知ること。車の限界での操作方法を知ること。車の正し
い操作方法を知ること。
・過去に筑波サーキットドライビングスクールを受講し、もっとタイムを縮め
たいと思い、自分の限界を高めるためにオーバルスクールを受講しました。
・以前に同じオーバルスクールをAT車で受講してしいて、とても勉強になっ
た経験をしました。先月よりMT車に乗り替えたので、何が違い何が同じなのか
を知りたく、また自分の技量はMTだとどう変化しているのかを知りたく、参加
させてもらいました。
・友人である、若林君、深澤君のロードスターコンビから、運転技術の向上に
とても有効で、また楽しいスクールだと誘いを受けました。 彼らのいったと
おり、とても楽しむことができました。
・ショップの主催する筑波1000の走行会に2回参加しました。ベストタイムは
47秒8でまだまだなのですが、それでも1コーナーと2コーナー(右ヘアピン)
でスピンすることが出てきました。これ以上タイムを詰めるには、スライドし
はじめる車体をコントロールできなければ無理と思い、限界域でのコントロー
ルを覚えたくて参加しました。
・成田受講時、次回推奨スクールが浅間台だったから

> 2.YRSオーバルスクールを受講された感想をお聞かせ下さい。
・水溜まりを避けるコース変更などのために若干走行時間が短かかったと感じ
ましたが、それは仕方ないとして、それ以外の部分は期待通りでした。更に今
回はドライとウェットの両方が体験できて、ラッキーでした。いつもならばタ
イムに気が取られて操作があやふやになってしまうのですが、さすがにあれだ
け滑る路面ではそれどころでは無くなり、丁寧な操作に集中する事が出来たと
思います。
・はい、ラジオで逐一見ていただけるのと、同乗して同じコース同じ自動車で
走って操作のきっかけも話で聞くよりわかりやすいと思います。
・ほぼ期待通りでした。
・1回参加したことがあったので経験したことがまたできてよかったから、期
待通りでした。
・期待通りでした。基本というものを大切にし、基本原則に照らし合わせた丁
寧な解説、指導。満足です。奥義は基本の中にあり。どのような分野でもそう
ですが、基本となる理論、理念があやふやではなくしっかりしていなければ本
物ではないと思っています。YRSの唱える理論にはそれを感じていました。
実際の指導や、質問に対する答え等、すべて原則にのっとてしっかりとした明
確なものが返ってくる。本物がわかっている人間にはあたりまえのことなので
すが、えてして小手先の誤魔化しに惑わされている人は多いです。
・期待通りでした。無線によるリアルタイムアドバイスも、以前に比較してと
ても内容が濃くなったと思います。午前中はドライ、午後はウェット路面。午
前中、つかみかけたような気がしたことがあったので、午後もドライであるこ
とを願っていたのですが。。。午後は滑る路面への対処で一杯いっぱいでした。
それはそれで非常にタメになったのですが、半日のスクールを2回受けたよう
な気がしてます。損したような得したような。。。。。まぁ、こればっかりは
お天気なので、しょうがないんですけどね。。。
・期待以上でした。同じコーナーを何回も練習できるばかりでなく、操作の連
携を練習するのに最適のスクールだと思いました。ブレーキの強弱の使い方、
荷重の残し方、アクセルを踏むタイミングなど、同乗走行は大変勉強になりま
した。初めてのスクールはしのいだったのですが、サーキットで走る前にオー
バルを受けるべきでした。
・欲を言えばもう少し1回の走行が長い方が色々試して見られるのでは?予算
もありますが10台程度でできると中身は2倍以上になると思った。
・期待通りでした。これは偶然ですが、雨が降ったおかげで、車が思うように
操作できない状況になり、車の限界での挙動を知るということを十分体験する
ことができました。また、そのような状況下でどの操作をすべきかも、教えて
いただくことができました。これから、その知識を実践して、再現可能にでき
るようにしたいと考えています。
・1日たっぷり走れたので、時間的にも余裕があり、走り方を変えていろいろ
試したり、同じ操作を長時間繰り返す練習ができ、車の操作を体に覚えさせる
のにとても良いと思いました。
・もちろんです。いつものように期待通りでした。いえ、午前中はドライで午
後はかつて経験したことのない程のヘビーウェットと幅の広い二局面を同日同
条件(マシンと体調等の意味)で経験できたので、むしろ期待以上でした。
・期待以上でした。漠然と前荷重とかしか考えていなかったのですが、論理的
な説明と実践、さらにオーバルスクールという練習方法の有効性を実感しまし
た。浅間台で雨が振ったことも、練習にはよかったです。
・周回に慣れてきて、「いろいろ試してみようかな」という余裕が出来てきた
頃、走行終了になってしまうので、やや不完全燃焼という感じでした。できれ
ば10分、15分と続けて走ってみたかったです。
・もう少しオーバルの経験を積んで おいかけっこしたいですね。

> 3.YRSオーバルスクールを受講してご自身の運転に対する成果がありま
したか?
・非常に具体的な成果として、しのいサーキットのベストラップがロングで2
秒、ショートで1秒近く縮まって、もうウハウハです(笑)。それは冗談として、
きちんと車の挙動を感じ取り理解した上で、それに見合った操作を行う、これ
を反復練習できたことが最大の成果でした。ウェットの走行では、ドライ以上
に工夫をしなければアンダーを出すばかりで車をきちんとロールさせることす
ら難しく、本当に頭を使わさせられました。特に左周り(?)のパドック側コー
ナーは進入で滑りやすく、ブレーキの厚さ、タイミング、引きずる距離を変え
て何度も試したものの、何をやってもドアンダーでちょっと凹みましたが、良
い経験になりました。またぜひ雨の浅間台を走ってみたいと思います。
・毎日、仕事でプロボックスに乗っているのですが、急いで客先に向かうとき
も荷物が崩れないようになったと思います。早く走ることとは違いますが、周
囲と同じ速度でもクルマや荷物に無理をかけない走り方が出来るようになると
思います。
・成果があったか?といわれると、正直なところあったとは言えないかも知れ
ません。イメージとして車の挙動がどんなもんなのかはわかったのですが、残
念ながらまだ挙動を体で感じ取ることができるようになったとは言いがたいの
で。これはカリキュラムのせいではなく、私個人のスキルが低いことに起因し
ているのですが、まだまだ経験値が不足しているというのが実状でしょうか。
・四駆からFFに乗り換えたことでアンダーステアになる頻度が増えた。今回
タイム計測をかなり意識してオーバル通過後、イーブンスロットルのつもりが
アクセルを開けすぎてアンダーとなり、土手に乗り上げた。改めて車の物理現
象の結果を実感できたので、次回のオーバルでは苦い経験が生かせると思う。
痛い目にあったこともあり、日常の運転でもカーブではより意識した行動が取
れている。体で覚えろってことができました。
・運転中、色々なことを考えるようになりました。荷重の移動、ハンドル操作
等。普段、あまりスピードは出さないようにしているので、危険回避というよ
うな派手な場面というのは思いつきませんが、普段、今までよりもさらに車に
対してやさしい乗り方ができるようになっていると感じています。
・いつも、進入で速度が落ちすぎているというのは以前から自分で気がついて
いました。そこで今回は、旋回速度を最大限に上げられるように、ということ
を自分の課題としていました。それに対し、ブレーキングの減速度が大きすぎ
るという指摘があり、また同走者(S2000)の後ろを走ったときにもそれ
に気がつきました。実際、次の周にトライしてみるとトムさんから「今のいい
ね」。ああ、この感覚なのか。(その次の周はまだダメでしたが。。。)また、
午後のウェット路面、右回りパドック側コーナの立ち上がり、何もしていない
(つもり)のにスピンしてしまいました。しかし、その後、立ち上がりで意識
的に横Gが消えるように、ハンドルの戻しを意識したところ、徐々に安定する
傾向になりました。現段階、どうしても進入からイーブンスロットルまでに意
識が集中してしまいがちですが、立ち上がりの重要さも再認識しました。午前
中、コーナ立ち上がりで外にはらみ、パイロンのシルエットに沿って走ること
が出来なかったのですが、午後の滑る路面になるとシルエットに沿えるように
なりました。滑るからアクセルが開けられず、イーブンスロットル区間が長く
なったからなのですね。今までは、アクセルの開けすぎでアンダー発生させて
たんですね。日頃、街中を運転するときもトランジッション、イーブンスロッ
トルを意識しているのですが、考えている以上に重要であることを再認識でき
ました。
・成果は大いにありました。コーナーを曲がるのにどういう操作が必要なのか、
ハッキリしたような気がします。通常のサーキットを走る場合も、ヘアピンだ
けでなく、すべてのコーナーで必要な操作の連携がわかったような気がします。
・かなりあったと思います。過去に2回の筑波ドライビングスクールでそれな
りの成果をあげる事ができましたが、次のレベルアップのきっかけが掴めず、
迷っていました。オーバルスクールでタイヤの限界を使うための操作がわかっ
てきた気がするので、是非サーキットで試してみたいと思います。
・日常のごく普通の運転で実践できると思っています。コーナリングの考え方
や実践は、極限の状況でなければできないものではないと思っています。ささ
やかなのかもしれませんが日々のドライビングで、昨日獲得した知識・経験を
活用していきたいと思います。
・以前氷上スクールを受講したことがありますがそれに近い程の低ミュー走行
を余技なくされ、それでいて氷上のような轍が出来ていない舗装路の上なので、
公道雨天走行での危険側の最果てにある世界を体験できたと思います。私にと
ってはそれはとても嬉しくありがたいことです。帰路もひどい雨でしたが、他
車の流れがいかに無謀な走りなのかを痛感しながらいつもより遅いスピードで、
またハンドルパキ切りをしないように帰宅しました。今の自分は人より車の操
作が上手くない人間なので、タイムの動向よりもそういう身に付いたと
実感できることがとても嬉しいです。それこそがスクールという場の活用方法
なのだよなぁと再確認した一日でした。本当にいろいろと為になる奥の深い一
日でした。
・ クルマのコントロールという点での理解が深まり、より安全にマージンを
持って運転できると思います。生まれて初めてレースに参加しましたが、サー
キットを走ることや、レースの中でクルマをコントロールする上で、有効な練
習でした。
・「慣れ」はあったかもしれませんが、自分の技術そのものが向上したかどう
かは微妙です。あと何回か走りこまないとダメだと思います。自分の走りに対
する課題は見つけることができました。
・半歩前進。次、受けて一歩前進(目標)

> 4.思いつくことがあればお書き下さい。
・浅間台も良い所なのですが、路面のうねりで挙動が乱されると感じる事が有
り、操作に対する車の反応を純粋に体験するにはちょっと外乱が多いように思
います。もう少しフラットな場所で出来ると嬉しいのですが富士のコースはど
うなのでしょうか?
・今回初参加で、晴れと雨であまり操作が変わらない自分に気が付きました。
日常の運転でもそんなところが様なので、もう少し状況に応じた操作を考えな
がら日々すごしていきたいですね。仕事の都合もあり平日の参加は難しいです
が、時間のとれる時はまた参加させてください。
・このカリキュラムは、車の挙動をつかむためのキッカケを掴むためには、非
常に有効なものだと思われました。ただ1点気になったのは、タイム計測の際
の組み合わせです。走行は2台同時に走るわけですが、2台のタイムに差があ
ると、お互いのためによろしくないかと思われました。午前中の計測で明らか
にタイム差がある場合は、午後の走行で組み合わせを変えてタイムが近いもの
同士で走るようにしたほうが、良いのではないかと感じました。私はタイムが
遅いほうだったのですが、速い人の迷惑にならないよう無理をするために、自
分の運転に集中できなくなり、結果スピンしてしまってさらに迷惑をかけてし
まう、という悪循環に陥っていました。後ろを気にせず自分の操作に集中でき
るようにするためにも、できるだけタイムが近いもの同士で走るのが良いので
はないかと考える次第です。
・まだやっと初めの一歩を踏み出したばかり。これからじっくりと車の奥の深
さを楽しんで行きたいと思います。よろしくご指導お願いします。
・ウェット路面、極端に前輪荷重が少ないと定評のミッドシップ、学習のため
にと敢えて履いて来たプアなノーマルタイヤ。一体どうなるかと思いましたが、
やっぱりああなりました(笑)。でもトムさんでさえスピンしていたので(笑)
しかし同乗走行で、自分の車の限界の高さが予想以上に高いことを知りました。
それに限界を超えるときのシビアさも。またトムさんのアクセルの開けっぷり、
それにブレーキのハードさはビックリしました。でも確かに、ステアリングが
真っ直ぐなら大丈夫なんですよね。非常にタメになりました。午後、それを意
識してトライしたのですが。。。本当は、その場でトムさんにいろいろ質問で
きると良いと思うのですが、自分なりの課題を持って受講し、リアルタイムの
アドバイスを受け、いろいろトライアンドエラーをし、さらに座学やインター
バルでトムさんの話を聴いて、当日は頭がオーバーフロー状態なんです。これ
から反すうします。(これじゃまるで牛ですね。)
・雨が降ったのは、自分にとってはありがたかったです。ドライのときは、何
をしたらいいのかわからなくなってましたが、すべりまくったおかげで、何が
必要なのかハッキリしたきがします。デリケートなブレーキング、アクセル操
作を練習するのには最適でした。慣れてきて、ふたつの操作がラフになると、
タイムが落ちるということを体験できたのもよかったです。実践できるように
なるまでは、まだまだ練習が必要なので、ぜひまた参加したいと思います。
・繰り返し練習することの大事さを知りました。練習したあとの達成感もあっ
て良かったです。サーキット走行はそれはそれで楽しいし、練習になりますが、
いろいろな要素がありすぎて、まじめに考えると混乱してしまいます。オーバ
ルスクールのように基礎技術を徹底して練習することにより1つづつ混乱が減
っていく気がします。欲を言えば、ジムカーナ場で筑波コース1000の第一
コーナーや筑波コース2000の最終コーナーのような所を限界走行する練習
ができるとうれしいです。高速コーナーでタイヤを滑らせながら車の姿勢を制
御できるようになればだいぶ自身がつくと思います。
・休日にも、スクールをたびたび開いていただければありがたいです。それと、
受講料が安くなれば、それに越したことは無いとありません。
・私は浅間台オーバルスクールを数回受講していて、おそらく240周以上回
り続けています。座学や無線でトムさんに注意される言葉はほぼ同じですが、
それでも毎度よく注意して聞いていると新しい発見や知らない知識や情報を得
られます。それに同じく毎回同じオーバルを延々走るわけですが、未だに新し
い発見や走り方を経験できたりします。一つ前のコーナー脱出がうまくいけば
次のコーナーは速く進入できて、前回と違う側面を経験します。でも同じ様に
一つ前のコーナー脱出がうまくいかなければ、次のコーナーは遅い速度でしか
進入できず、前回までと違う経験をしなければなりません。楕円のコースなの
で迫るコーナーは毎回同じコーナーのはずなのに、そう言う風に毎回違うコー
ナーとなるので未だ全く飽きません。まだ一度もこれだ!と思える走り方に出
会えていないので、自分はまだまだ卒業は遠いのだなぁと感じています。サー
キットを使う他のYRSスクールも出ますが、こちらにも懲りずにまた参加す
るつもりです。何度も参加して他の参加者の上達の早さや適応能力をたくさん
見るにつけ、どう〜にも進歩率の低い出来の悪い自分だと知ってしまいますが、
これからもよろしくご指導の程よろしくお願いいたします。
・浅間台は比較的リスクが低いと思われるので、同伴者の同乗走行のセッショ
ン(スタッフ同乗走行時とかに)があれば、家族で‘はまれる’んですが・・

* * * * * * * * * * * * * *
※ 以下はアンケートの回答の中にあった質問に対しての回答です。1周16
秒ほどのオーバルコースで0.7秒のタイムロスは致命的です。コーナリング
の基本である180度コーナーでクルマに何が起きているか検証します。

【質問】
> 限界域でのコントロールについて質問なんですが。進入速度を上げていくと、
> いつもより大きな悲鳴のようなスキール音になるので限界なのがわかります。
> そのままステアリングを切ったままでイーブンスロットル(のつもり)でい
> ると、コーナー中央のあたりで、リアが流れ出します。カウンターをなんと
> なく当てることができるのですが、びびってスロットルを戻してしまうので、
> ダダダっとリアタイヤが横にはねてスライドが止まって失速するというパタ
> ーンです。この状態になったときは0.7秒くらいタイムロスしています。
> きちんとコントロールすればほとんどタイムロスすることなく走れると思う
> のですが、どの段階でどのような操作をすればよいでしょうか。

【回答】
順序立てて考えてみましょう。まずクルマに何が起きているか、です。スキ
ール音が大きくなるとのことですが、進入速度を上げていった時に起きている
わけですからターンインで発生するスキール音だと考えられます。おそらくそ
のスキール音は徐々に大きくなっていくのではなく、瞬間的に大きくなる種類
のものでしょう。
なぜターンインで瞬間的なスキール音が発生するのか?速い速度でターンイ
ンしてもクルマのバランスが保たれていれば、スキール音が発生するのはコー
ナーの中に入ってからです。スキール音が出るほどの速度ならば、音は徐々に
大きくなりコーナーの頂点で最大になります。ということは、ターンイン時の
過大なスキール音は瞬間的にフロントアウトのタイヤに過重がかかり悲鳴をあ
げた結果だと考えられます。結果から言えばターンインでアンダーステアが出
ているのです。
この場合、クルマはアンダーステアの状態のままコーナーの奥に向かって円
運動をしているわけです。しかしながら、そもそもアンダーステアの状態では
クルマが減速していますから、速度の落ちたある地点でフロントタイヤのコー
ナリングフォースが遠心力と釣り合います。その時点で過重の抜けているリア
タイヤがブレークしてリアがスライドを始めるというのがコーナーの中でテー
ルスライドが起きるメカニズムです。
つまり、コーナリング中にテールスライドが起きるということはその時点で
の操作に問題があったわけではなく、それよりはるか前、直進状態から旋回状
態へ移るトランジッションに問題があったと考えるべきなのです。
ではターンイン時に過大なスキール音を発生させる原因となったものはなに
か?クルマ側から見ればフロンとアウトのタイヤに瞬間的に過重が移ってきた
から、ということになります。なぜそうなるのか?考えられることはたったひ
とつです。ステアリングを急に切ったからです。クルマのトランジッションに
は間が想像するより以上の時間がかかります。クルマは時間をかけなければ直
進運動から回転運動に切り替わらないということです。
まず、速度を上げるにつれて大きなスキール音が発生する理由を理解して下
さい。次にどうしたらステアリングを急に切らなくてもすむか?どうしたらフ
ロントアウトのタイヤに過大な負担をかけずにすむかを考えてみて下さい。そ
の後で、次の操作を試してみて下さい。
> ステアリングを切り出す位置を手前にする
> ゆっくりステアリングを切り出す
> ターンイン時のブレーキによる前過重の大きさを見直す
> ステアリングを切り足す
目的はクルマが円運動にいたった時に前過重でもなく後ろ過重でもなくなっ
ていることです。それ以外にクルマの性能を引き出す方法はありません。操作
だけにとらわれずに、速く走るためにクルマが何を求めているのか、まず考え
てみて下さい。

* * * * * * * * * * * * * *
ユイレーシングスクールは各種のドライビングスクールを受講される方の質
問にキチンとお答えします。クルマが思う通りに動かない。頑張っても速く走
れない。そんな方はユイレーシングスクールのドライビングスクールに参加し
てみて下さい。疑問が解けるはずです。

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
5)トム ヨシダのドライビングチップス

いつの頃からか、速く走るためにはテクニックより意識のほうが絶対に重要
だと思うようになった。ステアリングホイールを握っている間はしっかり覚醒
して客観的に事態を把握しなければ走る資格はないとさえ思うようになった。
それはクルマを通じて出会った無数の場面から学んだごく自然な、自分なりの
法則だった。

鈴鹿サーキット。1962年にオープンした、左右等しいコーナー数を持ち、
低速から高速まであるあゆるコーナーを持つ世界に誇るサーキット。その鈴鹿
サーキットの1コーナー。時は1974年。

日本のモータースポーツは、せまり来る第1次オイルショックにも関わらず活
気に満ちていた。それまでのメーカー主導の自動車レースが参加者主体のもの
に変わりつつあるのが最大の要因だった。純国産レーシングカーの登場。非メ
ーカー系ドライバー数の増加。レースが好きな人が運営するレース。全てが手
作りではあったが、そこにいる人たち全員が楽しんでいた。

それまでもサーキットでは絶対に負けるわけに行かないワークスチームに対し、
彼らだけが主役ではないとばかりにプライベートチームがくらいつくシーンが
会ったわけではない。実際、圧倒的な物量と資金にあかせた練習量を誇るワー
クス日産に立ち向かいこれを打ち破ったメッカのようなプライベートチームも
あった。その時のドライバーが現メッカの社長、中山松雄さんである。
しかしそのような例は稀で、当時のドライバーの目標と言えばメーカー、ある
いわメーカー系クラブとの契約にこぎつけることだった。

日本GPに出場するために持ち込まれる外国性レーシングマシンのメンテナ
ンスから技術を学んだ日本のコンストラクターは、日本オリジナルとも言える
ナショナルフォーミュラを送り出した。まず1970年のJAF国内競技車両
規則に掲載されたのがFJ360。当時360ccだったFF軽自動車のエン
ジンとトランスミッションを、パイプスペースフレームで作ったシャーシの後
部に移植。なりは小さくてもミッドシップ、スリックタイヤ装着の本格的なフ
ォーミュラカーだった。なにしろ、その速さは当時140馬力ほどにフルチュ
ーンされた特殊ツーリングカーのサニーやカローラのラップタイムに引けをと
らなかったのだから。
しかし、後に4輪インボードサスペンション、4分の3モノコックシャーシ
にまで発展するFJ360は、JAFの思惑とは異なりエンジンのボアアップ
とチューニングが許される排気量の上限が500ccのFL500として発展
を続ける。
この時代。FIA、国際自動車連盟が認めた車両区分はグループ1からグル
ープ9までの9つ。グループ8が国際フォーミュラであるフォーミュラ3〜1
であった。国際規則からすると、前述の特殊ツーリングカーがグループ2。7
1年から始まった富士スピードウエイのメインイベントであるGCシリーズ
(通称グラチャン)はグループ7。日本独自の規則で作られたFJ360(F
L500)はリブレとなりグループ9に属すことになる。
日本GPの中止、公認クラブのボイコットなど為政者としてのJAFは機能
をまっとうしてはいなかったが、(主流がFL500に移ったとは言え)自ら
が作り出したFJ360の成功に気を良くし73年にはFJ1300というカ
テゴリーを国内競技規則で公認する。既にFL500でレーシングカー作りの
経験を積んだベルコ、RQE、ハヤシレーシング、KS、ベルコウエスト(現
ウエストレーシング)、ワタナベ、タカノなどのコンストラクターは、特殊ツ
ーリングカーのエンジンをヒューランドトランスミッションと抱き合わせてリ
アに搭載するこのミドルフォーミュラを続々と送り出した。これで、とりあえ
ずは、フォーミュラカーについて言えば上を目指すための階段ができたことに
なる。
余談になるが、日本GPや後に鈴鹿サーキットのメインイベントになるF2
000も成り立ちや性能的に国際F2と似ているものの、国際的に見ればリブ
レ。当時のモータースポーツの先進国と言われたイギリスに追いつくために各
国は国際フォーミュラの導入にやっきになっていた時代。日本だけは同じ土俵
にのぼろうとせず、あくまでも日本オリジナルにこだわった。エンジンもタイ
ヤも日本オリジナル。世界には通用しない日本オリジナル。70年代に世界に
挑戦した日本のドライバーが国際規格のフォーミュラカーに戸惑うのも無理は
なかった。

静まり返っていたピットにエンジンの轟音が響きわたる。FJ1300の予選
開始。ピットロードの出口からウェービングしてタイヤを暖めるマシンが現れ
る。右手のイエローフラッグをもう一度握りなおす。

当時の鈴鹿サーキットは基本的にオープンした時のままのレイアウトを維持し
ていた。もちろんシケインはない。デグナーコーナーはもっと奥の深いひとつ
の長いコーナーだった。スプーンカーブも今よりも外側を通過していてずっと
コーナリング速度の高いコーナーだった。
F1開催に向けた改修で最も代ったのが1コーナーから3コーナーまでの区間。
それまで連続した3つのコーナーで成り立っていたものを、1コーナーと3コ
ーナーを独立させてその間をストレートで結んだ。
シケインのない鈴鹿サーキットで最高速に達するのはホームストレートエンド。
もちろん5速全開。ギアレシオを変更できるレーシングトランスミッションを
搭載していたマシンは、ストレートエンドで回転がレッドゾーンに入る寸前の
ギア比を選んでいた。
必然。速いラップタイムを刻むためには3速で登らなければならないS字ま
での区間タイムを縮めることが大きな課題だった。しかも1コーナーは曲率が
大きいが2コーナー4コーナーに近づくにつれて曲率が小さくなるレイアウト
だ。いきおい、1コーナー手前で4速にダウンシフト、2コーナーから3コー
ナーにさしかかる時に3速にダウンシフトする走り方が生まれた。
年々向上するタイヤのグリップのおかげでコーナリング速度は速くなってい
った。それでも1コーナーでマシンの向きを変え、2コーナーに向けて『もう
一度』スロットルを全開にするほうが実際は速かった。それほど1コーナーは
長く、2コーナーに比べれば直線にも見えるほどの大きなコーナーだった。

ウォーミングアップを終えたFJ1300のマシン群がノースをもたげホーム
ストレートを下ってくる。アウトいっぱいに寄ったマシンはほとんど減速もし
ないままに一瞬ブリッピングの音とともに4速に落とし1コーナーの縁石をか
すめる。時によるが、1コーナーを抜けた時の姿勢が安定しているマシンのエ
ンジン音が高まる。2コーナーに向けて加速しているのだ。もう一度ウォンと
いう音とともに車速を落としたマシンは、最も曲率の小さい3コーナーへひら
りととってかえす。
1コーナーの4番ポスト前に立って3コーナーを見やるとちょうど5番ポスト
が正面にくる。ラップタイムの速いマシンは、目の前を通過してから5番ポス
トの前を横切る速度が間違いなく速い。

基本的にストレートに向かって7:3で立ち目を動かして1コーナーに入って
いくマシンを追う。ポスト員は最低3名はいるが、ひとりは電話番。もう一人
に補佐してもらいながら繰り返し目を動かし続ける。時々かすかなキィーとい
う音がする。眼を動かすのと同時に首をひねる。一瞬にしてマシンの姿勢と速
度を見分ける。西コースでのポスト員時代の経験からか、走っているマシンが
『運転手がまともに操作していれば』どんな方向に進むかが見て取れる。

ストレートエンドのブリッピングは相変わらず規則的だ。視界が開けているし
マシンには横Gがかかっていないからタイミングをつかみ易いのだろう。
と、1コーナーを抜けるまで目の片隅で追っていたマシンの挙動がおかしいこ
とに気づく。地面に張り付いていないで、なにか浮いているようなのだ。すぐ
さま首をひねりマシンを直視する。案の定、そのマシンはいつもなら2コーナ
ーへ切り込むはずのところよりはるか手前でノースをインに向けている。次の
瞬間。やはり。マシンがフロントを軸にテールが外に振り出し始める。「イン
に入ってしまえ!」と右手を振りながら思った瞬間。もう一台のマシンが視界
の右から左へと駆け抜けるのが見えた。「まずっ!」
そのままブレーキを踏んでいれば間違いなくインに飛び出していただろうスピ
ンしたマシンは、こともあろうかブレーキを十分に踏んでいなかった。インに
巻き込みながら速度の落ちたマシンは、リアのグリップが回復すると同時に後
退を始めた。インからアウト側へ。
「だめだ。ブレーキ!」遅かった。2コーナーにさしかかっていたマシンも
スピンしたマシンがイン側に止まると踏んだのだろう。スピードをそれほど落
とす気配もない。いやストレートといっても横Gが残っているはずのあの場所
ではそれほどの減速を期待できないのかも知れない。スピンしたマシンが3コ
ーナーの頂点あたりでアウト側にズルズルと移動するのと、後続のマシンが2
コーナーに向けて転舵したのは同時だった。

その時の、衝撃音がどのような種類の音だったかは覚えていない。目に焼き付
いているのは、後退するマシンの前後輪の間のサイドストラクチャーの後部に
後続のマシンが直角に突っ込んだということだけだ。FRPの破片が舞い上が
る。衝突されたマシンのドライバーの全身があらわになる。ドライバーの背後
から火の手が高く上がる。全てが一瞬のうちに起きる。
センターに電話連絡するように指示し、イエローフラッグを2本アシスタン
トに渡してコースに出て振れと言い残し駆ける。「早く出ろ!」と心の中で叫
びながら走る。レース毎に更新されるラップタイム。シーズンごとに性能の上
がるマシン。「何かあるといけないな。」という思いと「どうせ何もないさ。」
と思いの間で迷いながら消火器の1本を2コーナーの進入あたり、ガードレー
ルの外側に初めて置いたのがこの日だった。「よりによって・・・」走りなが
ら消火器を置いた目印の水銀灯を数える。ドライバーはまだマシンの中。消火
器を抱えピンを抜きながら走る。5番ポストからもポスト員が走ってくる。ド
ライバーがマシンから出た。全身に火が回っている。熱いのだろう走り回る。
こっちに来れば消化液をかけられるのに、だれもいない方向に逃げる。「止ま
れよ!」、「寝ころがれ!」帽子を投げる。ドライバーは力尽きたのか崩れ落
ちる。

火傷には患部を冷やすのが一番いい。どこかの本で読んでいた。消火器が空に
なるまで消化液をかけ続ける。拡散する消化液は低温だと聞いていたからだ。
あたり一面に散らかったマシンの部品、焼けたただれ、2つにおれたマシン。
サーキットの消化車とマーシャルカーと救急車とレッカーが到着する。我々の
出番はここまでだ。あとはサーキットの担当者にまかせるしかない。破片を拾
い集めながらチラッと見やると、担架に乗せられたドライバーが救急車に運び
込まれるところだった。

                        * * * * * * *

衝撃を受けても発火しないように作られたセーフティフューエルセル。中に
スポンジを入れ何層ものゴム膜で外郭を作り、それをコンテナに入れる。しか
し、レーシングカーに装着が義務付けられたそれは、いずれの場合も機能しな
かった。それは部品自体が悪いのではなく、その時の衝撃の加わり方を吸収で
きなかったからだ。ロールケージにしろ4点式シートベルトにしろ、あらゆる
安全規定は万全ではない。何かが起きる時、それは人間の想像を超える。安全
規定を満たすことももちろん大切だが、身体能力以上の速さで走るクルマを操
作する人間は、その意識にこそ安全規定を設けるべきだ。そうでなければモー
タースポーツは成り立たない。どんな場合でも危険を冒すことは容認されない
と意識するのが、スポーツドライビングの第一歩だと考える。

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筆者注:事故に遭われたドライバーは全身の3分の2以上に第3度火傷を負い
ながらも、当時の最新医療によって無事一命を取り留めました。

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