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Go − Circuit No.157 (03/04/03発行)

-------------------------------------------------------------- Taste of USA ----
●クルマを走らせるのは楽しい。速く走らせるのはもっと楽しい。●しかし安全に速く走
らせることが難しいのも事実。走らせ方を理解していないと楽しくもないし危険でさえあ
る。●クルマをもっともっと楽しむために「クルマさんとの正しいお付き合いの仕方」を
学びませんか。●当サイトからの提案です。

<<標語>> 公道では安全運転、サーキットではそれなりに。
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1) 筑波サーキットコース2000ラッピングデー開催のお知らせ

2)筑波サーキットコース1000練習走行開催のお知らせ

3) YRS浅間台オーバルスクール開催のお知らせ

4) YRS感謝デーのお知らせ

5)YRS通信販売

6) 筑波サーキット公式ドライビングスクール受講者募集中

7) YRS卒業生へお知らせ

8) 筑波ライセンスについて

9) ハウツースタート 何から始めよう

10)温故知信 その6 トム ヨシダ

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1) 筑波サーキットコース2000ラッピングデー開催のお知らせ

来る4月15日(火)、及び5月30日(金)にYRS卒業生を対象に筑波サーキットコ
ース2000でラッピングデーを開催します。時間は4月が午後3時〜5時、5月が午前8時
〜10時です。コース2000を走られたことのない方を対象としたクラス、多少の走行経験
がある方のクラス、コース2000をもっと走り込みたい方のクラスを設ける予定です。詳細
が決まり次第YRSからDMでお知らせしますので、以下に該当する方で開催案内をお受
け取りになりたい場合はメールアドレスの登録をお願いします。

| YRS卒業生:次のスクールに参加された方
桶川ドライビングワークショップ、筑波ドライビングスクール(2000年)、筑波サーキッ
トドライビングワークショップ(2001、2002年)、筑波ドライビングワークアウト(2002
年)、YRSドライビングワークショップ浅間台(2003年)。YRSオーバルスクール浅
間台(2003年)、及び過去の筑波タイムトライアル、筑波スプリント、筑波エンデューロ
の参加者。

・YRS卒業生登録フォーム
http://www.avoc.com/7info/7member/7member_apply.htm

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2)筑波サーキットコース1000走行練習日開催のお知らせ

来る5月8日(木)にYRS卒業生を対象に筑波サーキットコース1000でYRS練習会を
開催します。。時間は午後1時〜4時です。内容は5月のYRSイベントに向けて練習し
たい方のクラスとコース1000を走り込みたい方のクラスを設ける予定です。詳細が決まり
次第YRSからDMでお知らせしますので開催案内の送付を希望される方は登録をお願い
します。

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3) YRS浅間台オーバルスクール開催のお知らせ

2月21日に開催し好評だったYRSオーバルスクール浅間台を開催します。日程は以下
の通りです。

3月27日、4月24日、5月20日、6月16日、7月14日

開催要項が決まり次第メールマガジンで告知しますが、次のようなカリキュラムになる予
定です。
・座学(オーバルコースの走り方)
・YRSオーバルコース走行練習
・YRSオーバルコースラップタイム計測
・逆同乗走行
・YRSオーバルレース

オーバルコースはサーキット(周回路)の最も単純な形です。オーバルコースを正確に速
く走れるようになることでdpんなサーキットのどんなコーナーでもカーコントロールが
適切に行えるようになります。YRSが提唱する『走りを極める』ためのオーバルスクー
ル。ご注目下さい。

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4) YRS感謝デーのお知らせ

毎回ご好評をいただいたYRS感謝デー。今年の第1弾はジャガイモ掘りを企画しました。
開催日は未定ですが5月下旬か6月上旬の週末を予定しています。

寒さが身に染む2月。種芋の植付けを終えました。これから土の中で春を迎え、5月の終
わりには大きなジャガイモとなって収穫を待っていることでしょう。当日はジャガイモ掘
りのほか、取れたてのジャガイモ料理、シニアインストラクター自慢のBBQも用意して
います。スタッフとのベンチレーシングも楽しみの一つです。

日頃サーキットに通われている皆さまにも、ご家族、ご友人と一日農園の中で土に遊んで
いただける絶好の機会となります。もちろん、お子様連れも大歓迎です。開催地は昨年同
様、千葉県長生郡一宮町です。詳細は決まり次第お知らせしますので、お楽しみに。

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5) YRS通信販売

ユイレーシングスクールではモータースポーツ用の商品を選りすぐって通信販売を行いま
す。第1弾はDV用の0.3倍ワイドアダプター(コンバーションレンズ)とYRSオリジ
ナルビデオ「ミヂェットレースへの招待」。

ワイドアダプターはひとつずつ手加工で作られた逸品です。ヘッドレスト直後にDVをマ
ウントしても左右のAピラーが視野に入るほどの広角です。ズームをワイド側にして使い
ますが、現在ソニーのDVに多い30mmと37mmのフィルター径用コンバーションレ
ンズを在庫しています。

・0.3倍ワイドアダプター通信販売
http://www.avoc.com/5product/501lense.htm

「ミヂェットレースへの招待」はアメリカで制作された56分のVHSビデオです。収録
されているレースシーンは必見。1周400mのダートトラックをどうすれば12秒でラ
ップできるかがわかります。もちろんメカニズム解説、セッティングの解説も含まれてい
ます。

・ミヂェットレースへの招待ビデオ通信販売
http://www.avoc.com/5product/502video_midget.htm

尚、「ミヂェットレースへの招待」ビデオのダイジェスト版をYRSサイトに掲載してあ
ります。ご覧下さい。
・ビデオクリップ目次
http://www.avoc.com/3media/3auidio_video/top_video.htm

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6) 筑波サーキット公式ドライビングスクール受講者募集中

筑波サーキット(財団法人日本オートスポーツセンター)では2003年も安全にスポーツド
ライビングを楽しむためのプログラムを行ないます。筑波サーキット公式ドライビングス
クール(TDS)です。過去2年の実績を踏まえみなさまからの要望にそった形で開催す
るため、今年からTDSに3つのクラスを設けました。

詳しくはYRSのウェブサイトに掲載してありますが、これからサーキットを走ろうとい
う方にも、サーキットを走る予定はないけれどクルマを正確に運転する方法を知りたいと
いう方にも、レースに出ているけれど勝てるようになりたいと思っている方にも満足いた
だけるカリキュラムを用意しています。

受講申し込みはYRSウェブサイトから行なえます。今年こそクルマの運転に開眼したい
という方はぜひ受講して下さい。サーキット走行はラップタイムが全てではありませんが
、キチンとクルマが操れているかのバロメータにはなります。今年参加されたかなりの方
が次の次元に進んでいます。TDSのカリキュラムが優れている証拠です。

・筑波サーキット公式ドライビングスクール開催案内
http://www.avoc.com/2school/2tds/tds_guide.htm

| また筑波サーキット公式ドライビングスクールを受講されると、筑波ライセンスを取得
| される際にライセンス講習会が免除になります。スクール終了後に筑波ライセンス申請
| 用紙をお渡しします。

・筑波サーキットウェブサイト
http://www.jasc.or.jp/

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7)YRS卒業生へお知らせ

ユイレーシングスクールとしては将来のコミュニケーションの手段として過去にYRSに
参加された方のメールアドレスを保存しておきたいと考えています。以下に該当される方
でYRSからのDMを受け取って差し支えない場合は下記のフォームで登録していただけ
るようにお願いします。

| YRS卒業生の定義:次のスクールに参加された方
桶川ドライビングワークショップ、筑波ドライビングスクール(2000年)、筑波サーキッ
トドライビングワークショップ(2001、2002年)、筑波ドライビングワークアウト(2002
年)、YRSドライビングワークショップ浅間台(2003年)。YRSオーバルスクール浅
間台(2003年)、及び過去の筑波タイムトライアル、筑波スプリント、筑波エンデューロ
の参加者。

今後YRSからのDMは登録されたアドレス宛てに配信することになります。もちろん登
録されたメールアドレスは有限会社ユイレーシングスクールからのメール送信以外には使
用せず、第三者にも知らせることはありません。

また、お知らせが間違いなく届くよう一度登録された後でメールアドレスが変更になった
場合は同じフォームで変更の通知をしていただけるようお願いします。

・メールアドレス登録フォーム
http://www.avoc.com/7info/7member/7member_apply.htm

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8) 筑波ライセンスについて

筑波サーキット公式ドライビングスクールを受講された方は講習会を受けずにライセンス
を申請することができます。今回ご案内するのは2002年の筑波サーキットドライビングワ
ークショップ(TDW)、2003年筑波サーキット公式ドライビングスクール(TDW)を
受講された方が対象です。この期間に受講された方でライセンス取得をご希望の方には申
請書類を郵送しますので、以下のアドレスに氏名、年齢、住所、電話番号と受講した日時
を記入の上メールを送って下さい。

mailto:mail@avoc.com

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9) ハウツースタート 何から始めよう

「どうもタイムが伸びなくてね。」「ここんとこ伸び悩んじゃってるんですよ。」こんな
声を聞く。ほとんどの場合、そこそこ速いラップタイムを記録できる人たちからだ。

とにかく話を聞いてみる。走り方を見てみる。で、『やっぱり』なのである。

クルマの運転にはこれでいいという公式はない。それは変化し続ける状況の中での操作が
クルマ挙動を作り出しているからだ。常に一定の状況で運転できる環境にあれば確かに公
式は成り立つかもしれないが、そうではない。いつものコーナーをいつもの速度でいつも
の位置でターンインしたと本人は思っていても、厳密に言えば全く同じということはない。
「いつもの・・・」と思うのは本人の錯覚に過ぎない。

その周のその手前のコーナーの脱出がうまくいった。加速もイイ。それなのにいつも通り
に同じ量のブレ−キングと同じ位置でのターンインが正解を導き出せるわけがない。それ
こそが、

| Don't anticipate, Do react.

だ。反応しろ、というのは何もカウンターを切れといっているのではない。常に状況は変
化しているのだから、変化に対応して走りなさいヨ、と言っているのだ。極論すれば、固
定概念は捨てて走りなさい、ということなのである。コーナーを回ったら自分も回ってい
た、なんて人は思い当たるふしがあるはずだ。

クルマが自然に操作できるようになる頃、錯覚に襲われる。「頑張って、頑張ってブレ−
キングポイントを遅らせてタイムを縮めてきた。クルマの姿勢も乱れていない。なのに・
・・。」こうなると、頑張らなくても同じようなタイムで走れることを本人は気づかない。
本人は努力の、そして頑張りの結果だからと思い込んでいるからだ。

ブレ−キングポイントを遅らせて速く走るのには条件がある。それはそのコーナーに対し
てそのクルマの限界速度でターンインを始められるかどうかという点だ。限界速度より遅
ければブレ−キングポイントを遅らせる意味はない。サーキットでの操作、スロットル、
ブレ−キング、ステアリング。そのどれもが速さを司っている。目的はただひとる。クル
マが蓄えたエネルギーを殺すことなく、進みたい方向に向けてやることだ。

先の例で見てみよう。頑張って遅らせたブレ−キングがクルマのエネルギーを殺しすぎて
はいないだろうか?本当にブレーキをリリースした時の速度はそのコーナーに対する適正
速度だったのか?

クルマによって、あるいは改造の仕方によって走り方を変えるほうが速い場合も確かにあ
る。しかし少なくともコーナーの入り口から出口までそのクルマの限界速度で走れば、と
りあえずはその区間は十分に速いはずだ、と考えるのだ。

速く走るための努力がクルマの性能を発揮させることとリンクしていない場合がある。頑
張っているのにタイムが伸びない時はそんな場合が多い。速く走っているつもりがそうで
ない。それは自分で作り出した概念にとらわれているのが原因であることが多い。自分が
『速さ』を生み出していると錯覚していることが多い。実際に速く走るのはクルマ、なの
にである。

サーキット走行では走る人がもっと自分の操作に責任を持つべきだ。速く走ろうとするが
あまり姿勢を乱す。レースに勝ちたいがあまり無理やりインをこじ開ける。それではとて
も知的遊戯とは言えない。クルマを運転して楽しいのはクルマと一体になって意のままに
クルマが動いてくれるからだ。まず、どんな状況でも安全に走れるという確証が持てる自
分の速さを見つけることだ。それが人より遅くてもイイ。クルマとキチンと付き合ってい
けば速さはあとからついてくる。

・ユイレーシングスクール教科書
http://www.avoc.com/1drive/1textbook/1text00.htm

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10) 温故知信 その7 トム ヨシダ

いったん、それがかろうじてであっても、クルマを動かすことに成功すると確実にクルマ
に向ける目が変わった。クルマの運転イコール楽しいこと、やってみたいことだけだった
概念が変わった。点であったクルマの運転という目標があの日を限りに線に変わった。よ
うやく動かしたクルマ。それはどこまでも続く長い線の一端にたどり着いたに過ぎなかっ
た。

当時、一般の家庭でクルマを所有していることはまれだった。クルマは主に物を運ぶ仕事
に使われる道具にだった。それでも、たとえ中学生でもクルマに接する機会はある。栄町
に行く時に乗るバス。法事の時に乗ったタクシー。どれも「乗客」としてだがクルマに乗
る機会は少なくはなかった。

クルマを思うように動かせなかった中学生にとって、もはやクルマの仕様は興味の対象外
になっていた。数値や形式を覚えることの無意味さを感じていた。興味の対象は、あくま
で運転だった。どうすれば思い通りに動かすことができるのか。そのためには何が駄目で
何がイイのか。バスの運転手にもタクシーの運転手にもいろいろな運転をする人がいた。
小学生の頃同様に運転できる人を憧れの目で眺めつつも、どこかで冷静にその人の運転を
観察するようになっていた。

例えば。当時のタクシーはクラウンかセドリックが主流。しかしまだ4気筒。トランスミ
ッションは廉価版の3速コラムシフト。手前下がロー。向こうの上がセカンド。下ろして
サード。ローとセカンドが極端にワイドレシオの3速マニュアルシフト。ある日、そのセ
カンドへのシフトアップに運転手によって違いがあるのを見つけた。

速い加速を得ようとするとローでかなり引っ張ってセカンドに上げる必要がある。なぜな
らば、ローで中途半端に加速してセカンドにシフトしたとたんにエンジンの回転が落ちそ
の後の加速が続かないからだ。ところがローはギアリングが大きいものだから加速はいい
のだがシフトアップのタイミング、つまりアクセルの戻し方、クラッチの切り方ひとつで
クルマの動きをギクシャクしたものにしていたのだ。当時の現実だ。

しかし、タクシーの運転手でも温厚そうな人はローで適度に加速しあまり引っ張らずにセ
カンドにシフト。それでもクルマは遅くはなく交通の流れに乗ることができていた。が、
怒ったような顔をしている若い運転手は思いっきりローで引っ張りエンジンが悲鳴をあげ
そうになってやっとセカンドにシフトしていた。信号で止まるたびにそれが繰り返された。
もちろん乗っていて安気ではない。「なんでそんな運転するのかなぁ。」そう思った。
「クルマがかわいそう。大切に扱わなきゃいけないよなぁ。」

まだローで引っ張る必然性が現実には理解できないでいた。4気筒とはいえ2リッターエ
ンジンのクルマを動かしたこともなければコラムシフトにさわったこともない。しかし、
乱暴な運転とスムーズな運転の違いはわかるようになっていった。

例えば。バスの運転手。当時のバスのトランスミッションはシンクロではなかった。いわ
ゆる変速機の形式としてはシンクロメッシュではなくコンスタントメッシュ。運転手が人
的にエンジン回転を合わせてシフトアップ、シフトダウンしなければならないシロモノだ
った。回転数が合っていなければ、当然シフトの際にギアが鳴く。不用意だと止まってい
てローに入れる時だって鳴くことがある難物だった。

シフトアップはまだいい。シフトしている間にエンジンの回転が落ちるからタイミングさ
え間違わなければシフトするギアの回転に合うことが多い。運転手によってバラツキがあ
ったのはシフトダウンだった。当時のバスはローが極端に低かったのか使うのは発進の時
だけ。動き出してしまえば、歩くような速度でもセカンドを使っていた。何かの都合で速
度を落とし再度加速するためにセカンドにシフトダウン。たいていの運転手はおおらかに
運転していたけど、それでも「ギア鳴り」が聞こえることは少なくなかった。

本から仕入れた知識でダブルクラッチは知っていた。クラッチを切る。ギアを抜いてニュ
ートラルにする。クラッチをつなぐ。アクセルをあおる。クラッチを切る。ギアを入れる。
クラッチをつなぐ。一連の動作が目の前で繰り広げられているが現実感がともなわなかっ
た。「何かの時」にギアが鳴り、クルマさんがかわいそうだと思っただけだった。

余談になるが、レーシングドライバーにもシフトの下手な人がいるようだ。ヒューランド
に代表されるレーシングトランスミッションにはシンクロはついていない。軽量化とトラ
ブルの可能性を減らすのが目的で部品点数を極力少なくしているからだ。シフトはギアと
ギアの間にある嵌合溝のあるドッグリングが強制的にギアの回転速度を合わせて行う。つ
まり人的シンクロメッシュだ。コンスタントメッシュ同様にシフトアップは容易だが、シ
フトダウンに難がある。回転が合わないとギアが鳴るだけでなく入らないことさえある。
回転が合っていなくても力任せに入れようとすれば入ることもある。いずれの場合もドッ
グリングの消耗を生む。もともとドッグリングは消耗品だから交換を前提にはしているが、
ドッグリングの磨耗状態はドライバーによって極端に異なるという。トランスミッション
を開けてドッグリングを見ればドライバーの運転の仕方も想像がつくそうだ。

クルマの運転のいったんを経験し、ますます興味がつのる。どうしたらどうなるのか。ど
うしたらああなるのか。どこかに決まりのようなものがあるはずだ。それを知りたい。そ
れがわかればクルマを意のままに動かせるはずだ。

その時、クルマの運転は線でもなく面でもなく三次元にわたるものだということを知る由
もなかった。

=== この項続く ===

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