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Go−CircuitNo.266(02/24/09発行)
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●クルマを走らせるのは楽しい。思い通りに走らせるのはもっと楽しい●しか
しクルマがなかなか思うように動かない時がある●クルマの運転は簡単そうで
難しい●が、難しいことに感謝しなければならいない●難しいからこそうまく
できた時の喜びは大きい●うまくなろうとする過程がまた楽しい●うまくなろ
うとするから工夫する●今の時代、クルマを使い倒さなければもったいない。
|| Proud of Our Tenth Anniversary ||
》》》Be Smarter, Drive Sater, and Drive Faster! You can do it!!《《《
【 Yui Racing School Offers Serious Entertainment 】
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|1) 10周年企画 第一弾 『YRS運転虎の巻』進呈
|2) 10周年企画 第2弾 『YRSオーバルスクールワイド』開催
|3) 吉田塾レポート
|4) ツーデースクールのカリキュラム一部変更
|5) 参加申し込み受付中
|6) クルマを走らせる その10 トム ヨシダ
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|1) 10周年企画 第一弾 『YRS運転虎の巻』進呈
9年間で延べ10,063名の卒業生を送り出したユイレーシングスクール
では、10周年を記念して運転がうまくなる『YRS運転虎の巻』を2009
年に受講される方にさしあげます。
対象となるイベントは
・YRSドライビングワークショップ(FSW、筑波)
・YRSドライビングスクール(FSW、筑波)
・YRSオーバルスクール
・YRSツーデースクール
・吉田塾
・YRSエンジョイドライビング(4月以降開催予定) です。
毎月異なるテーマを設け、読み進めると運転に対する理解が深まるように作
られています。理論の解説と併せて日常でできる練習方法についても説明して
います。
2月のテーマは、「ドライビングポジションの重要性と適正がドライビング
ポジションの見つけ方」です。『YRS運転虎の巻』はスクールの総括の時に
お渡しします。
今年こそクルマを思い通りに操りたいと思う方はユイレーシングスクールを
ぜひ受講して下さい。
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|2) 10周年企画 第2弾 『YRSオーバルスクールワイド』開催
ユイレーシングスクールは2002年に筑波サーキットジムカーナ場で独自
のカリキュラムであるYRSオーバルスクールを始めました。以後、開催地を
追加しながら現在は富士スピードウエイのジムカーナ場を舞台に開催していま
す。
ユイレーシングスクールの主張する理にかなった運転を体験していただくた
めにオーバルスクールでは楕円形のコースをインベタで走ってもらっています。
こうすることによりブレーキングポイントとターンインポイントがつかみやす
く、操作に専念できるからです。しかし10周年を迎えたのを機に、オーバル
スクールとサーキットの距離を縮めるためにアウトインアウトのラインを走る
オーバルスクールワイドを開催することにしました。
現在のYRSオーバルFSWのラジアルタイヤを履いた車両のコースレコ
ードは13秒860です。これはオーバルレースの予選で記録されたものでア
ウトインアウトのラインを使っています。一方、インベタで走った時のベスト
ラップは13秒990です。コーナー半径が大きくなれば通過速度は速くなり
ますが、必ずしも絶対的に有利とは限りません。むしろ、どんなラインを通っ
てもコンスタントなタイムを刻めるようになることがオーバルスクールワイド
開催の目的です。
| 開催日は3月28日(土)。受講料は17,000円。募集台数は24台です。
当日は次のカリキュラムを予定しています。
・半径22mの真円を使った定常円走行
オーバーステア、アンダーステアを体験します。
・44x104mオーバルを使ったリードフォロー
YRSオーバルレースの常連の方に引っ張ってもらいライン取りを練習します
・44x104mオーバルを使ったタイムトライアル
インベタとアウトインアウト両方を計測しどちらが有効か検証します
開催案内および申し込みフォームは以下の頁をご覧下さい。
http://www.avoc.com/1school/guide.php?c=os&p=oswf#1
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|3) 吉田塾レポート
2月22日(日)。久しぶりの吉田塾開催です。今回の参加者は4名。遠く
は長野から来て下さった方もいます。
うちひとりは以前YRSのスクールレースに参加したことがあり、もう一人Y
RSオーバルスクールとYRSドライビングスクールを受講した経験のある方
でした。あとの2名はサーキットをかなり走りこんでいる方と、クルマを速く
走らせたことの全くない方。吉田塾の狙いどおりの陣容が集まりました。
サーキットを離れてクルマの運転を教える吉田塾に決まったカリキュラムは
ありません。当日、最初に参加者にいろいろと話を聞いて、何をお話すればい
いかを決めます。今回は運転にまつわる一般的な話をすることにしました。
まずタイヤの話は欠かせません。タイヤが路面をつかむ力があるからクルマ
は動くという当たり前の話ですが、つかむ力が絶対ではないという話を図を使
ったり手を使ってお話します。
次にタイヤをきちんと使うという前提で、クルマの操作でやっていいことと
避けなければならないことを明確に説明します。この段階でやっていいことと
避けなければならないことを正確に見分けるためにドライビングポジションが
重要であるという話をします。
ここでいったん庭に出て、参加者が乗ってこられたクルマに座ってもらいド
ライビングポジションを確認します。手首がステアリングホイールにかかって
いればいいのではなく、どういう姿勢をとってどおいう操作をすればいいかを
説明します。
教室(家の中)に戻り、もう一度操作でやっていいことと避けなければなら
ないことを想像してもらいます。今度は適正なドライビングポジションがもた
らしてくれるものがわかっていますから、運転中に何に気をつけたらいいのか
がわかります。
このあたりでクルマが道具であることの認識が高まってきます。そこで道具
の使い方の話をします。今回は包丁の使い方を実例を示しながら解説しました。
次に頭で吸収したものを現実と近づけるためにビデオを鑑賞します。この日
は筑波サーキットコース2000のオンボード映像とYRSオーバルの外撮りなど
を見てもらいました。
クルマが加速し減速し旋回する時に、運転手が何をやっているのか、クルマの
動きに逆らった時にどうやって補正しているかを説明したわけです。
とにかく吉田塾ではさまざまなことをお話しますが、どれも参加者に共通し
ているクルマの運転の話です。シニアインストラクターがレースをやっていた
時の話もしました。レーシングカーを試乗する時の心構えについても話しまし
た。同乗走行の際に何に気をつけているかもお話しました。
ひと通り話終えた頃、参加者同士の会話も弾んできます。その話に耳を傾けな
がら昼食の支度です。この日はカレーライスにしました。材料を細かく刻んで
煮込み、最後に大き目に切った茄子を入れる茄子カレーです。
遅刻してこられた方が一人いましたが、その他の人は9時半に集まりました。
すでにそうとう長い時間話しているのに話題はつきません。それでも、折に触
れてクルマを動かすということに曖昧さはない、理論的に動かさないとクルマ
は安全に走らない、しかし道具としてきちんと使えばこんなすばらしい道具は
ないと繰り返します。
参加者の頭の中にクルマの動きについてと操作についてのイメージができた
ころ、全員でドライブに行くことにしました。もちろん、ドライビングポジシ
ョン、ステアリングワーク、ペダルワークの確認です。公道を走るわけですか
ら速くは走りません。その範囲で体感してもらえるように説明で補足するので
す。小さなクルマに5人が乗って高速道路も走りました。参加者全員が驚いた
のが、高速道路を降りるときにかけたブレーキングです。どうやら今までに経
験したことのない減速度を感じたからのようです。最寄のICで折り返し、帰り
はレーンチェンジの理想的な方法を説明しました。高速道路をおりてからは運
転中に必要な情報の取り込み方についても話しました。
YRSリトリートに戻ってきてからは、また運転の話の続きです。所用で一
人先に変えられましたが、あとの参加者は5時半まで、ほとんどぶっつづけで
クルマと運転の話をしていました。
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吉田塾はあらゆる角度から運転に焦点をあててその楽しさを探すことを目的
にしています。ですから免許取りたての方でもレースに参加しているベテラン
の方でも、その後の運転に役立つ情報を得ることができます。クルマと運転が
好きな方は、サーキットではないのんびりした環境でご自分の操作を見直して
みてはどうでしょうか?
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|4) ツーデースクールのカリキュラム一部変更
1日目の朝に予定していたスレッシュホールドブレーキングの練習を後回し
にし、パイロンで作る半径20mの真円のコースの走行から始めます。
日本での開校以来、ビークルダイナミックスの理解を深めることを主眼とし
てきたため真円のコースは使いませんでしたが、スロットルワークの習熟に向
いていることもあり朝一番のプログラムにします。
真円の定常円走行。スレッシュホールドブレーキング。オーバル定常円走行。
急な下り坂でのブレーキング。上り坂でのブレーキング。日常の運転にも役立
つ内容がいっぱいです。
まだ余裕があります。クルマの運転を楽しみたいと思っている方はぜひ参加
してみて下さい。
・YRSツーデースクール案内
http://www.avoc.com/1school/guide.php?c=ds&p=2ds
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|5) 参加申し込み受付中
現在、以下のカリキュラムの参加申し込みを受け付けています。
| ◆ ◇ ◆ クルマの運転の楽しさを味わってみませんか? ◆ ◇ ◆
| ※申し込み期日を過ぎても定員に達しない場合は引き続き受け付けを行いま
| す。枠がある場合は当日受け付けも行いますが電話でご連絡下さい。開催日
| 前3日を過ぎてからの申し込みは受講料を当日の受け付けでお支払い下さい。
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>>>△▼△▼ まだ間に合います △▼△▼<<<
|■ 2月28日(土) YRSドライビングワークショップ筑波
加速する、曲がる、止まる。クルマの3つの機能をそれぞれ最大限に発揮さ
せる方法を楽しみながら練習します。開催場所は筑波サーキットジムカーナ場
です。
・YRSドライビングワークショップ筑波開催案内
http://www.avoc.com/1school/guide.php?c=ds&p=dwt#0
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|■ 3月6・7日(金・土) YRSツーデースクール
YRSツーデースクールも7回目を数えます。2日間クルマと運転のことだ
けに没頭できる至福の時間です。インストラクターが運転にまつわることを全
てお教えします。今回は2日目を土曜日に設定しているので通常より参加費が
高くなっています。ご了承下さい。
・YRSツーデースクール開催案内
http://www.avoc.com/1school/guide.php?c=ds&p=2ds
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|■ 3月27日(金) 2009年第1回エンジンドライビングレッスン
今年初めてのエンジンドライビングレッスンです。今年は毎回テーマを決め
て、それに沿った練習を行います。
尚、問い合わせ、申し込みは直接エンジン編集部にお願いします。
・エンジンドライビングレッスン開催案内
http://www.avoc.com/1school/driving/edl.shtml
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|■ 3月28日(土) YRSオーバルスクールワイド
YRS初のアウトインアウトで走るオーバルスクールです。初めてオーバル
スクールに参加される方も、リードフォローでラインをアドバイスしますから
安心して参加できます。オーバルコースの醍醐味を味わいたい方はぜひご参加
下さい。
・YRSオーバルスクールワイド開催案内
http://www.avoc.com/1school/guide.php?c=os&p=oswf
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|□ 3月28日(土)YRSオーバルレース Rd.1
YRSオーバルレース第1戦はYRS初のオーバルスクールワイドと併催し
ます。
・3月28日YRSオーバルレース規則書
http://www.avoc.com/2race/guide.php?c=sr&p=yor#12
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|6)クルマを走らせる その9 トム ヨシダ
法律で走行中の使用が禁止されたのにも関わらず携帯電話を使いながら運転
する人を見かける。先日もこんなことがあった。
家に帰るためにクルマがやっとすれ違うことができるぐらいの細い道を走っ
ていた時。前方からかなりの勢いで進んでくる外国製のセダンが目に入った。
両側に梨園が広がる見通しの悪い道を走る時には時速35キロ以上は出さな
い。細い道に入ってから家に着くまでの所要時間は2分たらずだから、仮に5
0キロで走ったとしても時間の節約にはならないからだ。しかし抜け道になっ
ている曲がりくねったこの道の交通量は少なくない。道沿いに建っているのは
2軒の家だけだから、ほとんどのクルマが先を急いでいるだろうことは想像に
難くない。
経験的にあの速度で走ってくるクルマとすれ違うのは危険だと判断したので、
お互いが近づくはるか前に自分のクルマの進路をわざと中央よりに変えてスピ
ードを停まらんばかりに落とす。果たして向こうからやってくるクルマは速度
を落とすどころかそのままの勢いでこちらに進んでくる。「いったい何を考え
ているんだ」。相手のクルマがそのまま進んできるのならばクラクションを鳴
らそうと決めたその瞬間。そのクルマがフルブレーキング。その場で停まって
しまった。それを見てこちらはそろそろと前に進むのだが、相手のクルマは動
かない。運転席に目をやれば、なんと携帯電話を耳に当てている。「やっぱり。
そんなことだろうと思ったよ」。
かけたのかかかってきたのか知らないが、携帯電話の話に夢中になりながら
細い道を進んで来たに違いない。だからついついスピードが出てしまったのか。
だから、対向車が来ているのにしばらくの間はそれにに気がつかなかったのか。
生垣に触れるぐらいに左によってクルマを停める。そろそろと進んできたク
ルマの中をうかがうと運転していたのは妙齢の女性。こちらをじろっとにらみ
ながら、さりとて携帯電話を耳から話すでもなく行き過ぎる。
「なんてこった。俺の恋人だったらこっぴどく叱ってやるのに」。なぜ人は
自分がやりたいことは自由にできるもんだと錯覚するのだろう。もし対向車が
同じように携帯電話を使っていて前方を注意もしないでけっこうな速度で走っ
ていたなら。OK。お互いのとっさの判断でぶつからずに停まれたとしよう。
だがそれは運が良かったに過ぎない。対向車同士はゆっくり走っていてもかな
りの速さで近づくものだ。とっさの判断を誤れば・・・。もうやめよう。それ
でいい、それがふつうだと思っている人間に気配りするのも疲れるだけだ。自
分はひやっともしない運転を目指しているのだから、それでいいではないか。
さて、自分がどんなルールを自分に課して運転しているのか再確認だ。
1、どんな場合でも曲がる時や車線を変更する時に必ずウインカーを使う。
車線を変更する時や交差点を曲がる際にもウィンカーを点けない人がいるが、
自分はそれまで走ってきた進路が変わる時にはかならずウィンカーを出す。法
律で決まっているから出すのではない。逆に法律で禁止されていても自分は出
すだろう。ウィンカーを出すのは人のためではない。自分のためだ。自分がこ
れから何をしようとしているかを同じ交通を共有している人達にわかってもら
うためだ。ただでさえ意思の疎通のない者同士、周囲の人達に情報を発信しな
ければ相手もことらが何をしたいか理解できないではないか。
2、ウインカーを出す前にはバックミラーで後方を確認する。
進路を変える直前になってウィンカーを出すのでは意味がない。それに習慣
になっているからウィンカーを出すことを苦とも思わない。しかしウィンカー
を出したから何をやってもいいと言うことなどもちろんないわけで、相手に進
路変更することを伝えたいのだから事前に自分の置かれている状況を把握する
ことも必要だ。道が混んでいればウィンカーを出しても車線変更ができないか
も知れない。車間距離を詰めている後続車がいれば予告の意味で早めにブレー
キランプを点ける必要があるかも知れない。状況を判断するには、流れの中の
どんな位置にいるのか、バックミラーを見ればわかる。この先で進路を換える。
ヨシ。バックミラーで確認。ツギ。ウィンカーを出す。進路変更が終わったら
もう一度バックミラーで確認。面倒くさい手続きのように思えるがそんなこと
はない。習慣になっているから自然と身体が動いてくれる。
3、どんな場合でも一緒に走っているクルマにブレーキを踏ませない。
これは品性の問題だと思うのだが、相手に犠牲を強いてでも自分のしたいこ
とをしてしまう種類の人がいるものだ。流れより遅い速度で悠然と走っていな
がら、進路変更をしたい時だけはウィンカーを出したら全てが許されるとばか
りに、たとえ後続車にブレーキを踏ませようとも目的を完遂する。交通の中で
は自分ひとりで走っているわけではない。自分の思い通りに走れるわけでもな
い。安全に走るためには周囲の人達との協調が必要だ。他人とかかわるのだか
らオレがオレが、ではうまくいくはずがない。左折する時にぴったりと後ろに
ついているクルマがあれば左折する前にいったん加速して車間距離を空けると
か、車線変更したい車線が込んでいれば加速して空いているところで車線変更
するとか、相手がふつうに運転しつづけられるような状況で自分の目的を達成
することが粋なのだ。間違っても誰かに助けてもらわなければ進路変更すらで
きないというのは幼稚であり品位がない。
4、一般道でも高速道路でも一定の速度を保つ。
言うまでもなくたった一人で道を走る機会などない。すいているか混んでい
るかは別にして、常に他人とあいまいな交通の流れを作りながら運転している。
見ず知らずの他人、つまりお互いに意思の疎通のない人と一緒に走る時に最も
安全なのはお互いの相対速度をゼロにすることだ。同じ速度で移動していれば
周囲の状況がつかみやすいから危険度が下がる。同じ速度で走っていればお互
いの位置関係だけに注意を払うことができる。最も望ましいのは、制限速度に
こだわらずに流れのなかで速いほうの流れと同じような速度を保つことだ。
「その速度では制限速度を超えてしまう」とは考えずに、流れの中に埋没して
運転することだ。そのためには流れの中にいる全員が一定の速度を保つ努力を
するべきなのだ。
一定速度で走るメリットもある。自分が定速走行しているのだから、ペース
が一定でないクルマが手に取るようにわかるからだ。ひょっとすると運転に慣
れていないのかも知れないが、逆に上の空で運転していたり眠気を我慢して走
っているのかも知れない。そんなクルマはさっさと追い越してしまうに限る。
5、一般道でも高速道路でも車間距離を一定に保つ。
仮に、流れの中にあるクルマが全て一定の速度で一定の車両間隔で走ること
ができればこれほど安全な交通はない。しかしその実現は不可能だ。車間距離
にはふたつの側面があるからだ。ひとつは純粋な距離。もうひとつは時間的な
距離だ。速度が上がれば単位時間あたりの移動量が増える。だから車間距離を
保つのには、走っている速度に応じて数秒後に自分がどの位置に進んでいるか
を想像する必要がある。前車が加速を始めたら自分はどこからどのくらいの加
速をすればある速度に達した時にこのくらいの車間距離を保つことができると
脳内で計算ができなければならない。それはともかく、まず心がけなければな
らないのは一定の速度を保つ交通の流れを作るには、距離的かつ時間的に均一
な車間距離を保つ努力をしなければならないということだ。
6、右折時にはクルマを直進方向に停めて待つ。
片側1車線しかない道で右折しようとするクルマがいる。こんな時、その運
転者の運転に対する意識が明確にわかる。後続車がいるのにそんなことはお構
いなしに車線の中央に斜めにクルマを停めて対向車が途切れるのを待つ。これ
はいけない。斜めに停まったクルマを後ろから見ればわかるが、その投影面積
は直進状態のそれよりもはるかに大きい。と言うことは、もし暴走してくるク
ルマがあったら衝突の可能性が高くなるということだ。同時に後続の交通をせ
き止めることにもなる。中央線にぎりぎりまでよって中央線に平行にクルマを
停めるのが正解だ。停めたクルマの左側を後続のクルマがすり抜けることがで
きるかも知れない。対向車に近い中央線によってクルマを停めるのは危険だと
思うかも知れないがそんなことはない。片側1車線の道の流れはそれほど速く
はない。対向車にとっても中央線にそって自分のほうを向いているクルマがあ
れば進路により注意を払うはずだから、本当はそのほうが安全なのだ。これは
片側2車線の道、あるいは右折車線のある交差点でも同じ。自分の運転の仕方
が自分に対し、そして周囲のクルマに対してどんな状況を作っているか想像で
きる人は無意識のうちに心がけていることだ。
7、複数の車線がある時には中央寄りを走る。
いつでもどこでも中央よりを走っていいと言っているのではない。道路交通
法ではキープレフトが定められているからやみくもに中央よりを走るのは違反
行為になる。しかし例えば、深夜や未明の複数車線の道を走る時に、安全面か
ら見た場合にどちらの車線を走るべきか考える必要はある。歩道よりの車線を
走っている場合、クルマにしろ人間にしろ自転車にしろ自分の進路に出てくる
可能性のあるものは自分の進路と直角の方向の動きになる。流れと交差する方
向の動きというものは、流れている側から見れば速度ゼロ。つまり回避し難い
状況が生まれるということだ。一方で中央寄りを走っていても対向車が進路を
逸脱して飛び込んでくる可能性がなくはない。そうなった場合にできるかでき
ないかは別にして、中央寄りを走っていれば自分の左側には逃げ込むスペース
が確保できるとも考えられる。左側の車線を走っていてはその左に逃げ場はな
い。何も起きないでくれればそれに越したことはないが、その可能性はゼロで
はない。すいているから中央寄りを走るのではなく、なんのために中央寄りを
走るのかという根拠を意識することが必要だ。
以降の説明は次号に譲るとして、みなさんは自分なりのルールに則って運転
しているだろうか?ほとんどの方が経験から割り出した安全だと思われる方法
で運転していると思うが、その方法が正しいのかもう一度検証してみてはどう
だろう。
その意識というものがあって、それに運転技術がついてくれば、クルマとい
う我々に自由を与えてくれるすばらしい道具はますます安全なものになる。
・ユイレーシングスクールポリシー
http://www.avoc.com/9misc/info/yrspolicy.shtml
・ユイレーシングスクール教科書
http://www.avoc.com/5media/textbook/textbook.php?page=0
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