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         Go−CircuitNo.251(06/01/08発行)

---------------------------------------------------- Taste of USA ----
●クルマを走らせるのは楽しい。速く走らせるのはもっと楽しい。●しかしク
ルマを安全に速く走らせることが難しいのも事実。走らせ方を理解していない
と楽しくもないし危険でさえある。●クルマをもっともっと楽しむために「ク
ルマさんとの正しいお付き合いの仕方」を学びませんか。●ユイレーシングス
クールからの提案です。●公道では安全運転を。サーキットではそれなりに。
》》Be Smarter、Drive Safer and Faster《《
     【  Yui Racing School Offers Serious Entertainment  】
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|1) YRSサイトアップデート
|2) 参加申し込み受付中
|3)クルマを動かす その13			トム ヨシダ
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|1) YRSサイトアップデート
・YRSオーバルレース第4戦ラップチャート
http://www.avoc.com/3result/pt/0531yorf.htm
・2008YRSオーバルレースシリーズポイントスタンディングス
http://www.avoc.com/3result/pt/0531oval.htm
・YRSドライビングワークショップFSW 結果(5月30日開催)
http://www.avoc.com/3result/pt/0530ydwf.htm
・YRSオーバルスクールFSW 結果 (5月31日開催)
http://www.avoc.com/3result/pt/0531yosf.htm
・YRSオーバルスクールプラス結果(6月9日開催)
http://www.avoc.com/3result/pt/0609yosfp.shtml

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|2) 参加申し込み受付中
  現在、以下のカリキュラムの参加申し込みを受け付けています。

| ※申し込み期日を過ぎても定員に達しない場合は引き続き受け付けを行いま
| す。枠がある場合は当日受け付けも行いますが電話でご連絡下さい。その場
| 合は受講料を当日の受け付けでお支払い下さい。
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|■ 7月1日(火) YRS筑波サーキットドライビングスクール
   ★ ★ ★ ユイレーシングスクールはどんな質問にもお答えします ★ ★ 
★

  今年最後の筑波サーキットドライビングスクールです。午前中はジムカーナ
場でコーナリングに必要な操作を反復練習し、午後はコース1000でサーキ
ット攻略の練習を行います。サーキット走行の経験のある方もない方もどうす
ればクルマの性能を引き出して走ることができるかを体系的に体験することが
できます。サーキット走行をする予定のない方も、日常の運転のレベルアップ
のために有効なカリキュラムです。

・YRS筑波サーキットドライビングスクール 開催案内
http://www.avoc.com/1school/driving/tds.shtml
| ※50歳からの運転:対象となる方は受講料が24,000円になります。
| 50歳以上で初めてユイレーシングスクールに参加される方に適用します。
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|■ 7月25日(金) YRSドライビングワークショップFSW
   ★ ★ ★ ユイレーシングスクールはどんな質問にもお答えします ★ ★ 
★

  富士スピードウエイのジムカーナ場で開催するYRSドライビングワークシ
ョップ。クルマを安全にスムースに、かつ速く走らせる加速、減速、コーナリ
ングの方法を座学と実技で説明します。クルマを思いのままに動かすための第
一歩。クルマの運転が好きな方はぜひ一度受講してみて下さい。

・YRSドライビングワークショップFSW開催案内
http://www.avoc.com/1school/driving/ydwf.shtml
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|■ 7月26日(土) YRSエンデューロ&スプリント FSW

  2008年第4戦。YRS卒業生で初めてYRSエンデューロあるいはYR
Sスプリントに参加する方には参加費割引きなどの特典があります。詳しくは
お問い合わせ下さい。

・YRSエンデューロ規則書
http://www.avoc.com/2race/closed/yes.shtml
・YRSスプリント規則書
http://www.avoc.com/2race/closed/yss.shtml

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|3)クルマを動かす その14			トム ヨシダ

  WRCというスポーツがある。FIA(国際自動車連盟)が公認する世界ラ
リー選手権のことだが、数年前から日本でも
開催されることになったからご存知の方もいるだろう。しかし最近でこそ日本
人ドライバーも参加しているが、ひところは日本人にはまったく縁のないスポ
ーツだった。そのWRC。ひところは北欧出身のドライバーでなければ活躍で
きないと言われていたし、実際そうだった。ラリーに使われる路面のほとんど
はいわゆるダート。舗装されていないから、元々クルマは滑りやすい。さらに
非舗装路といっても硬くしまったダートや浮石のあるダートなど路面の摩擦係
数が劇的に変化するのがあたりまえ。そんな状況で速く走ることを求められる
のがラリーだ。つまりクルマをあらゆる路面状況で正確にコントロールできな
ければラリーで速く走ることはできない。北欧出身のドライバーがラリーに強
いと言われる理由は、冬の積雪していたり凍結している道を走る機会が多く、
クルマが滑ることを前提とした運転に慣れているからだと言われている。ここ
にクルマを安全に走らせるひとつのヒントがある。

  なぜ彼らは速いのか?  
  もちろん純粋に滑りやすい道を走る機会が多ければ経験的に滑るクルマをコ
ントロールする技術に長けるというのは間違いないが、彼等が速いのは滑ると
いうことに対する認識に違いがある、という説明のほうが合理性がある。厳密
に言えば、クルマは動き出した瞬間からタイヤを地面にこすりつけながら動い
ている。こすりつけることで摩擦力を得て加速し、減速し、旋回している。こ
するということをミクロ的に見れば、それはとりもなおさずタイヤが滑りなが
ら回っていると言うことだ。
  だから滑るということ自体はなにも北欧の専売特許ではない。ただ、滑る量
が雪道では多くなり乾いた舗装路では少ないというだけの話だ。だとすると、
「タイヤは滑りながら回転しクルマを動かす」と認識することと、「タイヤが
路面をつかまえているからクルマは動く」と認識することの間には大きな隔た
りがある。要するに、クルマを動かす時にタイヤのアドヒージョンを非確実性
を元に考えるか、確実性を前提として考えるかの違いだ。つまり運転テクニッ
ク云々ではなく、クルマがどうやって動くかということに対する想像力の話に
なる。『滑るからこう操作すればいいと考えるのか、滑ったら困るからこう操
作しようというのでは雲泥の違いがあるのだ。』
  結果的に何が最も異なるかというと、クルマの挙動に対する対応策の数だ。
クルマをこう操作するとこう動くといういわば因果関係は、それを意識してい
るかどうかは別として、運転している人は全て身体の中に取り込んでいる。と
なると、クルマが滑る量が大きいとどこへ飛んでいくか分からないから、自分
の思い通りに動かすためにはどうすればいいか工夫をするようになる。こうい
う場合はこういう風に。こうなった場合はこういう風にと、クルマを動かすた
めにどうしたらいいかという知恵が入った引出しが無数にあるわけだ。聞いて
みたことがないから分からないが、北欧の人はWRCドライバーに限らずクル
マの挙動に対応するための引出しの数が驚くほど多いはずだ。日本国内でも、
もちろん下手な人もいたが、一時期暮らしたことのある北海道のタクシーの運
転手さんの中にとんでもなく上手い人がいた。
  ではどうすると引出しを増やすことができるのか、という話になる。これが
難しい。
  サーキットを何十時間と走っているのに、そう言っては失礼だが、全く上手
くない人がいる。要するに、その人はただ走り回っているだけで操作と挙動の
関係を頭の中の引き出しに溜め込んでこなかったのだ。逆に少しの練習でサ
ーキットをけっこうな速さで走る人がいる。この場合、この人はサーキットを
走り始めた時点でどう操作するとクルマがどう動くかという基本的な因果関係
を会得していた。無意識のうちに身体が順応する素地があったのだ。
  結論を言おう。引出しをたくさん作るためには自分の中に明確な座標軸を作
ることから始める。その座標軸の元になるのがタイヤのアドヒージョンを可視
的に表した摩擦円だ。別に、常にタイヤの限界を使ってクルマを走らせろと言
っているのではない。クルマが動く時、その進む方向と速さはが刻々と転化す
る。その瞬間、瞬間で限られたタイヤのアドヒージョンをどう振り分ければい
いかが理解しやすいからだ。加速中のステアリング操作はどうすればいいのか、
言い換えればステアリングを切りながらの加速はどうすればいいのかという話
だ。減速中のステアリング操作に求められるものは何か。ステアリングを切り
ながらのブレーキングはどうあればいいのかという話だ。つまりそれがクルマ
を動かす時の理論であり理想の形だ。もちろん理想の操作など常にできるわけ
はない。ただあるべき形を想像することはできるはずだ。あとはクルマの挙動
変化を感じる感性を養い、実際の操作を可能な限り理論に近づける努力をする。
その努力の過程でこそ引出しが作られるのだ。加速、減速、旋回。クルマを動
かすということは、すなわちエネルギーの方向を変換することに他ならない。
頭の中で摩擦円を想像しながら運転することができれば、クルマの進む方向に
対してどんな操作をすればいいかが見えてくるはずだ。

 一度、短い時間でかまわないから低いギアでスロットルペダルを床まで踏み
込んでみてほしい。クルマがロールしていない時、つまり進行方向に対して傾
いていない場合はスロットルペダルを床まで踏み込んでも何も起きなかったは
ずだ。クルマの進む方向とタイヤの向いている方向が一致しているからだ。た
だし、少しでもステアリングホイールを握る手に力が入っていたり路面が傾斜
していたりすれば、クルマは加速した途端にその進路をわずかにしろ変えたは
ずだ。コーナリング中の加速ではなくても路面状況さえクルマとタイヤの進む
方向に影響を与える。非確実性を意識することができるようになれば、ズレが
少ない間にそれを感知できる。つまり対応しやすいことになる。逆にタイヤが
路面をつかまえる力に確実性を求めていても、それが常にそこにあるとは限ら
ない。

  操作の仕方によってはクルマが複雑な動きをする。それが最終的にはクルマ
のバランスを崩すことにつながる。安全に走るためには、まずクルマの動きを
単純化することだ。加速する時には加速だけする。つまり加速する前にステア
リングが切れていないか、横Gが残っていないか、路面が横断方向に傾斜して
いないかを確認すれば、不安なくスロットルペダルを踏み込めるはずだ。それ
が非確実性を味方にするための第一歩だ。

・ユイレーシングスクール教科書
http://www.avoc.com/5media/textbook/textbook.php?page=0
・ユイレーシングスクールポリシー
http://www.avoc.com/9misc/info/yrspolicy.shtml

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