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≡≡YuiRacingSchoolpresents≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
Go?CircuitNo.259(10/05/08発行)
---------------------------------------------------- Taste of USA ----
●クルマを走らせるのは楽しい。速く走らせるのはもっと楽しい。●しかしク
ルマを安全に速く走らせることが難しいのも事実。走らせ方を理解していない
と楽しくもないし危険でさえある。●クルマをもっともっと楽しむために「ク
ルマさんとの正しいお付き合いの仕方」を学びませんか。●ユイレーシングス
クールからの提案です。●公道では安全運転を。サーキットではそれなりに。
》》Be Smarter、Drive Safer and Faster《《
【 Yui Racing School Offers Serious Entertainment 】
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|1) YRSサイトアップデート
|2) 参加申し込み受付中
|3)クルマを走らせる その3 トム ヨシダ
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|1) YRSサイトアップデート
去る10月1日に開催されたYRSドライビングワークショップFSWでも
YRSオーバルFSWの計測を行いました。当日は雨が心配された午前中に降
らず路面がドライに。ところが予報に反して昼ごろから雨が降り始める始末。
参加者はドライとウエットの両方のコンディションを体験する貴重な日になり
ましたが、各人のベストタイムはやはりドライになったセッションのものでし
た。
この日。YRSオーバルを走行された方の総数が述べ1480名に達しまし
た。複数回参加された方もいますので各人のベストタイムを抽出してタイム順
に並べてみました。
・YRSオーバルFSWラップタイム上位511名の記録
http://www.avoc.com/3result/pt/promptreport.php?p=081001ydwf
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|2) 参加申し込み受付中
現在、以下のカリキュラムの参加申し込みを受け付けています。
| ※申し込み期日を過ぎても定員に達しない場合は引き続き受け付けを行いま
| す。枠がある場合は当日受け付けも行いますが電話でご連絡下さい。その場
| 合は受講料を当日の受け付けでお支払い下さい。
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|■ 10月17日(金)YRSオーバルスクールFSW
おなじみのYRSオーバルスクール。ユイレーシングスクールが発案したオ
ーバルプラクティスはクルマの機能を発揮させるために重要な操作の仕方を学
ぶのに最も適した方法です。YRSオーバルFSWは44x104mのオーバ
ルコース。今年最後のYRSオーバルスクールではアウトインアウトのライン
の練習と計測を行います。
というのもYRSオーバルレースFSWの予選ではアウトインアウトでタイ
ムアタックするドライバーがほとんどなので、2009年のYRSオーバルス
クールFSWでは歴代ラップの数値に共通性を持たせるためインベタとアウト
インアウト両方のタイムを計測します。それに先立ち、今回のYRSオーバル
スクールFSWで試験的にふたつの走り方を体験してもらおうというわけです。
ショーとオーバルを走る場合にインベタとアウトインアウトとどちらが速いが
試してみませんか?
・YRSオーバルスクールFSW開催案内
http://www.avoc.com/1school/oval/yosf.shtml
・YRSオーバルFSW 個人別ベストラップタイム一覧
http://www.avoc.com/3result/pt/promptreport.php?p=081001ydwf
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|■ 10月18日(土)YRSエンデューロ第4戦
今年最後のYRSエンデューロ。舞台はFSWショートコースです。レース
形式は通常どおりチェッカー優先の130分耐久レースです。1?4名でチ
ームを組みますが、おひとりで参加するソロエントリも大歓迎です。ソロエン
トリの場合は参加費が半額になるほか、YRSの卒業生でスクールレースに初
めて参加される方にはさらに1万円を割引きします。
現在までの走行距離記録は130分で195周。次のステップとして200
周が目標です。他人と競りあいながら自分との戦いにも勝たなければならない
YRSエンデューロ。みなさまの参加をお待ちしています。募集台数は20台
です。
尚、ユイレーシングスクールの場合はロールバーがついていない車両でも幌
を閉めればFSWショートコースの走行がかのうです。
・YRSエンデューロ規則書
http://www.avoc.com/2race/closed/yes.shtml
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|■ 10月18日(土)YRSスプリント第5戦
2001年にYRSスプリントを始めてから7年。今年最後のYRSスプリ
ントは第66回目にあたる。全盛期は5クラスものYRSスプリント参加者が
集まり大いに盛り上がったものだが、近年は少しばかり寂しい状況が続いてい
る。もっとも、YRSスプリントに参加していた人がパーティレースやFSW
のN0やN1、あるいは他の主催者のレースに参加しているから卒業生のレ
ース人口が減ったと言うわけではない。おそらく世代交代の時期にきているの
だろう。
そこでユイレーシングスクールを受講した後、レースに出ることを少しでも
イメージしたことのある方は、ぜひ参加してみてほしい。レースだからといっ
て好成績を修める必要はない。マイペースで安全に走ればいい。ただレースと
いう制限がある中で流れに乗って他のドライバーと走れるかを確かめてほしい
のだ。
今年、富士スピードウエイチャンピオンレースのロードスターN0クラスの
チャンピオンに輝いた卒業生も最初からうまくて速かったわけではない。まず
レースに参加してみたからこそ、レースを続けようという判断ができたはずだ。
レースに出てみて「これは合わない」と思えば、なぜ合わないのかがわかる。
YRSスプリントでレースデビューを果たすYRS卒業生を大々的に募集しま
す。
今回のYRSスプリントに初めて参加される方の特典として、来年のYRS
スプリント第1戦のエントリーフォーを5千円値引きします。
尚、今回からオープンクラスをふたつに分けることにしました。ひとつはラ
ージボアと呼び主にターボ4WDやターボFRを集めるクラス、もうひとつは
スモールボアと呼びNAエンジン搭載車を集めるクラス。参加台数が多い場合
には両方のクラスからもうひとクラス派生させることも考えている。とにかく
日本で最も安全で手軽な自動車レースを体験してみて下さい。
・YRSスプリント規則書
http://www.avoc.com/2race/closed/yss.shtml
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|■ 11月6、7日(木、金)YRSツーデースクールFSW
| ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ 受講料値引き断行
ユイレーシングスクールのプログラムの中で最も充実しているのがYRSツ
ーデースクールFSW。1日目午前中にジムカーナ場でブレーキングとコーナ
リングの練習を行ってクルマの基本操作を学び、午後からはオーバルプラクテ
ィスでクルマの姿勢制御に慣れ、スタッフと同宿する受講者は夕食後に1日目
の反省会を行います。2日目はショートコースで高速からのブレーキングの練
習を行った後でリードフォローによりコースの走り方を習得。同乗走行で操作
のコツをお教えしたあと単独でサーキットを走ります。
サーキットを走ったことのない方も、クルマを速く走らせたことのない方も
この2日間でクルマとの対話が格段に進みます。運転というものは最終的に無
意識公道で行うものなので2日間の流れの中でクルマの動きがわかるようにな
り、クルマを動かすための操作の必要量を会得することができます。クルマの
運転のレベルをあげたいと思っている方はぜひ参加して下さい。
・YRSツーデースクール開催案内
http://www.avoc.com/1school/driving/y2ds.shtml
尚、既にツーデースクールに申し込まれている方は当日差額を返金いたしま
す。また2日目の富士スピードウエイ入場料は必要ありません。
※ スタッフは須走の扇屋旅館に泊まりますが、同旅館に宿泊を希望される方
は予約の都合があるのでお早めにお申し込み下さい。受講料は10月29日ま
でにお振込みいただければかまいません。宿泊を希望される方は申し込みフォ
ームのコメントランに宿泊希望とお書き下さい。宿泊料金は1泊2食付きでシ
ングルが8,400円、相部屋が7500円です。尚、シングルルームは5部
屋しかないので優先的に割り振ることをご了承下さい。
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|4)クルマを走らせる その3 トム ヨシダ
ある週末。朝10時ごろだっただろうか。国道16号線を柏方面に走る。筑
波サーキットに向かうためだ。土曜日なのにクルマの量はそれほどでもなく結
構なペースで流れている。と、突然、白井市に入るあたりだろうか。ちょうど
上り坂にさしかかる頃。突然前のクルマがペースを落とす。こちらは前のクル
マの前のクルマ、その前のクルマも視野に入れていたから特に慌てたわけでは
ない が、なんでペースが落ちたのだろうかと不思議に思ったものだ。
ノロノロ。それまで走ってきたペースが嘘のように停まっては少しだけ動き
また停まる。そんなことをしばらく繰り返していると、中央車線上を動いてい
る大きなトラックが続々と左側の車線に移りだした。「はは?ん。何か中央車
線に止まっているのかな?」と思いながらクルマを進めると、中央分離帯に寄
り添うようにダブルデッカーの積載車が停まっている。全長からして6台は積
めるだろう大きなヤツだ。
と、その直前に1台のワンボックスカーが停まっている。両者の間は4mほ
どだろうか。ワンボックスカーの周りに数人の人が立っている。ゆっくりと進
みながら目をこらすと、ワンボックスカーのリアウインドはこなごなに砕けウ
ェザーストリップに沿ってかろうじてガラスが残っている状態。テールゲート
はペコリとへこみ、積載車がかなりの勢いでワンボックスカーに追突したこと
を物語っている。追突事故のせいで渋滞が生まれていたのだ。
室内には誰も乗っていない。全員降りたのだろう。降りられるのだから救助
の必要はないはずだ。チラと見たそのワンボックスカーのフロントを見ると、
これまた大きくへこんでいる。「あれ。多重衝突か?」それにしては相手のク
ルマがいない。前のクルマに従い歩くより遅いペースでクルマを進める。今度
は前を走るクルマが右にウィンカーを出した。車列がくねるように右に折れる。
果たして、追突されたワンボックスカーから50mほど先の路肩に後部を大き
くへこませたもう1台のワンボックスカーが停まり数人の人がその周りに。中
には歩道に座り込む人もいる。こちらもクルマの中に人はいない。携帯電話を
手にしている人もいるから必要な通報はされているのだろう。流れの妨げにな
ってはいけないから、他のクルマに従ってその場を離れる。
追突事故はどうして起きるのだろう?紐解いてみれば、前走車が速度を落と
したのに(停まったのに)後続車が速度を落とさないで(停まらずに)接近し
結果的に両者の距離がゼロになり衝突することと定義できる。
しかし前走車に強力なブレーキがついていて後続車に貧弱なブレーキがつい
ているのならまだしも、上にあげた例をとるならば積載車は空荷。クルマ6台
を積んでも速度をコントロールできるだけの制動性能を備えているはずだから、
ブレーキの効きが悪いから追突したというのは理由にならない。ワンボックス
カーもそれほど優れたブレーキを備えているとは思えない。昔ならいざ知らず、
現代のクルマには必要で十分な制動装置がついているし、万が一のためにAB
Sなるおせっかいなデバイスも奢られている。
なのに追突事故は起きる。なぜか。ほとんどの場合。それは運転手の前方不
注意という理由で片付けられる。実際はそうなのだろう。運転手がもっと慎重
に運転していたら追突事故は起きなかったかも知れない。
では何をもってして慎重な運転と言うのか?低めに設定された日本の制限速
度を厳守して走ればいいのか?車間距離を十分にとって運転すればいいのか?
そうしたところで間違いなく追突事故は起きる。それは前走車の速度の変化を
後続車の運転手が見逃した場合だ。だから、ゆっくり走ればとか、車間距離を
十分に取って運転すれば追突事故は防げるとする公安委員会の方針は正しいよ
うで実は的を得ていない。
ではどうすれば追突事故を防ぐことができるのか?結論から言うと、それは
『流れに乗って走ること』だ。
追突事故の起きる原因は渋滞が発生するメカニズムに似ている。前のクルマ
が加速し始めたのに後続車が加速しないで車間距離が開く。後続車は加速をし
て前走車に追随するが、今度は前走車が減速を始めたのに減速をせず、最後の
段になって必要以上な減速をするものだから車間距離はつまり後続車の速度は
必要以上に低下する。要するに長いクルマの列が一見連なって平行移動してい
るように見える渋滞も、1台1台のクルマを見れば『渋滞という流れ』の中に
あって、必要以上の加速をしその結果必要以上の減速をしている。加速と減速。
前走車と後続車のその操作の時間的ズレが渋滞を発生させている。
アメリカに行く前も、つい最近も、どこかの大学が渋滞が発生するメカニズ
ムを研究していたが、同じような検証結果だった。異なるのは、大学は一定の
距離にある台数以上のクルマが走っていると渋滞は避けられないと結論付けて
いたが、ボクは運転手が運転意識を変えれば渋滞の発生は押さえられると主張
することだ。渋滞が解消するとは思わないが、少なくとも渋滞によって引き起
こされる通過速度の低下は間違いなく避けられるはずだ。
その意識こそが、追突事故の防止にも役立つ『流れにのって走ること』だ。
「なんだそうなことか、いつもやっているさ」とは言わないでほしい。一見
流れに乗って走っているように見えるが、実は、ほとんどのクルマが流れより
速くなったり遅くなったりを繰り返しながら走っている。「そりゃ当たり前だ
ろ」と言ってはいけない。ここに追突事故起こし渋滞を発生させる原因がある
のだから。
「私は十分に慎重に交通の流れにそって走っていますよ」というそこのあな
た。あなたは順調に流れている国道で、あるいは渋滞の中で車間距離を保つた
めに何を目安に減速を始めますか?
たいがいの人はブレーキライトが点灯したのを確認して、と答えるだろう。
それは間違いではない。教習所ではそう教えるだろうし、そもそもブレーキラ
イトというものはそのためにある。しかしブレーキライトだけに頼っていては
適正な車間距離を保つことは難しい。
なぜか。それは前走車のブレーキライトが点灯した時には既にその運転手は
加速もしくは一定の速度で走ることを『止めて』いるからだ。ブレーキライト
が点灯する前にアクセルを離して減速を始めた前走車に対してあなたは何をし
ている?まだアクセルに右足を乗せたまま加速しているか、一定のペースを保
って走っているのではないか?当然のことながら車間距離は縮まる。さらに始
末の悪いことは、減速のために開放してやらなければならないクルマの運動エ
ネルギー(慣性力)が速度の二乗に比例して増加するという事実だ。仮にあな
たが前走車が減速を始めると同時に減速を開始することができたら、あなたは
前走車と同じ減速度さえ発生するようなブレーキングをすればこと足りる。車
間距離も縮まらず糸で結ばれたように速度を落とすことができる。
もちろん、速度が低下すれば単位時間当たりの移動量も減少する。仮に時速
60キロで流れている時に8mの車間距離をとっていれば前走車との時間的距
離は0,5秒になる。同じ時間的距離を保ちながら減速すると40キロで車間
距離は5mちょっと、20キロに速度が落ちれば2,7mになる。10キロに
なると1,3mほどに縮まるから、後続車はその時点で車間距離を保つように
完全に停止すれば追突という自体がおきるわけがないのだ。
しかし、万が一前走車が減速を始めているのにあなたは加速をしているとし
たら、あなたのクルマが内包するエネルギーは速度の上昇以上の割合で増えて
いる。ブレーキライトに気が付き減速を始めたとしても、あなたは増えた分の
エネルギーが上乗せになった慣性力の塊を停めなければならなくなる。ほんの
少し操作が遅れただけで自体は大きく変わっているのだ。だから、車間距離を
取るのも必要だし慎重に運転することも必要なのだが、安全に運転するために
は前走車はもちろん、周囲の流れを意識し、特に前走車の速さの変化に合わせ
ながら、つまり距離的車間距離ではなく時間的な車間距離を保つように移動す
ることが必要になってくる。
むろん、国道を走っている前走車が壁に激突するように瞬時に停止すること
はあり得ない。同じような現代の制動性能を備えるクルマに乗っているのであ
れば前走車が加速(あるいは一定のペースで走行し続ける)を止めると同時に
アクセルから右足を離すことができれば、例え車間距離が3mであったとして
も追突することはないはずだ。?クルマを最短距離で停めるためのスレッシュ
ホールドブレーキングについてはいずれ運転の話で触れる予定だ。
だから、ゆっくり走ること、車間距離を保って走ることだけが追突事故を防
ぐ手段ではない。渋滞解消の役にも立たない。前走車がその瞬間に加速してい
るのか減速しているのか、それとも一定の速度で移動しているのか、ブレーキ
ライトに頼らずに見極めることが肝心なのだ。
そんなこと難しい、と言う人がいる。そんなに一生懸命運転したら疲れてし
まうと口を尖らす人がいる。でもそれはあなたの視野の中で必要なことを見落
としているからだ。それとも肝心なことを見ようとしていないだけだ。流れの
中で運転するのに必要なこと。それは前走車はもちろん後続車や隣の車線を走
っているクルマとの『時間的相対速度』を感じる力=感性だ。初めは難しくて
も慣れれば無意識の内に把握することができるようになる。一度交通の流れを
意識しながら運転してみることを薦めたい。
サーキットを走っている人の中にも距離的車間距離を意識するあまり、時間
的車間距離に全く注意を払わない人がいる。どういうことかと言うと、ヘアピ
ンコーナーの進入などで見られるのだが、前走車がコーナリングのために速度
を落とした時、時間的車間距離が同じであっても距離的車間距離は縮まるもの
だ。その時ブレーキングに入った後続車のドライバーは自分の力で前走車に追
いついたと錯覚する。要するに自分の手柄だと思い込んでしまう。
しかし車間距離が縮まったのは両者の速度が低下したから距離的車間距離が
縮まったにすぎない。後続車のドライバーのテクニックで近づいたわけではな
いのだ。しかし、さらに距離をつめようとブレーキングを遅らせさらに前走車
に近づく努力をする。
するとこんなことがおきる。前走車はブレーキングを終えて、つまり減速を
やめて加速の準備に入っているのに後続車はまだ減速の最中だという事態だ。
結果は火を見るより明らかだ。前走車が減速をやめた地点で後続車がまだ減速
を続けているなら、そのコーナーのスピードの最下点が低いのは後続車になっ
てしまう。さらに、前走車が加速の準備に入っているのに後続車が減速中であ
ればスロットルを開けられるのが早いのは前走車だ。
かくしてヘアピンコーナーに続くストレートで前走車についていけない、あ
るいは前走車に引き離される原因をクルマの性能の差だといいわけする。
高速域になれば確かに性能差が距離的車間距離となって表れるかも知れない
が、少なくともコーナーの立ち上がりだけを見れば時間的車間距離異常に車間
距離はひらかないはずだ。
人間はとかく目から入ってくる情報の中で『結果』に付随する情報を選びが
ちだ。それが例えば前走車のブレーキライトであり、ヘアピンコーナーでつま
った前走車との車間だ。しかし流れというものは連綿と続いているわけだから、
どうしても『過程』にまつわる情報を取り込むことをしないと、流れに乗り続
けることは難しい。
『結果』にしろ『過程』にしろ視界に入ってくるものなのだから、ほんの少
し意識を変えて『過程』を選択吸収する習慣をつければ流れに乗ることもさほ
ど難しいことではなくなる。
避けなければならないのは、一般道であってもサーキットであっても判断の
目安を求めるがゆえに、短絡的に『結果』がもたらす情報に踊らされてしまう
ことだ。油断とおごりは慎むべきではないだろうか。
ストップライトが点く前に前走車、そのまた前のクルマが減速を始めたのを
認識できれば、よそ見でもしていない限り追突事故を避けられる可能性は飛躍
的に高まる。前走車と同じタイミングで速度が上がるにつれた車間距離を保つ
ような加速ができれば渋滞が解消する可能性が高まる。サーキットで前走車が
速度を落とした時、相手がスピードの最下点に達する前に自分が減速を終了し
ていればそのコーナーを自分のものにできる可能性が高まる。
その瞬間瞬間で対応しながら運転するか、流れの中で自分の1秒後、2秒後
の状態を予測しながら運転するのとでは、安全性において速さにおいても大き
な隔たりがある。
・ユイレーシングスクール教科書
http://www.avoc.com/5media/textbook/textbook.php?page=0
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