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Go?CircuitNo.254(08/26/08発行)

---------------------------------------------------- Taste of USA ----
●クルマを走らせるのは楽しい。速く走らせるのはもっと楽しい。●しかしク
ルマを安全に速く走らせることが難しいのも事実。走らせ方を理解していない
と楽しくもないし危険でさえある。●クルマをもっともっと楽しむために「ク
ルマさんとの正しいお付き合いの仕方」を学びませんか。●ユイレーシングス
クールからの提案です。●公道では安全運転を。サーキットではそれなりに。
》》Be Smarter、Drive Safer and Faster《《
【 Yui Racing School Offers Serious Entertainment 】
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|1) YRSサイトアップデート
|2) 参加申し込み受付中
|3)クルマを動かす その17 トム ヨシダ
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|1) YRSサイトアップデート
・YRSスプリント第4戦FSW結果
http://www.avoc.com/3result/pt/080823yss/

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|2) 参加申し込み受付中
現在、以下のカリキュラムの参加申し込みを受け付けています。

| ◆ ◇ ◆ クルマの運転の楽しさを味わってみませんか? ◆ ◇ ◆

| ※申し込み期日を過ぎても定員に達しない場合は引き続き受け付けを行いま
| す。枠がある場合は当日受け付けも行いますが電話でご連絡下さい。その場
| 合は受講料を当日の受け付けでお支払い下さい。
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|■ 9月4日(木) YRSオーバルスクールプラス FSW
今回もカーコントロールの上達に役立つカリキュラムを用意しています。逆
同乗走行も行います。みささんの参加をお待ちしています。

・YRSオーバルスクール FSWプラス開催案内
http://www.avoc.com/1school/oval/yosp.shtml

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|■ 9月27日(土) YRSオーバルスクール FSW
数あるカリキュラムの中でも唯一週末に行われるオーバルスクールです。平
日の参加が難しい方はぜひ参加して下さい。時間の都合で半日のスクールです
が、座学やアドバイスは他のスクールと変わりありません。

・YRSオーバルスクール FSW開催案内
http://www.avoc.com/1school/oval/yosf.shtml

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|■ 9月27日(土) YRSオーバルレース FSW 第5戦
今年のオーバルレースシリーズも残すところあろ2戦。オーバルスクールを
卒業された方のレースデビューをお待ちしています。

・2008YRSオーバルレース第5戦 FSW規則書
http://www.avoc.com/2race/oval/yor.shtml

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|■ 10月1日(水) YRSドライビングワークショップ FSW
ジムカーナ場での定常円走行とサーキット走行を組み合わせたYRSドライ
ビングスクールがドライビングテクニックの総論に近いものだとすると、ドラ
イビングワークショップはブレーキングとコーナリングに特化して各論として
のカリキュラムです。みなさんが苦手のスレッシュホールドブレーキングやタ
ーンインを徹底的に練習します。
ドライビングワークショップでの説明は「目から鱗」の連続のはずです。サ
ーキットを走るつもりはなくても運転に興味のある方はぜひ受講してみて下さ
い。

・YRSドライビングワークショップ FSW開催案内
http://www.avoc.com/1school/driving/ydwf.shtml

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|4)クルマを動かす その17 トム ヨシダ
ユイレーシングスクールでは、ドライビングワークショップFSWとオーバ
ルスクールFSWを富士スピードウエイのジムカーナ場にパイロンで作った4
4mx104mのオーバルコースで行っている。
オーバルコースを使ったドライビングスクールというのは非常に効果的だと
思うのだが、日本ではユイレーシングスクールがやっているだけのようだ。別
にユイレーシングスクールの専売特許ではないのだから他の主催者も始めれば
いいと思うのだが。
それはともかく、2001年に始めたオーバルコースを使った練習をたくさ
んの人が体験している。単純なオーバルコースでいかにクルマを安定させて速
く走るかという課題に挑戦した。
クルマの機能は加速、減速、旋回の3つで、それを運転手側から見るとスロ
ットル、ブレーキ、ステアリングで操作することになる。思い通りに、例えて
言うならば安全に、例えるならば速くクルマを走らせたいと思うのならば、こ
れらの3つの操作を必要なだけ過不足なく正確に組み合わせることが大切だ。
このことは繰り返し述べているはずだ。
そして質量が大きく操縦性が慣性力に左右されやすいクルマを運転するには、
ある挙動から次の挙動に移る時のトランジッション(過渡期)を意識すること
が大切だと説いてきた。
単純に加速、減速、旋回を繰り返すだけのオーバルコースの走行では、この
トランジションの概念を身につけるのに非常に役立つ。
サーキットを走ったこともなければふだんの運転ものんびり、という人でも、
イーブンスロットルのコーナリングを練習してトレイルブレーキングを使う練
習をしていくうちに見違えるほど操作が洗練されてくる。最初はスロットルを
床まで踏み込むことさえ躊躇していたのに、44mx104mのオーバルコー
スを1周16秒で周回できるようになる。まさに運転のエッセンスを凝縮した
オーバルコース走行ならではの話だ。
しかし、中には明らかにクルマの動きに逆らうような運転をする受講生がい
るのも事実だ。それは腕に多少なりとも覚えのある人とか、運転しているクル
マを振り回すことになれている人に多い。
例えば、ターンイン直後にアンダーステアが出ているのにも関わらずステア
リングを切り続ける人とか、コーナリングフォースにタイヤのグリップのほと
んどを使いきっているのにも関わらずスロットルを強引に開けるとか。コンス
タントにできるだけ速いペースで周回するのがYRSオーバルコースでの課題
だから、テーマはおのずと速く走ることになる。しかし、どうしても速さとは
逆行する、正確に言えば速さを損なう操作をしてしまう人がいるということだ。
特に、ユイレーシングスクールの定常円練習はパイロンコースに沿って走る
ことを前提としているからなおさら操作の間違いが露呈しやすい。サーキット
などでアウトインアウトのラインを通るのならば、多少ターンインポイントが
すれようが、オーバースピードで進入しようが、ある程度のごまかしはきく。
クルマのエネルギーが直進から旋回へと変化する過程にあいまいさが残るから
だ。しかし、44mx104mのオーバルコースをインベタで走るとなるとそ
のエネルギーの変換にごまかしがきかなくなる。アンダーステアが出るような
操作をすれば間違いなくアンダーステアが顔を出す。決して意地悪をしている
わけではない。クルマの運転操作には繊細さが必要なのだということを理解し
てほしいからだ。
といってもタイヤがスクラブを起こすほどのドアンダーを出しているわけで
はなく、具体的に言えばフロンとタイヤを主に使ってコーナリングしている状
態であったり、フロントタイヤを使いすぎているからコーナーの中の速度が低
下している、といった類のまぁかわいいアンダーステアではある。しかしその
かわいいアンダーステアがコーナーが奥深く長いオーバルコースでは劇的に速
さの差を作ることになる。1周たった15秒のコースで1秒の差というのは決
して無視できない。その1秒の差を縮めることこそドライビングテクニックの
修練に役立つ。ユイレーシングスクールはそう考えている。だからかのジムラ
ッセルレーシングスクールでも採用したのだから。

走り方はもちろん、具体的な操作の方法さえアドバイスするのだから、何を
やったらいいかわかっていないはずはないのだがそれができない。本人には速
さをスポイルしているという自覚はなく、頑張っているという意識だけがある
のだろう。延べ9千人以上の人のオーバルコースの走り方を見てきて思うのだ
が、速さに逆行する操作をしている人の運転には客観性が欠けている。具体的
にどういうことかと言うと、次から次へと操作を連続させているのだ。しかも
全ての操作がごく短時間の中で凝縮されて行われている。例えば、ターンイン
ポイント寸前までスロットルを開けてきて、スロットルペダルから右足を離す
やいなやブレーキペダルを蹴飛ばし、同時にステアリングをこれでもかという
ほどに切り込んでしまう。
そう。トランジションが全くないのだ。だからクルマはつんのめり、次いで
アウト側前輪に全エネルギーが集中し、アンダーステアというよりもタイヤが
スクラブ(回転して前に進むよりも横滑りの量が大きい)を起こしたままコー
ナリングに入ることにもつながる。
もちろん初めクルマと格闘していた人でも何度かオーバルコースを走るうち
にリアタイヤにも過重を乗せられるようになる人がほとんどなのだが、アドバ
イスをしたからと言ってすぐにそれを実行できない人はいる。
ほとんどの場合、原因は運転するという気持ちが強すぎて、気持ちがクルマ
より先に行ってしまうことにある。本来ならばリアシートに座ったような気持
ちで運転するとクルマの状態がよくわかるのだが、やはり短絡的に結果を早く
求めてしまうということなのだろう。あるいは最高速が100キロ程度のコー
スだから、気持ちのどこかに油断があるのかも知れない。

そんな人が犯す間違いのおお元が、実はロールコントロールにある。ローリ
ングというのはクルマが進行方向に向かって左右に傾くことだから、操作系で
言えばステアリングの切り方と戻し方に間違いがあるということだ。
特に速く走りたいと思うとクルマがコーナリングの最中であろうとスロット
ルを開けてしまう人がいる。開けられるということは、実はアンダーステアが
既に発生しているか、それともコーナリング速度が遅いからなのだが、運転し
ている当人にはその自覚がない。同乗走行で初めて、「エッ、クルマってこん
なにロールするんですか!」ということになる。つまりロールに関して鈍感だ
った人も見受けられる。
コーナーの後に続く直線に向かってできるだけ早くスロットルを開けたい。
速く走るためには当然だ。しかしステアリング操作によって起きているロール
と、スロットルを開けることによる加速とどちらを選択すべきかと言えば、前
者を優先せざるを得ない。使えるタイヤのグリップは限られているのだから。
コーナーの立ち上がりに話を限れば、ロールが収まるより先にスロットルを
開ける人には共通した操作の間違いがある。それは、コーナーの立ち上がりで
ステアリングを戻す時に自分の意志で戻しているのではなく、コーナリング中
に『キャスターアクションでステアリングが戻ろうとするのを防いでいる力』
を抜いているだけだからだ。
「コーナリング中はしかたない。だが、そろそろコーナーも終わる。ステア
リングホイールに込めている力を少しずつ抜きながらスロットルを開けてしま
おう」という図式だ。
コーナリングフォースを発生しているタイヤにトラクションを受け入れる余
地はない。コーナーを限界で回っていればなおさらだ。確かに、わずかにスロ
ットルを踏み込むならば失速するだけでクルマのバランスを崩すことはないか
も知れない。しかし、それでは当初の目的である速く走るというテーマを満足
させることはできない。
どうすればいいのか。コーナーの立ち上がりで遠くを見る。できるだけ遠く
がいい。自分が行きたいところの先に目をやる。コーナリングの最後。コーナ
ーの形状や速度にもよるが、自分の行きたいとことよりもわずかにクルマが回
り込むまでそのままの舵角を維持する。コーナリング速度も維持する。クルマ
が『目指すポイントを過ぎて』コーナリングを続けようとする。その時。サス
ペンションの柔らかい、あるいは背の高いクルマはゆっくりと、サスペンショ
ンが締め上げられているクルマは素早く、自分が行きたいとことに向かい直進
状態にまでステアリングを戻す。自分の意志で、キャスターアクションに頼ら
ずに戻す。その時にクルマが遠くの行きたいところに正確に向いていれば、そ
の地点からフル加速に移れる。ここでは、ステアリングを少しだけホールドし
続けることによってトランジションに必要な時間を短縮している。要するに積
極的なロールコントロールだ。
肝心なのは、ここでもやはりトランジッションという概念だ。単純にステア
リングをホールドしておいて戻せばトラクションがかかりやすいと受け取るの
ではなく、トランジッションを人為的に短縮するためにステアリングをホール
ドしておいてリリース速度を上げることが速さにつながる。そう解釈できれば、
オーバルコースだけでなくロードコースでも速さにつながるステアリング操作
を習得できるはずだ。

どうだろ。ロールを短時間で、しかも自分の意志で収束させることができる
はずだ。その瞬間こそ、タイヤが最大のトラクションを発揮できる状態なのだ。
床が抜けるほどスロットルを踏み込んでもかまやしない。
ステアリングを戻しながらスロットルを開けていくのは、実は旋回から直進
へと移るトランジションの区間だ。コーナーの立ち上がりでの失敗はこの区間
に集約されている。たいていの場合がスロットルの開けすぎだ。しかし開けた
いのならばクルマがトラクションを受け入れる状況を作ってやらなければ加速
は期待できない。いつ、どれだけスロットルを開けていいかという点は、まさ
にロールコントロールにかかっていると言っても言い過ぎではない。

ユイレーシングスクールのドライビングワークショップやオーバルスクール
に来れば、ステアリングを戻しながら加速するのとロールコントロールをしな
がら加速するのではどちらが速いか簡単に検証できる。
ステアリングを切っている状態でスロットルを開けるのはトランジションが
ないというよりも、操作が重なっているからタイヤに過度の負担を強いて速さ
をスポイルしている。ステアリングを戻してからスロットルを開けると、時間
軸としてのトランジションはほとんどないに等しいが、クルマがコーナリング
をキチンと終えてからキチンとした加速が始まるので、実質的なトランジショ
ンは確保できていることになる。
ユイレーシングスクールに初めて来た人に「もっとトランジションを作って」
というと、それでは遅くなってしまうというようなことを言われる場合がある
が、そのそも『トランジションというものは時間的な概念』ではない。簡単に
言えば『つなぎ』のことだ。『つなぎ』があるからこそ、その前も全開、その
後も全開でクルマを走らせることができる。ロールコントロールができるよう
になれば、あとは速度や走行ラインに合わせ、どこでどんな状態を作ればタイ
ヤのグリップの限界を超えずに限界付近で走り続けることができるかをイメー
ジすることは難しいことではない。

| クルマの操作に疑問のある方はユイレーシングスクールのドライビングワー
| クショップかオーバルスクールを受けてみて下さい。どんな質問にもお答え
| します。クルマとの距離が縮まること請け合いです。

・ユイレーシングスクール教科書
http://www.avoc.com/5media/textbook/textbook.php?page=0
・ユイレーシングスクールポリシー
http://www.avoc.com/9misc/info/yrspolicy.shtml

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