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Go ★ Circuits No.147 (09/30/02発行)

==【目次】=============================

◎ YRSウェブサイト更新

● 筑波ドライビングワークアウト受講者募集中

○ 筑波ドライビングワークショップ受講者募集中

□ YRSイベント参加者募集中

△ YRSロードスター開発状況

▼ 車載カメラ講座 質問募集中

☆ ハウツゥスタート スリップ

★ レースウエイ in the states No.3e

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◎ YRSウェブサイト更新

> 歴代ラップタイム更新
9月25日に行なわれたTDWPまでに記録されたラップタイムを集計し、い
くつかの方法でソートしたものを掲載してあります。YRSのデータベースに
入っている個人名は765名。そのうちコース1000を走行したことのある
方が761名。今までに記録された全結果も掲載してあります。
http://www.avoc.com > Lap Time of Record > 筑波コース1K

> 筑波ドライビングワークショッププラスレポート掲載
9月25日に行われた筑波ドライビングワークショッププラスのレポートを掲
載しました。今回はコーナリングの画像を中心にまとめてあります。ご覧下さ
い。
http://www.avoc.com > Reports > ワークショップ

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● 筑波ドライビングワークアウト受講者募集中

10月3日の筑波ドライビングワークアウトの参加者を募集しています。入校
時で3名の申し込みなので、走る時間は十分にあります。

座学、スレッシュホールドブレーキング、定常円旋回とカリキュラムは変わり
ません。参加者全員に受信機を持ってもらいリアルタイムのアドバイスを行な
います。

参加を希望される方は、通常の申し込みではなく、件名に「TDO参加希望」
と書き必要事項を記入の上でメールを送って下さい。おり返し案内のメールを
お送りします。参加費は当日払っていただくことになります。

「TDO参加希望」メール送り先:
admini@avoc.com

尚、今回再デビューを予定していたFJ1600を使ったフォーミュラライド
ですが、参加者が10名に満たない場合、及び雨天の場合は中止とします。ご
了承下さい。

筑波ドライビングワークアウトの概要は次の頁でご覧になれます。
http://www.avoc.com > 参加申し込みl > ワークアウト

ユイレーシングスクールでは光電管式の独自の計測装置を開発しています。今
まで手動で行なってきたYRSオーバルのラップタイムの計測を自動化するた
めです。開発が予定通り進めば、3日のTDOから新しいシステムが稼動しま
す。ご期待下さい。

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○ 筑波ドライビングワークショップ受講者募集中

10月は8日と22日の2回、筑波ドライビングワークショップを開催します
。どちらもまだ枠に余裕があります。サーキットを走ってみたい、サーキット
をもう少し快適に走ってみたいと思われる方は、ぜひ参加してみて下さい。

筑波ドライビングワークアウトへの参加は次の頁から行えます。
http://www.avoc.com > 参加申し込み > ワークショップ

尚、従来開催日の1週間前を過ぎた申し込みには追加金をお願いしていました
が、これを撤廃いたします。枠に余裕がある場合は、前日まで同じ料金で参加
申し込みを受付けます。ただし、1週間まえを過ぎると、郵便振り替えの場合
は入金を確認できないことがあります。

1週間前を過ぎてから申し込みを希望される方は、件名に{TDW参加希望」
と書き、本文に住所と氏名を記入してメールして下さい。参加費の送金は不要
です。おり返し案内のメールをお送りします。

「TDW参加希望」メール送り先:
admini@avoc.com

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□ YRSイベント参加者募集中

10月12日には今年最後の筑波スプリントと筑波エンデューロが開催されま
す。

入校時ではスプリントに29台。エンデューロに6台の参加申し込みがありま
す。申し込み台数にもよりますが、スプリントは5クラスを予定しています。
走行台数はエンデューロともに最大12台。

スプリントは1周の予選と3ヒートレース。エンデューロは2時間耐久レース
です。参加を予定されている方はお早目にお申し込み下さい。

筑波スプリント、筑波エンデューロの申し込みは次の頁から行えます。
http://www.avoc.com > 参加申し込みl > 筑波スプリント規則書
http://www.avoc.com > 参加申し込みl > 筑波エンデューロ規則書


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△ YRSロードスター開発状況

ユイレーシングスクールでは、速度に関係なく乗っていて楽しいクルマを作り
たいと考えてきました。このアイディアを具現化した最初のモデルを開発中で
す。

といっても、クルマ自体は初期型のロードスター(NA6C:平成1年登録)
。まったくのノーマルです(念のため足回りのブッシュ類は新品に変更してあ
ります)。

楽しさをもたらす秘密はタイヤとホイール。減殺テスト中のタイヤはダンロッ
プのG5.セミレーシングタイヤです。とは言っても、バイアス構造ですから
一般にはお目にかかれない代物です。サイズはF5.60−13。13インチ
タイヤを履くためにワタナベのアルミホイールを使います。

現在主流になっているグリップの良いラジアルタイヤとは剛性面で劣りますが
、当初の狙いであったどんな姿勢になってもコントロールできること、滑らせ
ても前に進むことはテストで確認しています。

予定通りテストが進めば、12日の筑波スプリントのロードスタークラスで正
式にデビューする予定です。ご期待下さい。

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▼ 車載カメラ講座 質問募集中

クルマにビデオカメラを積んで走りながら自分の運転を撮る方が増えています
。吉田塾にもインカーカメラで撮ったビデオを持ちこまれる例が増えています
。

ユイレーシングスクールとしては、ドライビングスクールの延長として車載カ
メラ講座を予定しています。ルマン24時間レースやCARTで車載カメラを
担当したプロが講師を担当します。

みなさんがどんな疑問をお持ちなのか把握するために、車載カメラに関する質
問を募集しています。質問のある方は、氏名と住所を記入の上で具体的な質問
をメールで送って下さい。質問にお答えする形で講座を開きたいと考えていま
す。

質問の宛先は次のアドレスにお送り下さい。
mail@avoc.com

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☆ ハウツゥスタート スリップ

クルマが動く時、少なからずタイヤは滑る。どのぐらい滑るかは条件によって
変わるが、滑ることには変わりがない。特にクルマの限界域で走ることの多い
サーキット走行では、タイヤの滑り量は大きい。グリップ走行と俗に称される
走り方をしていても、実際は、タイヤは滑りながらクルマが進んでいると思っ
て間違いない。

なぜ滑るかと言うと、タイヤのグリップ(タイヤの路面に対する粘着性)がク
ルマの運動エネルギーを吸収できないからだ。

イーブンスロットルでコーナリングしている時にクルマ全体がアウトにはらむ
ことがある。それはタイヤのグリップをクルマの運動エネルギー(遠心力)が
上回った時だ。クルマがバランスしていも軌跡から外れる場合。これはしかた
がない。その時点でそのタイヤの限界を超えているからだ。走行ラインを修正
するには、速度を落とさなければならない。

しかしながら、サーキットで見かけるのはクルマのバランスが崩したためにタ
イヤの限界を超えた場合の方が圧倒的に多い。

それは急激なステアリング操作でも起きるし、過度のスロットルオンでも起き
る。いうなればクルマの運動エネルギーの集中によってタイヤの限界を超えた
場合だ。これらの場合、ほとんどと言っていいほど、クルマがバランスを回復
した時の速度は、クルマがバランスを崩さなかった場合の速度よりも低い。つ
まり、速さには逆行する「滑り」だ。

クルマを走らせるということは、クルマの運動エネルギーを前へ、前へと進め
る作業だとも言える。速く走るためには、運動エネルギーを有効に使わなけれ
ばならない。本来進むべき方向ではないところで運動エネルギーを消費するの
は得策ではない。

クルマを速く走らせる時に必要なのはクルマの運動を理解する力だ。理解度は
練習によっても身につくが、理論から学ぶことができる。両方がうまくミック
スしていれば申し分ない。

運転に行き詰まっている人は、一度タイヤの限界ととクルマの運動エネルギー
について考えてみたらどうだろうか。おそらく、できるだけタイヤに単純なエ
ネルギーがかかるように走ってみれば、今よりスムースに、速く走れるはずだ。

クルマの機能はいたって簡単。加速。減速。旋回。この3つ。それぞれの場面
で、タイヤのグリップを徹底的に使いきることが重要だ。

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★ レースウエイ in the states No.3e

リバーサイドインターナショナルレースウエイがSCCAカリフォルニアリー
ジョンのホームトラックだったころ、年に一度だけグランプリコースを使った
レースが開催されていた。毎年、シーズンを締めくくる6時間耐久レースだ。


いつもはターン7を下ってすぐに右に切り返すが、グランプリコースの場合は
ターン7からターン8を目指す。図では単純な直線で描かれているが、実際は
これほどきれいな形はしていない。

ターン7を今度は目いっぱいアウトまで使って立ちあがる。ターン7自体の速
度が速いから、うまく抜けるとアウトにはらむ前に2速は吹けきる。3速にア
ップすると路面が上り始める。同時に右手のエスケープゾーンが高くな始める
。タコメーターを見ながら4速に入れるタイミングをはかる頃、コースのすぐ
脇は高い土手。ターン8手前の右コーナーもブラインドだ。

あいかもこのコーナー。4速で吹けきるほどの速度から、曲がりながらブレー
キングをしなければならない。言ってみれば、ターンインポイントがブレーキ
ングポイントなのだ。どこかへ飛んでいきそうになるクルマをなだめながらヒ
ールアンドトゥで3速。一度踏力を弱め、ターン8の懐に入る寸前で2速に落
とす。

ターンインの地点がフラットならばもう少し奥でブレーキングを開始できそう
だが、ちょうどターンインで路面が上りから下りになる。実にいやらしいコー
ナーだ。とにかく長いブレーキングでクルマのバランスを保ちながら、かつ速
度を落とし過ぎないように気をつけなければならない。

ターン8はかなりまわりこんでいる。インの縁石はレンガを敷き詰めたような
凸凹したもの。踏まないようにクリッピングラインを通る。ターン8から路面
が明確に下り始めるので、少しでもオーバースピードだとインにつけない。イ
ンに着けないとターン8出口の左コーナーをアウトインアウトでまわれない。
すると加速が鈍る。

なにしろ、ターン8を抜けると1Km以上あるストレート。少しでも速い速度
で脱出したい。

3速に入れる頃、路面はフラットになる。先に目をやればブリッジが見える。
4速。ターン8をうまく抜けた時は、ターン7Aとの合流点手前で5速に入る
。

とにかく、幾何学的なコーナーなど一つもない。コーナーの形も複雑。ちょっ
とした違いが先へ行くと大きな違いになる。常に、瞬間、瞬間の修正を求めら
れる。しかも横のブラインドコーナーに縦のブラインド。ロードコースなのに
気が抜けるところがない。それでも、走ったあとの満足感は最高。RIRがあ
った頃の南カリフォルニアは面白かった。

念願のレースに初めて出場したのがこのRIRでの6時間耐久レース。取材で
知り合ったニューヨークタイムズの記者、スティーブ・ポッターとふたりで走
った。それも事前の練習なし。スティーブも初めてのコース。30分のプラク
ティスと30分の予選をふたりで分け合ってコースを覚えた。

結果はクラス優勝。この時だ。走りこんでいる人が必ずしも速いわけではない、
と確信したのは。少しはレースの経験のあったスティーブも同意見だった。

トム ヨシダ

* * * * * * * * * * *

RIRで同じような性能のクルマと競り合っていた場合、抜くことはかなり難
しい。ラインを外せばマーブル(ゴムかす)や砂が浮いている。

ではどこで抜くかと言うと、これまた抜ける場所が少ない。なせならば、レー
スだからとりあえず前のクルマを抜けば順位は上がるが、同時にトップを走っ
ているクルマを逃がしてはならないからだ。

いつしかポールポジションからスタートすることが多くなったが、それまでに
はあらゆる可能性を探った。

相手が致命的なミスをすれば抜けるが、アメリカ人はあまりミスをしない。だ
から発想を変えないとなかなか抜けない。しかもこちらの危険度が低くなけれ
ばならない。それで、主に使っていた場所はターン2の進入とターン7の進入
。

ターン2の場合は速度が出ているので一発で決めないといけない。相手と絡み
たくないこともあるが、相手と駆け引きしていると通過速度が落ちてしまう。
これは避けたい。

で、ターン2で抜くかどうか判断するのは、いつも最終コーナーの出口だった
。ここで相手に十分近づいていて、なおかるこちらの脱出がわるくない時に抜
こうと決めた。

相手についていれば、当然ドラフティングが効く。と言っても5速で走ってい
るわけだから、こちらのミスを最小限にとどめることを考える。相手に追突し
そうになるからスロットルを戻すが、必要最小限だけ戻す。連なってターン1
に入っていくが、できるだけ小さな舵角で回れるように、なおかつ相手より早
くインにつかないように走る。ドラフティングから抜くには、次のターンの手
前に限る。ストレートを走っている時の速度は変わらないのだから、早くしか
ける必要はまったくない。

ターン2が近づく。うまくついている時。相手のクルマの室内ミラーを見れば
、必ず相手がチラチラとこちらを見ているものだ。相手が迷っている証拠。そ
んな時がチャンス。ターン2に対してアウト側、すまわちコース左側を走って
いる相手に並ぶ。これが第一歩。ドラフティングから出る時は、わずかに戻し
ていたスロットルを全開にはしない。ステアリングを切って自分のクルマに風
が当たりそうになる直前に踏む。踏んでから切ると舵角が大きくなるからだ。
決して勢いよく出る必要はない。速度よりも、むしろ出る位置に気をつける。
1.5mほどの間隔で並ぶようなラインに出れれば理想的だ。5速の速さでも
相手との早退速度はゼロに等しいから、慌てずに思った位置に並ぶことは難し
くはない。

相手の右に出たら、ターン2が迫っていようと必ず相手のクルマのフロントバ
ンパーより先に出る。その時点で相手はなんとか阻止しようと考えているはず
だ。自分のバンパーが前に出たら、一瞬で抜き去るのではなく、その状態を保
つ。自分のそのラップは遅くなるが、そこは安全に抜くことを優先する。

ほんの一瞬でも並走すれば、相手にもわかる。ジタバタしても無駄だと。視野
を広くしておけば、相手の動きを察することはできる。とにかく並走しながら
相手が引くまで待つ。相手があきらめてくれない限り追いぬきを進めるのは無
謀だ。ストレートで並走しているクルマにぶつける人はいないが、コーナーま
で重なっていくとラインがクロスして危険だ。とにかく横に並んだまま「この
コーナーは俺のものだ!」と主張する。

ターン2間際であれば相手も瞬時のうちに判断する。無理すれば自分もヤバイ
からだ。相手が引く気配がしたら、かってなかったほどに速くターン2を回る
努力をする。相手の前に出ればいい、なんて考えは甘い。抜いたら相手を引き
離し、相手のやる気を殺ぐことが重要だ。

追いぬきは通常のサーキット走行と状況が違う。ラインも、ストットルの開度
も違う。無理だと思ったら、あきらめる。傍から見ていて抜けるのにと思われ
ても抜かない。自分に確証ができるまで抜かない。確証が持てないのは相手の
せいではない。自分のやり方がマズイだけだ。

ターン7の場合。今度はブレーキングの我慢比べになる。と言ってもチキンラ
ンをやるわけではない。幸いブレーキング区間がかなりの上り。ということは
前に過重がかかりやすい。上りきったところがフラットでしかもターンインだ
から、失敗すると相手を押し出してしまう。相手のインに飛び込むわけだから。

しかしコースの状況を利用すれば追いぬくほうに有利になることも事実。追走
されている相手は抜かれまいとする。そうするか?ブレーキを遅らせる。それ
がふつう。遅らせて速度が落ちない場合はアンダーステアが出る可能性が高い
のに、後ろのクルマが気になると人間は奥でブレーキを踏もうとする。

ブレーキングの目的は何か?最初にコーナーを回れるであろう速度まで車速を
落とすことだ。次にターンインでアンダーステアを出さないように過重を前に
残しておくことだ。

ターン7まではそれほどスピードがのらないのと、減速の度合が大きいからブ
レーキング直前まで(相手のブレーキランプが点くまで)相手の後ろにいるこ
とは避ける。かと言って、はるか前で出れば相手にライン撮りの自由を与えて
しますから逆効果だが。

相手は後ろにクルマがいることを意識しているはずだから、むしろ横に出てこ
ちらの意思表示をしたほうが相手にとってはプレッシャーになる。それに余裕
を持って横に出れば、自分の好きな位置にクルマを持っていくことができる。

相手のクルマがブロックはしない、という前提で考えてみる。横に出たとたん
に抜かれまいとラインを変える可能性もあるから、相手の進路を確認してから
追い越しをかけなければならない。少なくとも全制動に入っているクルマの進
路を変えようとする無謀なことはしないはずだ。

ターン7に対して相手がアウトいっぱいで走っている。ターン7が近づく。相
手はラインを変えない。少なくとも、この時点では追い抜きがないと考えてい
る。冷静に横に出る機会を待つ。タイミング的には、横に動き出した時に相手
がブレーキを踏み始めるのが理想だ。どんなコーナーにもその瞬間はある。

横に出てもインを目指しては行けない。相手から離れれば相手に自由度を与え
るだけだ。マージンを見ても1.5mあればいい。相手の仕草も見える距離だ。

肝心なのは、横に出た時に相手と同じ減速度を発生させないことだ。路面は上
り。進んできたクルマは先へ行くほどに前過重になる。だから、慌てる必要は
ない。相手が減速を始めた瞬間、ブレーキペダルに足を乗せたまま(多少は減
速してもいいが)、少なくともフロントバンパー同士が横に並ぶまでクルマを
進める。つまり減速度を弱くして前に出る。

低速コーナーでは、ブレーキング中に相手のインに完全に並べば、ユウハブザ
コーナーだ。並んだら相手の動きに気を付けながら、今度は自分のコーナリン
グに適正な速度まで落とす。低速コーナーだからちょっとした速度の低下はラ
ップタイムに響かない。追いぬきを終えた時のコーナリング速度は、ミスをし
ないためにも通常よりわずかに遅いほうがいいかも知れない。

気をつけなければならないのは、いつもの進入ラインではないということ。コ
ーナーの曲率が小さくなっていることだ。ターンインのポイント、そこでの車
速に気を配ってコーナリングを開始する。アウト側に位置する相手は、今や後
ろに従わざるを得ないはずだ。

抜いた時。ターン7はそれなりに走ったほうがいい。しかしコーナリング中に
いつものラインといつもの姿勢に戻すことに集中する。そしてターン7Aでは
理想のコーナリングが出来なければならない。追いぬきのために後に続くコー
ナーで破綻をきたしては何のための追い越し皮からない。

追い越しと追い越されあに対する意識は人によって大きく異なる。少なくとも
自分は追い越せると確証が持てるまではしかけるべきではない。しかける状況
が作れないのは、まだ未熟だからだ。間違っても、多分いけるだろう、おそら
く大丈夫、程度の読みで追い越すのは危険だし、避けるべきだ。

タイヤのグリップが良くなったここ20年は、性能に差があっても追い越すの
が難しくなった。性能差の恩恵がストレートの速度でしか現れなくなったから
だ。しかし、いつも時代にも追い越しについても真理はある。

「相手がミスをした時に自分がミスをしていなければ抜ける可能性がある。」
もうひとつ。「競い合いながら圧倒的に自分が相手より有利なパフォーマンス
を創り出せれば抜ける可能性がある。」ということだ。

モータースポーツは格闘ではない。それぞれが自分のレベルで工夫して走って

こそ、楽しさを味わえる。

−−− この項終り −−−

○アメリカのレース場(YRSオリジナル原稿)
http://www.avoc.com > Scrap Book > 原稿 > Over View > ネーム
○YRSオリジナルRIRコース図(pdfファイル:120K)
http://www.avoc.com/images/image_cover/map-rir.pdf(pdf:120K)
http://www.avoc.com/images/image_cover/map-rir.jpg(jpg:51K)
○リバーサイドインターナショナルレースウエイヒストリー
http://home.san.rr.com/fsheff/rirpicts.htm
○アメリカンレースウエイ−RIR
http://www.na-motorsports.com/Tracks/Riverside.html#TrackMap

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