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≡≡ Yui Racing School presents ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
Go − Circuit No.151 (12/09/02発行)
---------------------------------------------------- Taste of USA ----
●クルマを走らせるのは楽しい。速く走らせるのはもっと楽しい。●しかし安
全に速く走らせることが難しいのも事実。走らせ方を理解していないと楽しく
もないし危険でさえある。●クルマをもっともっと楽しむために「クルマさん
との正しいお付き合いの仕方」を学びませんか。●当サイトからの提案です。
<<標語>> 公道では安全運転、サーキットではそれなりに。
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■ 筑波スプリント、筑波エンデューロ申込み受け付け開始
◎ YRSドライビングワークショップ浅間台開校
○ 筑波ドライビングワークショッププラス受講者募集中
● 筑波ドライビングワークショッププラス受講者の声
△ 筑波ドライビングワークアウト受講者募集中
▲ ロードスター用タイヤセット発売
▽ スタッドレスタイヤの話
◆ 何故タイヤのショルダーばかりが減る???
★ 温故知信 その2 トム ヨシダ
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■ 筑波スプリント、筑波エンデューロ申込み受け付け開始
1月19日(日)に2003年筑波スプリントと筑波エンデューロの第1戦が
行われます。その受付を開始しました。
今年の最終戦では筑波スプリントに58台の参加がありました。ロードスター
クラスはワンメイクでの開催ができました。これまでに届いている情報による
と、S2000もワンメイククラスができそうです。さらに参加者がふえそう
なロードスタークラスは2クラスができそうです。スプリントは全6クラスで
行います。参加を予定されている方はお早めにお申込み下さい。
今年のレース規則と変更になる点は予選です。今年は1周のトライでベストを
出すコツを覚えてもらいました。速く走ることに集中することができたわけで
す。来年はクラスまとまってコースインします。すぐに計測は始まりません。
ウォームアップを兼ねて数週するうちにタイムアタックに最適なポジションを
探ります。前車との間隔を広げるも良し、それまでのラップタイムが速いクル
マの直後につけて引っ張ってもらうも良し。グリーンフラッグが振られたら計
測開始です。予選から頭脳的にポジションを上げる練習をします。
エンデューロは参加台数が低迷していますが、できれば15台のレースを行い
たいと思います。今後BBS@YRSに書き込みがあると思いますが、メンバ
ーの足りないチームがドライバーを募集するケースもあるようです。ご注目下
さい。
エンデューロはレース時間を130分とします。いままでギリギリの燃料で走
っていたチームはさらなるショートシフトとコーナリングスピードの向上が課
題になります。燃料に余裕のあるチームはそれだけ有利になります。さらに来
年からピットでの給油を解禁にします。無給油のチームとのバランスをとるた
めに参加者ごとに給油ペナルティを設けてポテンシャルパフォーマンスの均一
化を図ります。ピットイン義務は全車とも3回、3分ずつは変わりません。
給油の必要があるエンデューロ参加予定チームは早めに連絡を下さい。
mailto:mail@avoc.com
スプリント、エンデューロとも参加申込みフォームへはトップページの「参加
申込み」からリンクが張ってあります。申込み締め切りはイベント10日前で
す。お早めにお申込み下さい。
尚、今回から参加費の支払いが銀行振込1本になりました。ご了承下さい。
| 本稿入校中に筑波スプリント第1戦の申込み1号が届きました。S2000
| に乗るY山さんです。S2000のワンメイクが実現しそうです。どんな攻
| 防が繰り広げられるか今から楽しみです。Y山さん、早々に申込みありがと
| うございます。
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▽ YRSドライビングワークショップ浅間台開校
ユイレーシングスクールでは今年春からカーコントロールの習得に特化したカ
リキュラム、筑波ドライビングワークアウトを開催してきました。当初の見込
みより参加者が少なかったのが残念ですが、来年もカーコントロールに焦点を
あてたカリキュラムを始めます。
舞台は東関東自動車道の大栄ICから15Km弱のところにある浅間台スポー
ツランド。各種のジムカーナが開催されているところです。ASLではフリー
走行のためにジムカーナコースを設定しています。レイアウトは1年間変わり
ません。また、奥行きの深いASLでは比較的大きなオーバルの設置が可能で
す。おそらく2速全開からブレーキングしつつコーナリングに移ると言うスリ
リングな走法が求められるレイアウトのオーバルを設置できるはずです。
ジムカーナコースとオーバルコースを使い、無線によるリアルタイムアドバイ
スをしながらカーコントロールを徹底的にモノにしてもらおうという欲張った
カリキュラムです。もちろんジムカーナコース、オーバルコースとも光電管に
よる計測を行い結果をお渡しします。
第1回は1月23日(木)。開催案内の作成に時間がかかっているので申込み
受付け開始は12月下旬になる予定ですが、多くの方の参加をお待ちしていま
す。
今年筑波ドライビングワークアウトに参加された方は間違いなくカーコントロ
ールで長足の進歩を遂げました。ユイレーシングスクールのシニアインストラ
クターの『いかにしてクルマを前に進めるか』の理論とアドバイスを聞けば、
運転がもっと面白いものになること確実です。
正式発表までしばらくお待ち下さい。来年のドライビングワークショップAS
Lの日程については既にカレンダーに掲載済みです。ご覧下さい。
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◎ 筑波ドライビングワークショッププラス受講者募集中
今年の筑波サーキット公式ドライビングスクールも残り1回。17日にTDW
Pが開催されます。既に9名の方が申し込まれています。今年の締めくくりに
スキルアップを果たそうと思う方はお早めに申し込んで下さい。
開催案内と申し込みフォームにはトップページの「参加申込み」からは入れま
す。
また、この日はYRSのシニアインストラクターとスタッフが筑波サーキット
前のモナークに宿泊します。翌日のTDOに参加されない場合も夕食を一緒に
とることができます。今年を振り返りながらドライビングのことなどをお話す
る予定です。
興味のある方は夕食の準備の都合がありますので連絡して下さい。
mailto:mail@avoc.com
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● 筑波ドライビングワークショッププラス受講者の声
筑波ドライビングワークショップを受講された方に感想を聞いてみました。ま
だ受講されたことのない方も、回答の中により安全により速く走るためのコツ
を見つけることができますので読んでみて下さい。
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・自分の自己流ドライビングテクニックを修正したく、WorkShopに参
加しました。ブレ−キング、ステアリング操作において、いかにスムースに行
うことが必要であるということがわかりました。まだまだ、実際にそれを公道、
いや、行動に移すのが難しいという実感です。これからはこれらのことを常に
意識して走りたいと思います。今度参加する時は、同上走行をしてもらおうと
思います。
・私に意見を述べる資格があるか否か疑問ですが、TDW及びTDWプラスの
スクールを卒業すると、その先は何でしょうか?上手に走ることを修得した後
は、速く走りたい、ではないでしょうか?少なくとも、私はそうです。応用編
のスクール開催を希望します。
・耳学問の方は、私も調べ物好きなので、かなり読んでいて、おおよそ過去の
知識と食い違いがなかったのですが、むしろ実際に走らせることと、走らせた
ときの具体的な操作と感覚、が、目から鱗、状態でした。これまでFISCO
を走っても、どうやったら他の人のように速く走れるのか、さっぱり、でした
し、S2000ドライビングフォーラムは、Sの能力の7割程度を引き出すこ
とを目的としていたので(これも、初心者の私には、当時とても参考になりま
したが)、タイヤとの会話の仕方の実際など、全く機会が無くて(道ではやれ
ませんし)、これまでやりたくて出来なかったことが、やっと始められた、と
感激していました。事実上、昨日が車の限界挙動を体で感じられた最初と言っ
てもよいと思います。また、黒沢巌さんがいろんなところで言ってますが、サ
ーキット1000周したら、違うものが見えてくる、という言葉が、実感とし
て垣間見えたような気がします。それだけ回れば、限界付近の車の挙動に自然
に体が反応してくるようになるんでしょうね。中低速コーナーでの挙動に対応
できるようになったら、次は高速コーナーのある大きなサーキット、という具
合にステップアップしていくのでしょうか。またおじゃましに行こうと思って
います。よろしくお願いいたします。定常円走行は、真円で、半径を自由に変
える、というフリーな練習をやってみたいのですが、これは講習会向きではあ
りませんか?私は不器用なので、一つ一つのことを練習したいと思っていて、
ブレーキングをまず忘れて、イーブンスロットル状態の動きだけを純粋に練習
できると思うんですが、どうでしょう。一つの中心点で、複数の真円を書いて
おいて、それぞれ限界まで上げていき、半径を外から内、内から外に、と自由
に変る練習です。半径を自在に変えなきゃいけない、ってのが「みそ」のよう
です。山野さんが今でもレース前にやってる練習方法だそうです。場所もなく
指導者もいないので、是非ここでやってみたい練習です。130キロまで上げ
られれば、高速コーナーも大丈夫、とのことですが、場所の確保が無理かな。
・オーバルを回っているとき,トムさんの指導がリアルタイムで受けられたら
嬉しいです.たとえば,FM発信器で指示してもらって,ラジオで受けるとか。
・以前、2デイプログラム以来の参加でした。スピードアップに伴い、ハンド
ル操作は意識的にゆっくりとというのが、一番の勉強となりました。多く、車
載カメラでみるドライバーのハンドル操作がいつもゆっくりな印象を思い出し
ました。意識的にする操作、逆にいえば、無意識に陥りがちなミスというもの
が、認識できるのは大きい収穫です。今後、良い例悪い例という形で、最初の
講義時にビデオを見せる形がとれると良いのではないでしょうか??素材さえ
あれば、簡単な編集であればお手伝いできますよ。
・初めてのサーキット走行でしたが、同乗走行でコースの走り方のポイントや
リズムを体感出来たのが何よりも参考になりました。その後の自分の運転での
操作のぎこちなさもより明確になりました。もっと無駄のないスムーズな操作
が出来るよう練習して行きたいと思います。もうひとつ、サーキットを走ると
いうことは、かなり楽しいものだということも分かりました。カリキュラムに
ついては、一日で多くの事を学べて良かったと思います。早朝から始まるので
気合いを入れて行かなければなりませんけど。楽しく走れたのもスクールでの
サーキットでの走行ルール等、安全への気配りがあったおかげだと思います。
まだまだ学ぶことや克服する課題が多くありますのでまた機会を見つけて、お
世話になれればと思います。本当にありがとうございました。
・5月から4回参加させて頂きました。自分でもニブいのを自覚してまして、
うまくなってきたのかどうか正直よく分かりませんが、参加する度にラップタ
イムも上がってきていますので(Wetを除いてですが)、俄然やる気が沸い
てきています。さて、カリキュラムについてですが、・私としては量・質とも
丁度良いと思っています。# 一度 TDWP に参加しましたが、ちょっと走る
量が多くて# 人もクルマもへばってました。#TDW位の走行量で、なおかつ
無線アドバイスがあると#嬉しいのですが。あとは・・・希望としてですが・
TC2000も走ってみたいです。・できれば週末開催して頂ければ・・・。
・それが無理ならば金曜日に。私は埼玉県入間市から参加しておりますが、朝
4時起きは辛いものが・・・翌日休みなら多少楽かな、と思いまして。
・ワークショップは想像以上でした。定常円旋回ではトレールブレーキングを
二、三回だけ成功させることが出来ました。あの、クルマがクルッとまわって
いく感覚がとても気持ちよかった。午後のコース1000はワタシには難しす
ぎて、終始スムーズな運転を心がけるに留まったのでした。ですから、次はワ
ークアウトに参加して、気の済むまで定常円をグルグル回っていたいと考えて
います。スタッフの方や、参加者で上手な方の運転をもっと近くでじっくり見
たかったように思います。他人の運転のうまい下手について、ワタシは外から
見ていても実はよくわからなかったので、その辺りの「見る目」を持ちたいで
すね。スキーやスノーボードと同様に、バランス系のスポーツはやはり教わる
必要があると感じたのでした。
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○ 筑波ドライビングワークアウト受講者募集中
今年最後の筑波ドライビングワークアウトを18日に開催します。今回のテー
マはクルマのバランスを崩さずにいかに速いコーナリングスピードを維持する
か、という点です。原則的にいままでにTDOに参加して過重移動と姿勢制御
が理解できている方を対象にします。
もちろん枠があれば初めてTDOを受けられる方の受講も大歓迎です。
今のところ来年の筑波ドライビングワークアウトの予定は未定です。カーコン
トロールのなんたるかを知りたい方はぜひ参加して下さい。運転の幅が広がる
こと請け合いです。
トップページの「参加申込み」から開催案内に入れます。
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□ ロードスター用タイヤセット発売
夏以来開発を続けてきたロードスター用のバイアス構造セミレーシングタイヤ
を販売します。タイヤはダンロップのG5。サイズはF5.60−13。ホイ
ールはワタナベの1360です。
バイアスタイヤはラジアルタイヤに比べその構造上剛性、グリップとも低いた
め限界も低いことは事実ですが、限界域での特性がおだやかなのでコントロー
ルがしやすいという特長があります。剛性が低い分操作に慣れることが必要で
すが、バイアスタイヤ特有の大きなスリップアングルはクルマを滑らせながら
加速するという「昔ながらの楽しい乗り方」を可能にします。
しかしながら、ハイトの高いタイヤなので13インチホイールを使用するため
、初期型のNA6CとNA8C(8Cは5.5インチ幅)にしか履けません。
NB系はフロントブレーキが大きくなっているので装着できないのです。した
がって、今回のタイヤセットはNA6C、もしくはNA8C専用となります。
ご了承下さい。
G5はセミレーシングタイヤなので町乗りには適しませんが、余裕のある方は
ぜひ試してみて下さい。購入された方には、スリップアングルの大きいタイヤ
を履いた場合の操作方法を個人的に指導します。
価格はホイール4本、タイヤ4本、組み込みバランス込みで16万円(消費税
別)です。購入を希望される方は以下のアドレスに氏名、住所、電話番号、車
両形式をお書きの上、件名もしくはSubjectにロードスターホイールと
記入してメールを送って下さい。
タイヤセット購入申し込み:sales@avoc.com
尚、組み込み済みのタイヤは筑波サーキットでお渡しすることになります。そ
れ以外の場所に配達する場合は別途料金がかかります。
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▲ スタッドレスタイヤの話
先日のTDOである受講者がスタッドレスタイヤでオーバルを走りました。通
常のタイヤで走行した後に履き替えてそのフィーリングの違いを確かめたので
す。
元々は吉田塾でのスリップアングルの話が発端でした。現代のタイヤは性能が
高くなるにつれてスリップアングルが小さくなる傾向にあります。スリップア
ングルが小さいということは、コントロールする幅が狭いということです。タ
イヤがグリップを発揮する範囲が狭いので、タイヤの性能を余すところなく使
って走るのには繊細な操作が求められます。
性能の高いタイヤは確かに速く走る上では有効ですが、それなりにコントロー
ルができることが前提です。では絶対的に速く走ることを求めることだけが楽
しいのか? という話をしたのです。YRSが開発しているバイアスタイヤの
G5もスリップアングルの大きなタイヤですが、新品を買わなければならない
ので安くはありません。そこで話に出たのがスタッドレスタイヤでサーキット
を走るというアイディアです。
そのような使い方を前提に作られたタイヤではないので使用には十分注意が必
要ですが、使えないタイヤではありません。ラジアル構造なのに扁平率、トレ
ッドゴムの材質、トレッドのゴム厚などが理由でタイヤの剛性が低いのです。
結果として、舗装路では耐久性は極端に悪くなりますがスリップアングルは大
きいタイヤになるわけです。
かの受講者は履き替えてYRSオーバルを走った後、フニャフニャするけどコ
ントロールがしやすいね、と言っていました。本人のタイムで比較すると13
秒半ばからコンマ7〜9秒落ちで走行していました。慣れればもっと速く走れ
るはずですし、舵角ゼロで180度コーナーの後半を立ち上がるという芸当も
できるはずです。
ユイレーシングスクールとしては誰彼なしにスタッドレスタイヤの使用を勧め
るものではありません。タイヤに詳しい人が管理できる状況でなければ使わな
いほうが賢明だと思います。
しかし一方では、手軽にスリップアングルの大きなタイヤの挙動を体験するに
は絶好の方法だとも思っています。同じ日に参加された方のお仲間が、雪道で
は使えなくなったスタッドレスをただ同然で提供してくれるという話もありま
す(BBS@YRS参照)。
興味のある方はBBS@YRSに書きこんで下さい。ユイレーシングスクール
でもフォローしますので、この件についてはメールでの回答はいたしません。
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◆ 何故タイヤのショルダーばかりが減る???
筑波ドライビングワークショップに何度か参加された方からメールをもらいま
した。タイヤの使い方についての質問です。同様の疑問をお持ちの方もいるの
ではないでしょうか。ここでは加筆した回答を掲載してあります。
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<質問> 質問なのですが、スクールの中で、「タイヤのショルダーが無くな
ったと言って、新品を買うなら、なくならない走り方が出来るまで待った方が
お金がかからない」というようなお話をされていました。現在、非常にタイヤ
のショルダーだけ無くなっている状態なのですが、どのようにしたらそういっ
た走り方ができるのでしょうか?確かに上手な方のタイヤを見るとそのような
減り方をしておらず、タイヤをコジって走っているから減ると言う話は聞くの
ですが、自分ではどのようにして良いか分かりません。
<回答> タイヤのショルダーだけ減っていくのは、タイヤの回転する方向と
進む方向に大きなズレがあるためです。具体的に言うと、コーナリング中、シ
ョルダーだけに過重(クルマの重量に走行中の慣性力加わるから大変なエネル
ギーです)がかかった走り方をするのが原因です。
その原因を作る操作の例としては、コーナーの進入と立ち上がりで過度のアン
ダーステア(ステアリングを切っただけクルマが曲がらない状態)が起きてい
る場合があるます。こうなるとタイヤは回転して前に進むよりも横に滑る量の
ほうが大きくなり(スクラブ)、実際には車速も低くなります。
誤った操作の原因の多くは、ステアリングを「スパッ」と切ることでエネルギ
ーがアウト側の前輪に集中するからです。あるいはスロットルを開けすぎるた
めに「必要以上」の舵角を切ってコーナーを立ち上がらなければならないから
です。タイヤはグリップを得るために滑りにくい材質でできていますが、これ
は逆に変形することを意味します。そのため過大なエネルギーがアウト側前輪
に一瞬してかかると、タイヤの断面が変形して本来過重を受け持つべきトレッ
ド面ではなくショルダーが支えようとします。
すると、極端な言い方ですが、それまで「面」であったコンタクトパッチ(タ
イヤの接地面)が「線」になろうとします。しかしエネルギーが減るわけでは
ありません。支えきれなくなったエネルギーに負けて、タイヤが回転方向では
なく軸方向に滑ります。ちょうど紙やすりの上で消しゴムをこすっているよう
な状態です。
過重はコンタクトパッチに均一にかかっているのではなく、ショルダー部に集
中していますから、ショルダーが削れてどんどん丸くなっていくのです。
ショルダーがなくなった(丸くなった)タイヤの初期の応答性は低下します。
ますますステアリングを切ってもクルマがまがらなくなります。ほとんどの場
合、運転手が舵角を増やしてしのいでいます。ますますショルダーが減るとい
う図式です。
解決策はステアリングをゆっくり切ることによりコンタクトパッチ全体を使っ
て『コーナリングを始める』ことです。そして走行中に最も働いているタイヤ
にキチンと連続的に過重をかけてあげることです。コーナーの立ち上がりでは
アウト側前輪のコンタクトパッチが小さくならない範囲で加速することを心が
けることです。
<質問> 確かに上手な方のタイヤを見るとそのような減り方をしておらず、
タイヤをコジって走っているから減ると言う話は聞くのですが、自分ではどの
ようにして良いか分かりませ> ん。
<回答> ステアリングを切る位置が奥過ぎるのでしょう。もう少し手前からわ
ずかに切り出して、アウト側前輪がグリップしたのを確認してから切り足せば
コンタクトパッチを有効に使うことができるはずです。次回に試してみて下さ
い。
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★ 温故知信 その2 トム ヨシダ
身長が伸びるに従って世界が変わっていったんだと思う。今になっては。
人力に頼らずにクルマが動き曲がることへの驚き。クルマを動かせる人への憧
れ。自分の世界でこさえたクルマへの落胆。それが少しずつ形を変えていった。
多少なりとも体系的にものが見えるようになったということなのだろう。好き
なことに対しては入ってくる情報も飛躍的に増えるものだ。今と違ってクルマ
が希少な存在の当時。情報をそのまま受け入れても間違いはなかった。しかし、
まだ大人の世界は見えない。
子供の自分がどうすれば大人と同じようにクルマを動かすことができるのか。
興味はその一点につきた。人を乗せることのできない模型飛行機は、あわれに
も生活圏から外れた存在となった。身の回りにはクルマにまるわる本が増えだ
す。なんとかして大人と自分のギャップを埋めようとしていた、に違いない。
中学に上がる。第1回日本GPが開かれたのもこの頃。記事に自動車レース、
レーシングドライバーの文字が躍る。「エッ、クルマで競争するの?」思い通
りに動かすことが目標だと思っていた小さな頭が衝撃を受ける。「うまく操り
ながら他人と競争するんだ。そんなことできるのかなぁ。」
父親の仕事の関係で名古屋に移る。市内ではあるけれど、当時の名古屋は東京
に比べればのどか。書店に行っても東京ほどほしいものがすぐに手に入る状況
ではなかった。父親を恨む。唯一、心が晴れたのは自動車レースとやらが開か
れると言う鈴鹿サーキットに距離的に近くなったことだけ。
今池から小出来町に通じる通りには路面電車が走る。木炭バスこそ走ってはい
ないものの、まだ全長のわりに居住空間が短い、ノーズのつきでたボンネット
型バスが人を乗せて走っていた。いつしかクルマへの興味にスピードへのあこ
がれが加わった。徐々に形を変えつつある愛車の婦人用自転車がそれだ。
非日常であるクルマへの憧れは強まり、日常であるスピード(と言っても自転
車のそれではあるが)への興味はつのる。
自転車屋を歩き回り歯数の多いギアを探す。自動車の高速度はギア比で決まる
とどこかの本を読んで勝手に解釈したからだ。ならば自転車もギア比を変えれ
ば速くなるだろうと思った。動力源のことなどそっちのけで。実際、両足がフ
ルに回転しても愛車は遅かった。最終的に見つけたのは52枚のギア。運良く
後輪用のギア(スプロケット)にも小さいものがあることがわかる。内装式変
速機についているヤツだ。
変速機をバラし、車輪のベアリングを剥き出しにし、2Bの鉛筆の芯をていね
いに削った粉を入れる。極端に摩擦が少なくなると言う話がどこかに書いてあ
った。
前進3段に生まれ変わった愛車。概観は「女乗り」が似合うフレームだが中身
は違うぜ、と小鼻が引くつく。しかし、それは動かずまで。ミドルでこぎ出そ
うとした瞬間。愛車が動かないことに気が付く。「あれぇ?」気を取り直して
ローに入れてこぐ。重い。しかし時間をかければスピードは増していった。
「そうか。動かす力がなければギア比が小さくてもスピードはでないんだ。」
あたりまえのことに気が付き、それが新発見のように思える年齢。いあゆるド
ロップハンドルがほしくてねだってみたものの駄目。幅の広いドロップハンド
ルがそそらなかったこともあり、愛車の女性用と思しきハンドルを3つに切り
、溶接屋さんにお願いして下向きにつけてもらった。愛車はもはや、ハンドル
の幅よりペダル部のほうが広いスペシャル。乗り降りに楽なようにフレームが
落ちているところは愛嬌。
クルマへの憧れはつのるものの、免許年齢でもない。ホイールベースやトレッ
ドなどの諸元。いわゆるFR、RRなどの駆動形式。そんな情報が頭の中を占
めるに従い、自動車に乗れないことへの不満がるのる。あこがれと行き来する。
友達の自転車と一緒に走っている。一生懸命こいでいる友人。その半分の回転
しかペダルをまわしていない自分の足。そのうち、どうすればシフトしながら
加速がもたつかないかがわかってきた。既にすいている道なら走っている軽自
動車の後についていけるようになっていた。もちろん短い間ではあるが。
そして、スピードへの興味は自転車でクルマを抜いてみたいという衝動に変わ
っていった。
=== この項続く ===
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