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Go ★ Circuits No.85 (04/07/01)

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【 85号の目次 】

★ Perhaps !!!

□ 筑波タイムトライアル参加申し込み受付中

△ 筑波エンデューロ

☆ アメリカンカートレース参加者募集

○ コーナーのむこうに。 第四話 VR その3

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★ Perhaps !!!

10日に第3回筑波サーキットドライビングワークショップを開催します。

今回は女性4名、サーキットを走ったことの無い方9名、ノーマルカーで参加
される方9名で行います。参加したいとのメールをいただきながら調整がつか
なかった方にはお詫びします。

また、4月24日のドライビングワークショップも申し込みが早々に定員に達
しました。

少しずつではありますが、「理にかなった運転」の大切さ、面白さ、楽しさが
理解されてきたのではないかと喜んでいます。

それで、現在筑波サーキットドライビングワークショップ「アドバンストコー
ス(仮称)」の開催を交渉しています。

現行のドライビングワークショップで「運転の楽しさ」を見つけられた方を対
象に、もう少し「個人的」なアドバイスをする時間を増やしたいと考えるから
です。コース1000のみを使って「理にかなった運転」を反復練習していた
だくのを目的とし、同乗走行を織り交ぜたカリキュラムにしたいと考えていま
す。

詳細は未定ですし、開催の可能性も現在検討していただいているところです。

方向が決まり次第報告します。ご期待下さい。

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□ 筑波タイムトライアル参加申し込み受付中

4月28日(土)に第6回YRS筑波タイムトライアルを開催します。

当日は、筑波タイムトライアルの他に筑波エンデューロ、アメリカンカートレ
ースの開催を予定しています。様々なイベントを見ることができるのもYRS
の特色です。

現時点では、筑波コース1000では全ての走行を午後4時までに終了しなけ
ればなりません。しかしながら日が長くなったことを考えるともったいない話
でもあります。そこで、全ての走行の終了後に1時間ほど希望される方に参加
していただいてミーティングを行いたいと思います。

内容は、この日走られて感じた疑問、クルマの運転に関しての一般的な疑問な
どを取り上げようと思っています。またアメリカのモータースポーツ事情など
をわかりやすく説明したいとも思っています。

ぜひご参加下さい。

筑波タイムトライアル開催要項
http://www.avoc.com/school/program/time_trial/trial2001rule.htm

筑波タイムトライアルレポート(2001年分)
http://www.avoc.com/result/ttt/index_tt2001.htm

筑波タイムトライアル参加者アンケート集計(2000、2001年分)
http://www.avoc.com/data/voice/voice_top.htm

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△ 筑波エンデューロ

4月28日に日本初の「ふつうのクルマ」を使った耐久レースを開催します。
当日のスケジュールの最終案は決まっていませんが、YRS主催「筑波エンデ
ューロ」は次のように行われます。

≪プラクティス≫
チーム2〜4名のドライバーが30分間のプラクティスを行います。30分と
言うと短いようですが、コース1000はクルマに厳しいコースなので「クル
マを痛めないように」クルマとドライバーのウォーミングアップを行います。

プラクティス中にタイムを計測し、「ラップタイムの速い」クルマから順にグ
リッドを割り当てます。

≪2時間レース≫
レースのスタートはルマン式。コース1000の直線部分に進行方向に向かっ
て45度程度の角度をつけてグリッド順にクルマを止めます。直線部分の左側
(東側:ピット側)になります。

スタート2分前までにスターティングドライバーはコースの反対側(西側)に
自分のクルマに対する形で立ちます。ドライバーは自分のクルマのイグニッシ
ョンキーを手に持ちます。

フラッグ台でスタート旗(グリーン)が振られるのと同時にドライバーはクル
マ(自分のです)に駆け寄り乗り込みます。シートベルトを確実に着用し、イ
グニッションキーを差し込んでエンジンを始動。そしてスタートになります。

2時間レースの間、各チームとも3回のピットストップが義務付けられます。
ピットインのタイミングは各チームの自由としますが、ピットに止まっている
時間は全車同じとします。

ピットインの合図としてハザードランプをインフィールドの直線で点滅させ、
最終コーナーをアウト側にラインを取ってピットインします。ピットへの入り
口にレースオフィシャルがいて、「キッチンタイマー」をクルマのボンネット
に取り付けます(マグネット式)。ピットインしたドライバーはキッチンタイ
マーを落とさない速度で自チームのピットに進みます(落とした場合、つまり
速度が速すぎた場合は周回数から2周減算のペナルティの対象となります)。

ピットではドライバー交代の他、タイヤの点検、ブレーキバッドの確認が行わ
れます。

コース1000はブレーキを酷使するレイアウトです。ブレーキにやさしい運
転を心がけないと、ラップタイムは速いのに完走できない、なんて事態になり
かねません。つまり、1周47秒のクルマが52秒のクルマに負けることもあ
り得ることなのです。

#この点こそ、ドライバーの知恵比べです。耐久レースだけでなく、レースは
完走することが全てです。イチカバチカの走りを続けたり、クルマの事情を考
えずに走ることを「ペケ」とする理由はそこにあります。逆に、速くないペー
スでも相手より1センチでも先にゴールすれば勝者になれるのが自動車レース
です。

作業が終わったクルマは、キッチンタイマーを落とさないようにピットロード
出口に向かいます。出口のオフィシャルがタイマーを外します。全車同じに設
定した時間を経過してタイマーが「鳴っている」場合はそのままピットアウト
します。作業が早く終わって時間が余っても、タイマーが「鳴るまで」はピッ
トアウトできません。

耐久レースは「距離レース」ではなく「時間レース」です。YRS筑波エンデ
ューロでは、先頭を走るクルマが2時間を超えた次の周にチェッカーフラッグ
を振ります。その時点でレースは終了します。

同一タップで争うクルマがいる場合、もちろん先にチェッカーを受けたクルマ
が優先です。

チェッカーを受けたクルマは1周してパドックに戻ります。

おそらく、タイヤはメロメロ、ブレーキはチンチン。クルマさんもよく働いて
くれました。そして、冷静に判断すれば、走り終えたあとのクルマさんの表情
からこそ、次のレースに勝つための秘策が見つかるはずです。

レース結果の集計が終わると、上位3台のドライバーが呼ばれます。少なくて
6名、多い場合は12名のドライバーが表彰台に上ります。少なくとも3本の
シャンペン(!?)が用意されます。

同時にふたが開くかどうかはわかりませんが、シャンパンファイトが始まれば
、それで「ふつうの人による、ふつうのクルマでの、ごくふつうな走りっこ」
が終わります。


筑波エンデューロ参加規程
http://www.avoc.com/school/program/enduro/enduro2001rule.htm

※ 参加台数が少ない場合、「一人のドライバーによる30分の耐久レース練
習会」に参加する方を募集しようかと考えています。耐久参加チームと一緒に
ルマン式スタートを味わっていただき、その代わり30分終了時にピットイン
してレースを終えるというものです。

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☆ アメリカンカートレース参加者募集

筑波エンデューロ第1戦と第6回YRS筑波タイムトライアルが開催される4
月28日。ユイレーシングスクールのイベントに、いよいよカートレースが登
場します。

題してアメリカンカートレース。もちろんライセンスは要りません。

「モータースポーツをもっと手軽に、もっと楽しく、もっとみんなで!」の実
行プランです。ぜひご参加下さい。

アメリカンカートレース開催規則書
http://www.avoc.com/school/program/kart/kart2001rule.htm

※ 申込受付開始は4月9日です。参加を希望される方は参加費を振り込みの
上で申し込んで下さい。

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○ コーナーのむこうに。 第四話 VR その3

一見、日本とはなんの脈絡もないようみ見えるミヂェット。そう。実際、現時
点でアメリカンミヂェットに日本で接することはできない。

では、なぜ日本国内向きのメールマガジンのテーマになり得るのか?

それは、「クルマを操ることの全てが凝縮されている世界で最も楽しいクルマ
」だからだ。

「そんなん、サーキットを走るテクニックと関係ないじゃん」と言うなかれ。
「俺のフェラーリとどこに共通するとこがあんのよ」と言わないでほしい。

ホントウは、クルマを操るということはそれほど難しくない。ほとんどの場合
、乗り手が難しくしているだけだ。そして、難しくしている理由の最たるもの
は、「イメージの欠如」だ。

400Kgに満たない車重に320馬力のエンジン。速く走ることの基本を忠
実に具現化したミヂェットには、どうやったらクルマを速く走らせることがで
きるかを探すための要素がいっぱい込められている。

F1、いやFポンにしろ、そこから速く走る方法を学ぶことはできない。既に
十分速いドライバーを対象に作られたクルマだからだ。

でも、ミヂェットには学ぶべきことがたくさんある。

アメリカには650馬力のエンジンを搭載したミヂェットの兄貴分のようなス
プリントカーとういうカテゴリーがある。直線をトロトロ走っていて、スロッ
トルを「ガバッ」と開ければウイリーしてしまうようなモンスターだ。

見ている分には迫力がある。乗ってみても「すごいなぁ」と思う。けど、そこ
には速く走るために「ふつうでない操作」が求められる世界がある。

YRSが目指すのは、安全運転の延長線上にある「速さ」。応用のきかないテ
クニックは、むしろ邪道と考える。だから、ミヂェット。

が、はっきし言って、ペイブドトラック用にセットアップされたミヂェットは
乗りにくい。2Gを越すコーナリングフォースを発生するようにしつけられて
いうから、「1Gのコーナリング」も経験したことの無いふつうの人が操るに
は相当の練習が必要だ。

ここでは、ダートトラック、それもクォーターマイルダートを走るミヂェット
をテーマに話を進める。

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ゆすればコケソウなミヂェットは、実にはっきりした挙動を示す。

スロットルを開ければ、背中がシートバックに押し付けられ「目をつむってい
ても」加速していることがわかる。その上、目を開けていれば、ノーズが明確
に上を向くのがわかる。

右にカウンターを切りながら少し強めにブレーキング。ダートとは思えないほ
どみるみる車速が落ちる。加速中は見えていなかった直前の路面が見えること
で、ノースが明らかに沈んでいることがわかる。

ターンに、高めの速度でスロットルオフで進入する。全てのグリップをコーナ
リングフォースに使うタイヤは、ミヂェットの上屋を倒れそうになるまでロー
ルさせる。スライドして回る時より大きな横Gを感じながら、ミヂェットが思
いの外ロールすることに気付く。

ミヂェットは操作(入力)に対して実に忠実に出力(挙動)するクルマだ。だ
から、わかりやすい。「本来あいまいでイイカゲンな人間」にはうってつけの
「因果関係習得マシン」だ。



「コツン」と軽いショックを感じる。プッシュカーがリアバンパーにあたった
のだ。

もう一度クイックレリースのステアリングホイールが「外れないか」確認し、
ゴーグルのおさまりを確認し、プッシュカーのドライバーに合図を送る。イグ
ニッションスイッチをオン。

一瞬お尻が持ち上げられるような感じ。「ザッ、ザッ、ザッ!」回転しないリ
アタイヤが路面をこする音。「ザッ、ザッ、ザッ。クゥーン」タイヤが回りだ
し、インジェクションのベロシティスタックから負圧になったシリンダーの吸
い込む音が聞こえる。

今だ。ファイアウォールに取り付けられたフューエルコックを開ける。「ヌゥ
〜ンッ」燃料が回る。

「ドッ、ドッ、ドッ、ドッ、ドッ!」突如ドスのきいた排気音が聞こえ、ミヂ
ェットが勝手に進み出す。そう。アイドリングでも相当なスピードで動く。直
結だから止めるにはブレーキを踏んでリアタイヤをロックさせる以外に無い。

スロットルを「押して」みる。「ブワッ!」

身体が後ろにのけぞり、首は左に振られ、目線はずっと高いところ。

いろいろなクルマに乗ったが、いまだにミヂェットほどレスポンスのいいエン
ジンにであったことはない。なにしろ、クラッチはおろかフライホイールもな
い。回転マスが極端に小さいエンジンなのだから。

とにかく、慣れないクルマに乗る時は、クルマのバランスを崩さないことが肝
心だ。スムースに操作することが大切だ。

ストロークの無いスロットルを「ちょっとでいいから」と言いつつ踏み込む。

「ド、ド、ド、ド、」シリンダーのひとつひとつが「はぜて」いるのがわかる
速度が一転。

「ク、クッ、クッ、クォーン」という澄んだ音色が耳に入る。身体全体が後ろ
にもっていかれるような感じ。

「のけぞる」という表現がまさにピッタリ。なにしろミヂェット自体も「頭」
をもたげ、のけぞりながら加速を始めるのだから、これほどわかりやすいこと
はない。

「自分の操作」が的確か、正確か、十分か、不測か、ということは「クルマの
挙動」を通してしか判断することはできない。

だとすれば、

Do Not Anticipate ! Do React !

を実践する上で、ダート用のミヂェットほどうってつけのクルマはない。

あとは自分のできる範囲で操作をするだけ。それに「慣れ」が加われば、自然
に「速さ」がついてくる。


そんなダート用のミヂェットに似たクルマが日本にもある。

それは、純正装着のタイヤをそのまま履いたノーマルカー。スポーツカーとか
セダンとかは関係ない。スポーツユーティリティもクルマだ。

「クルマの楽しみ」は、全てにおいて「運転手とクルマの対話」から始まる。
それがユイレーシングスクールの主張だ。



<VR編は次号に続く>


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関連記事
http://www.avoc.com/data/articles/opinion/o9905.htm

●ビデオ「ミヂェットレースへの招待」の通信販売
56分のビデオを見れば、なぜきちんとクルマが動くかがわかります。操作が
的確ならクルマは信じられない世界に人間を連れて行ってくれます。一般には
売っていないビデオです。ぜひご覧下さい。脚本・制作・出演はトム ヨシダで
す。
http://www.avoc.com/mail_order/yrs/y1_video_midget.htm

アメリカのダートトラックレーシングスクール
http://sprintcar.com/school/
※600馬力エンジンを搭載したタンデム2座席のスプリントカーに乗ること
ができます。400mダートトラックを12秒で走り切る世界を垣間見ること
ができます。



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