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Go ★ Circuits No.103 (08/06/01)

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【 103号の目次 】

※ 8月18日開催筑波エンデューロ参加者募集

■ 筑波ドライビングワークショップ

□ YRSスタッフ練習会

○ YRSリトリート

△ YRS感謝デーの日程変更

● 人間だからこそできること

★ コーナーの向こうに 第五話 ラップタイム その5 トム ヨシダ


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※ 8月18日開催筑波エンデューロ参加者募集

ふつうのクルマと普段着で参加できる筑波エンデューロ。2時間の耐久レース
を2〜4人のドライバーで走ります。4人で走ってもひとりあたり30分。み
っちりと走りこむことができます。

しかも時は夏。速いタイムを出すテクニックの他に、ペース配分や変化するク
ルマの状況の把握が必要になります。「タイヤのグリップが落ちてきた時には
どう走ればいいのか」など実際に走って見なければわからないことも見つかり
ます。

8月18日(土)には第3戦が行われます。8月5日の時点で申し込みは2台。
参加を考えている方は早めに申し込んで下さい。まだレースに出るのは早すぎ
ると思っている方もぜひ参加して下さい。

・筑波エンデューロ参加案内:
http://www.avoc.com/school/program/enduro/enduro2001rule.htm

・筑波エンデューロ結果目次:
http://www.avoc.com/result/race/enduro2001/index_te2001.htm

≪参考≫ 筑波エンデューロ参加者の声:
http://www.avoc.com/data/voice/voice_top.htm


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■ 筑波ドライビングワークショップ

8月7日の筑波ドライビングワークショップ。間際になっての申し込みが重複
し定員を上回る34台の参加となりました。今回はこのまま実施しますが、次
回以降は32名の範囲内で行います。参加を希望される方はお早めにお申し込
み下さい。

また当面の間郵送での受付を中断したいと思いますのでご協力下さい。

8月には28日にも開催します。


∽∽ どなたでも参加できます。皆さんの参加をお待ちしています ∽∽

・筑波ドライビングワークショップ参加案内:
http://www.avoc.com/school/program/tdq/rule_tdq2001.htm


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□ YRSスタッフトレーニング

8月3日。ユイレーシングスクールのスタッフでコース1000を走りました
。目的は「スタッフ共通の言語と意識」を徹底することです。過去にも行いま
したが、筑波ドライビングワークショップやYRSイベントに参加される方へ
の対応をより正確にすることを目指します。

YRSスタッフも走りに関しては様々な経験を持っています。乗っているクル
マも色々です。ですが、スタッフ全員が「理にかなった走り」を実践すること
ができます。ひとつの例を上がれば、100%で走った時のラップタイムと8
0%で走った時のラップタイムに差がないことです。つまり、人間が走ってい
るのではなく、クルマを走らせているからです。

8月4日にはYRSリトリートに集合。トレーニングで撮影したインカービデ
オを見ながら、「ああでもない、こうでもない」と走りの質の向上に努めた次
第です。

ところで、2日間にわたるトレーニングとミーティングで話題になったことが
あります。筑波ドライビングワークショップに参加された方からあまり質問を
受けないことです。

YRSの基本的な姿勢として、一般論をお話してあとは受講者が知りたいこと
に的確に答える、というのがあります。理由は改めて説明しますが、スタッフ
から必要以上のアドバイスはないものとご理解下さい。お知りになりたいこと
には正確にお応えしますので、疑問がある場合はあらかじめ整理しておかれる
ことをお勧めします。

今後TDWに参加される方はぜひ質問を用意してスタッフにぶつけて下さい。
スタッフは「共通の言語」でお応えします。


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○ YRSリトリート

前号で予告した「吉田塾」の詳細が決まりました。第1回は8月25日(土)に
行います。定員は6名。参加費は夕食付きで4、000円です。既に3名の方
から参加申し込みのメールが届いています。YRSリトリートでトムヨシダの
話を聞いてみたいと思われる方は連絡して下さい。

スケジュールは、

3時頃 集合
3時半 スライドによる座学
7時頃 夕食
8時頃 ビデオによる走りの解説
10時過ぎ 解散

ビデオは今までに撮影したインカービデオの中から選んだものやミヂェットへ
の招待を予定していますが、ご自分で撮影されたビデオ(VHS)を持ってこ
られればそれを見ながらコメントすることも可能です。

「吉田塾」は毎月1回開催する予定です。

mailto:publisher@avoc.com


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△ YRS感謝デーの日程変更

前号で予告した「YRS感謝デー」ですが、諸般の事情により日程を変更させ
ていただきます。申し訳ありません。現在決定している開催要項は以下の通り
です。

日時:9月23日(日)
場所:千葉県長生郡一宮町
内容:梨狩り

場所は茂原サーキットからすぐのところです。参加費、プログラムなど決まり
次第告知します。


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● 人間だからこそできること

ユイレーシングスクールが日本で活動を開始してから常に努力目標としている
ことがあります。それは安全にスポーツドライビングを実践することです。

なぜならば、「おせっかいな社会環境」にある日本では「安全に対する意識」
が希薄だからです。いい例がサーキットで行われているスポーツ走行やショッ
プなどが開催している走行会です。かなりの比率でスピンしたりクラッシュし
たり、ちょっとした思い違いで楽しいはずのクルマの運転が悲劇になっていま
す。

サーキット自体もそうです。FIA−JAFのルールで育てられた日本のモー
タースポーツは「危険を回避」することに努力してきました。セーフティゾー
ンを広げたり、コーナーを短く設計することなどが典型的な危険回避です。サ
ーキットを走ることは危険だという前提に立って対処しているのです。

ですから本来の危険とは人間の意識の中にあるにもかかわらず、どこにも「危
険を克服」する方法もかかれていませんし、教えてもくれません。日本では、
常に危険と背中合わせでサーキットを走らなければなりません。

他方、走らせて見たい魅力的なクルマが続々と登場します。運転者の経験には
かまわず、スロットルのヒトフミでとんでもない速さを実現することができま
す。

ここに「人間対機械」、「安全対危険」の対立構造がなくならない理由があり
ます。サーキットを走り楽しさを追い求めているはずなのに、いつしか単なる
「危険への挑戦」にすり替わっているのです。

ユイレーシングスクールの目標。それは、全ては高度に進化した機械を使用す
る人間の「意識の平衡」を取り戻すことにあります。そして、筑波ドライビン
グワークショップを受講された方々は、それを実行しクルマの運転をより楽し
むことに成功しています。

筑波ドライビングワークショップ以外のYRSイベントでもそうですが、走行
距離あたりのスピン、コースアウトの比率が極端に少ないことをユイレーシン
グスクールは誇りにしています。

以下は新聞に掲載されていた国際基督教大学の村上陽一郎教授の主張です。書
かれているテーマこそ違いますがYRSが目指すもの、「クルマと人間の調和
」にも通じるものがあります。

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「安全」は努力目標

何も人間の能力を否定するつもりはない。日本の産業を支えてきたもののひと
つには、熟練工らの技術があるし、自動化が進む今でも、機械のメンテナンス
などで人間の判断が、なお重要な役割を果たしている。

安全面でも、熟練工が好判断し、事故を回避する例は、町工場などでは日常茶
飯だ。しかし、「熟練工のおかげで助かった」といっているだけでは、たまた
ま事故を回避できたケースから何も学ぶことができない。

大きな危険と隣り合わせの現代社会で最も大切なことは、当事者の注意深さや
機転がなくても、あるいは不注意やエラーがあってもなお、事故を起こさない
ように、あるいは事故が起きた後の被害を最小限に食い止めるように体策を講
じることだ。

『現代において我々の生存を脅かしているものは、我々の開放された欲望の産
物であることも忘れてはならない。』

それを抜きにして技術の負の面を忌避するだけでは、原子力のようにアレルギ
ーを招き、建前だけの不毛な「安全」論議に陥りかねない。

危険のまったくない安らかな科学技術社会など、現代社会ではあり得ない。「
安全」とは、まったき安らかさと書くが、この「安全」とは、何とかして達成
しなければならない努力目標だ。

このことを十分に納得し、あらゆる関係者が情報公開を進めて、何ができて、
何ができないかなど実効性のある論議をする環境作りが必要だ。そのうえで、
「新しい文明」の可能性を探ることこそ、技術大国から安全大国になるための
唯一の道ではないかと思う。


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★ コーナーの向こうに 第五話 ラップタイム その5 トム ヨシダ

初めてのサーキットを走る時に大切なことは、イメージを掴むことだ。イメー
ジができなければラインを創造できない。イメージできないとコーナリングの
半径が小さくなるか、多角形になってしまう。だから、まずイメージだ。速さ
は自然とついてくるものだ。

2周目に入る直線。もう一度深い腹式呼吸。フラッグ台のオフィシャルの顔が
見える。OKだ。

ギアは5速。長いようで短い直線を進むと路面が下り始める。正面ちょっと左
にスタンドが見える。進む。1コーナーを意識する頃、走っているアウト側の
さらに外側にピットロードが合流する。「さっき抜いてったクルマはピットロ
ードを使って大きく外から回りこんでいたナ。」「得か損か?」とりあえずコ
ース幅で走ることにする。

なにがなんだかわからないんだから、長いブレーキングでゆっくり4速に落と
す。路面はまだ下り。クルマのバランスをとるためにスロットルペダルに戻し
た右足に少し力をこめる。ギア比を変更して格段に速くなったステアリングを
わずかに切り込む。十分重い。スリックが温まった。速度が高いからほんの少
しの舵角なのにはっきりとわかる横Gが立ち上がる。「来た!」

遠くに送り1コーナーのアウトまで「舐めた」目線を戻す。イメージを全面的
に信用して舵角を増やす。まだ前後荷重は均一。乗っかったらひっくり返りそ
うなインの縁石が近づく。が、どうやらここはインによらないほうが速そう。

荷重がアウト側リアにもかかったのを確認しステアリングを切り足す。硬いサ
スペンションがロールを拒む。遠心力が増し、その分タイヤがコーナリングフ
ォースを発生する。遠心力がさらに増す。が、イン側の2輪もしっかり働いて
いる。前後のロールが同じように感じられることでそれがわかる。

路面がフラットになり上り始める。スロットルをいつもより乱暴に開ける。ア
ンダーステアは?

リアに荷重の移ったスターレットは安定した姿勢で坂を登る。4速フルスロッ
トル。クローズドレシオだから3速でいけないこともないが、とりあえず4速
に決定。3速では回転が高すぎるのとトラクションが大きすぎる。

1コーナー進入から連続して大きな横Gを感じたまま坂の頂上にさしかかる。
登りながら3コーナーに備えて一度横Gを消す。3コーナーはまだ見えない。

迂回しながら1コーナーを登り、2コーナーをミドル・イン・インで走る。路
面がフラットになり3コーナーの進入が見える。「あれ〜ッ!速すぎる」ブレ
ーキングして3速に落とすものの3コーナーのインにつけない。せっかく長く
クリップしてラインを見つけたかったのに。しょうがない。インから等間隔の
ところに見かけのクリッピングポイントを定める。

「次の周は登りの最後でスロットルを抜いてみよう。全開で登り切ってしまう
よりクルマが安定するはずだ。それと3コーナーはポイントではなくクリッピ
ングラインだ。」

とりあえず3コーナーを抜け長〜い4コーナーにアウトから進入。ここはイン
ベタ。3速から4速。
#実際の4コーナーはイラストより回りこんでいる。

「どこでインから離れるかが問題だ。エッセスの1個目の出口が見えないから
な。」

とりあえず「ここ」と決めた地点でステアリングを戻し始める。できるだけス
ムースに横Gを消す。クルマにストレスのかかてないことを確認して右にステ
アリングを切る。ごくわずか。できるだけスムースに荷重が移動するように。
路面が下り始める。アンダーステアを出さないようにスロットルワークに注意
する。先が読めない時の常道、長くインについて回る。1周目よりペースが速
いからその分だけ早くクラ理ながらうねっているエッセスの全貌が見える。

4速全開。下り。まだ最初の横Gが消えていない。「ここでスロットル抜いた
ら回るナ。」様子をみるために、スロットルを前荷重にならない範囲でできる
だけ閉じる。

アウト側のガードレールに1mもないヘアピン手前の右コーナーを見据える。
できるだけガードレールに平行になるように大きく回りこむ。ただしアウトに
は寄らない。路面が登り始める。

−−− この項続く −−−

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※解説用コースレイアウトにあるシケイン(8コーナー)はスポーツカーレー
スの大きな事故をきっかけに作られたもので、全米選手権の時にはなかった。


≪資料≫ ロードアトランタコースレイアウト(解説用):
http://www.na-motorsports.com/Tracks/images/ratlanta/ratl.gif

≪資料≫ ロードアトランタオフィシャルサイト:
http://www.roadatlanta.com/flashintro.htm

≪資料≫ スクラップブック:
http://www.avoc.com/data/scrap/scrap_book.htm
レース用スターレット:02/05/01
ロードアトランタ1コーナー:02/15/01

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