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Go ★ Circuits No.91 (05/30/01)

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【 91号の目次 】

● 6月9日筑波エンデューロ&筑波タイムトライアル

□ 参加申し込み受付中

◎ アメリカンモータースポーツ

★ アメリカのカートスクール 新 益典(YRSスタッフ)

○ コーナーのむこうに。 第四話 VR 最終回

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● 6月9日筑波エンデューロ&筑波タイムトライアル

6月9日に筑波エンデューロ第2戦と筑波タイムトライアルが行われます。

また、急遽6月10日にはJRSCCの主催でスズキ自動車がレリースした3
つのレースがコース2000で行われることになりました。3つのレースとは
、ナンバー付きの軽自動車「Kei」とそのエンジンを搭載した「フォーミュ
ラKei]、そして1300ccのバイクエンジンを搭載した「フォーミュラ
隼」です。

どれもスズキ自動車が入門用レースとして開発した車両を使用するレースで、
ユイレーシングスクールも発表当初から注目していました。

今回はメディアが参加するエキジビジョンレースだそうですが、将来は筑波サ
ーキットを主体とするグラスルーツレースとしてマーケティングしていくそう
です。

上記レースの開催が決まったのが急なことだったため、10日のレースのため
の練習を9日のレースの練習をコース1000で行いたい旨の要望がありまし
た。グラスルーツモータースポーツの発展こそ最優先課題のYRSとしては協
力する方向で調整を進めています。

それで6月9日の筑波エンデューロ、筑波タイムトライアル、筑波アメリカン
カートに参加を考えている方にお願いです。当日のタイムテーブルを早急に決
める必要があるので、参加の意思のある方は至急申し込んでいただきたいので
す。

参加人数を確認することが目的なので、「今回に限り、送金前に申し込みフォ
ームを送る」ことを認めたいと思います。ただし、当日の受付けで郵便振替の
「半券」を提示していただくことを参加受理の条件とします。

当日参加された方は、(ご自分で乗ることはできませんが)日本で初めて「新
生レーシングカー」が3種類もコースを走る姿を見ることができます。参加を
考えられている方、BBSなどで参加を表明されながらまだ申し込まれていな
い方、「金曜日」までにお申し込み下さい。

参加者の人数が確定次第タイムスケジュールを確定します。

※筑波アメリカンカートレースは8チーム以上の参加がない場合は中止いたし
ます。
※筑波エンデューロ、筑波タイムトライアルは通常通り開催します。
※全スケジュールの終了後、チーフインストラクターとアメリカンモータース
ポーツを体験した大石、新のスタッフ3人によるトークショーを行います。話
を聞くだけでも参加費の元が十分に取れること請け合いです!

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□ 参加申し込み受付中

YRSでは、6月9日に開催するイベントの参加者を募集しています。

・筑波エンデューロ:
http://www.avoc.com/school/program/enduro/enduro2001rule.htm

・筑波タイムトライアル:
http://www.avoc.com/school/program/time_trial/trial2001rule.htm

・アメリカンカートレース:
http://www.avoc.com/school/program/kart/kart2001rule.htm

YRSでは、6月12日の受講者を募集しています。

・筑波サーキットドライビングワークショップ:
http://www.avoc.com/school/program/tdq/rule_tdq2001.htm

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◎ アメリカンモータースポーツ

17日から28日までアメリカに帰っていたのですが、思いのほかの強行スケ
ジュールでメールマガジンの発行もかないませんでした。申し訳ありません。

ですが、その分だけ今回アメリカに来た(行った)YRSスタッフは120%
本場のモータースポーツを堪能できました。追って本人達の感想をメールマガ
ジンでお届けする予定です。まずはユイレーシングスクールスタッフの旅程を
紹介しておきます。

・5月17日にユイレーシングスクールインストラクターの大石が、ついで1
9日にはアシスタントの新(あたらし)がロサンゼルス入り。

19日午後はベンチュラレースウエイにダートトラックレース観戦。585K
gの車体に580馬力のエンジンを搭載したスプリントカー(馬力荷重1.0
01Kg/HP)の速さを堪能。1周400mのダートトラックを12秒弱(
平均120Km/h)で走りきるマシンに二人とも目が点。

22日はメサマリンレースウエイでNASCARレイトモデルで行われるレー
シングスクールに二人が入校。ハイバンクのハーフマイルトラックと「斜め上
からかかる横G」と「ブレーキングで曲がるオーバルの走り方」を初体験。

レイトモデルはNASCARの数あるカテゴリーでも人気が高く、ショートト
ラックではメインイベントを張れる速さを備える。エンジンはもちろんアメリ
カンV8。350キュービックインチの5、735cc。380馬力を発生。
12インチスリックを履きながらも、その場で「ドーナッツ」ができるほどの
運動性能を誇る。

23日にはベンチュラのカートスクールに参加。日本では考えられないグリッ
プの低いタイヤに悪戦苦闘。それでも日本の「タイヤに頼って速さ」からは得
られない「操る楽しさ」を新発見。

カートはヤマハのKT100エンジンを搭載。日本とは異なり、「9、000
回転でミートする」遠心クラッチ付き。回せば14、000回転超の速さを見
せる。

24日は以前コラムでも紹介したウイロースプリングスレースウエイを視察。
レーシングスピードでこそ走れなかったが、1周4Km、5速全開のコーナー
があるアメリカのレースコースに驚嘆。

4Kmのコースを、例のごとくドライバーの視点から撮影。現在整理中ですが
、完成すれば40点ほどのウイロースプリングスレースウエイ案内になります
。完成次第サイトに掲載します。

26日昼間は再度ウイロースプリングスレースウエイにおもむきSCCAレー
スを観戦。夕方からはアーウィンデールスピードウエイ(舗装のハーフマイル
トラック)でストックカーレース観戦。

SCCAはアメリカのアマチュアロードレースを統括する団体。誰でも、どん
な車両でも参加できるためクラス分けは30。その気さえあれば「好きなクル
マで参加できる」レースで、ユイレーシングスクールの思想と通じるところが
あります。ただし、参加しているマシンは持ち主の思い入れがたっぷり注がれ
てますから、日本では見ることのできないほど高度な技術が盛り込まれていま
す。

アーウィンデールで見たのはNASCARスーパーレイトモデル、NASCA
Rストリートストック、NASCARモディファイド4、スピードトラック、
リジェンドカーの5レース。リジェンドカーはヤマハのモーターサイクル用エ
ンジンを搭載したFRマシンですが、12、500ドルの完成車価格で人気爆
発のレース。スーパーレイトモデルはアーウィンデールのコースレコードがを
17秒937の「中くらいに速いマシン」。それでも平均時速は161Km!

慌しく荷物をまとめ27日にアメリカを発って28日に成田着。29日朝6時
には筑波サーキットドライビングワークショップのために筑波サーキットにい
ました。

二人とも6月9日のイベントに顔を出します。イベントの終了後に3人でトー
クショーをやりたいと思います。ぜひ筑波エンデューロ、筑波タイムトライア
ルにご参加下さい。

トム ヨシダ、チーフインストラクター

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★ アメリカのカートスクール 新 益典(YRSスタッフ)


ジムホールカートスクール23日(水)

今日は12時からカートスクール。
場所は土曜日に行ったヴェンチュラレースウェイと同じでベェンチュラ。海岸
の砂地の中にあり、コース内も外もサボテン?のような植物の花でいっぱいで
きれいだった。

走行前に説明を受けたが、コースアウトした場合グリーンフィ?$10という
のが印象的で、日本でこのシステムを取り入れたら儲かりすぎて笑いがとまら
ないなぁと思ってしまった。(笑)

ここでも、ハンドルを切る時はゆっくり、ブレーキはドカンと踏まないという
事を言われた。英語はほとんど聞き取ることが出来ないけれど、トムさんに、
耳にタコが出来るほど言われていることなので、ジェスチャと、時々聞き取れ
る単語でそれと理解できた。

まず始めに、カートとコースに慣れるために10周程度走る。これが第1セッ
ション。

正直言って、着座位置の低さ、スピード、横Gと未体験ゾーンに突入でビビリ
が入ってしまった。とほほ。

コースにはブレーキング、ターンイン、クリップ、エグジットの各ポイントに
パイロンが置かれているので初めてでも非常に走りやすかった。

ここでカートを降り、コースを歩きながら走り方のレクチャーを受ける。レク
チャーを受けた後、各コーナー毎にインストラクターが実践して見せてくれた
。やっぱり、さすがにスムースでうまい!

で、第2セッション。
パイロンのところにインストラクターが立っていて、ここよりも外側を通れと
か内側を通れという事をカラダで示してくれる。

第3セッション。ひたすら走る。

色々試行錯誤してみるが、なかなかパイロン通りのラインにはつけない。バッ
クストレートでブレーキングポイントを少しずつつめていったが、危うくクラ
ッシュパッド直前まで行ってしまった。(汗)この後はトムさんの教え通り、
最初に戻って一からやりなおし。

第3セッションがタイム計測だったのだが結局ベストラップは27。82秒。
通常ならここで昼食となるらしいのだが、大石さんと僕のために開校してもら
った為、昼食はなしでそのまま午後のセッションへ。もっとも、スクールを始
めたのが12時だったので昼飯もくそもないのだけれど。(笑)

残りは4セッションなのだが、まずはリードフォローから始まった。各々2周
づつインストラクターの後をついて周回する。カートではタイヤの通過するラ
インが直接見えるため、ものすごくわかりやすい。

そして午後の第2セッション。
コース上でインストラクターが観察していて、走り終わると改善すべきポイン
トを教えてくれる。僕の場合は、第3コーナーのターンインが奥過ぎること、
第4コーナーの進入速度が速すぎるうえ、クリップが手前過ぎること、第6コ
ーナーでインにつきすぎている事を指摘された。

午後の第4セッション。さっきの指摘を踏まえてコースへ。

結局、第4コーナーの進入が速すぎるうえ、クリップが手前過ぎるので、車の
向きが変わりきらないうちに第5コーナーへ進入。そのあおりで第6コーナー
でもインにつきすぎてしまうと考え、まずは第4コーナーでのブレーキングを
手前から開始し、減速を大きくすることにする。すこしづつブレーキングポイ
ントをつめていくが、つめすぎてオーバースピードで進入しスピン。また一か
らやり直し。

そして最後のセッション。
タイム計測セッションとなる。始めはゆっくりスタートし、徐々にペースアッ
プ、最終ラップでベストが出せるようにという説明だった。これもいつもトム
さんに言われていることだ。とにかく、今日やったことを全て出し切って走っ
た。結果は26。977。約1秒の短縮。

今日感じたことは、自分が考えるよりもブレーキは強くかけられるという事。
ただし、十分にタイヤを暖めてからでないと車が暴れるので注意。また、中低
速コーナーでは自分が考えているよりもブレーキを残しながら進入するという
事。これも一線を超えてしまうとスピンになてしまうけれど。

それにしてもほんとにものすごいGだった。走行終了後、首が痛くなってしま
った。やっぱりモータースポーツなのだ。(笑)

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○ コーナーのむこうに。 第四話 VR 最終回

まず、忙しいのに無理やり時間を作りアメリカのモータースポーツ視察に駆け
つけてくれたスタッフの大石と新に感謝。

特に新は初めての海外旅行。しかもロサンゼルス空港に降りたつやいなや拉致
(?)されてベンチュラレースウエイに連れて行かれるという強行軍。そして
、日本では見られないスプリントカーとの対面を果たす。

クォーターマイルダートを12秒台で走るマシン。入り口で真横を向き、慣性
を殺さずにコーナリングを始めるマシン。スロットルを不注意に開けると前輪
をもたげウイリーするマシン。左右の後輪の外形の差が40センチもあるマシ
ン。

そのどれもが70年の時間をかけて熟成された完成品。

レースの経験のある大石は初めて「泥」のコースを疾走するスプリントカーの
姿を見て、一言。

「乗りて〜ぇっ!!!」。

理論的に走りを解析する新はと言えば、

「・・・・・・・!?」。

感想はそれぞれなれど、初めて見た「異次元の速さ」は二人に今一度「クルマ
を操ること」の奥深さを認識させたようです。

∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞

600馬力のスプリントカーでなくてもいい。コントロールが簡単で難しいダ
ートトラックでなくてもかまわない。運転手の操作が「速さ」の重要な要素に
なる環境さえあればいい。

遠く離れた人に瞬時に見たものを送れるようになったほど、技術の進歩はめざ
ましい。テクノロジーのおかげで人間はずいぶんと楽をすることができるよう
になった。今まで見ることができなかった世界を味わうことができるようにな
った。

が、同時に本来人間が維持しなければならないものを失ったこともある。本来
なら楽しむことができたはずの「プロセス」を省くことを強いられもした。

技術の進歩が悪だとは決して思わない。技術を使うのはいつの時代も人間だ。

今、人間が得たものと失ったものの対比をそこかしこに見ることができる。そ
のひとつが「クルマの運転」。

クルマの運転が嫌いな人、運転が苦手な人には近代の自動車が備える技術は有
益だ。が、クルマとまじめに付き合いたいと思っている人にとっては、今のク
ルマはあまりに立派過ぎる。

どんな速度で走っていようと、クルマの運転を楽しみは人間の操作(入力)と
クルマの挙動(出力)の相対関係を源とする。クルマ自体の速い、遅いは関係
ない。運転手の技量も関係ない。操作を楽しむことは誰にでも、どんなクルマ
でもできる。

運転を楽しみたいのなら、入力と出力が単純にわかるクルマに乗ることだ。因
果関係がわかないうちに速さを求めても、得るものは少ない。

ドライビングワークショップや筑波タイムトライアルの座学を受けた方には話
しているが、本稿のまとめとして「クルマを安全に速く走らせる」ための鉄則
を開陳してこの項の終わりとしたい。

それは、「クルマの挙動の≪速さ≫に合わせた操作」をすることだ。これは軽
トラックにもF1にも通用する真理だ。

そんな操作ができるようになることだ。そんな操作ができるクルマに乗ること
だ。

アメリカにダートトラックが多いのも、ショートトラックが多いのも、いまだ
にバイアスのスリックタイヤが存在するのも、人間が努力して速くなる環境を
残しておくためだ。

ユイレーシングスクールは同じような環境を日本に作りたいと考えている。そ
して、それは決して無理なことではないとも思っている。時間はかかるかもし
れないけど。

∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞

ツインリンクもてぎでは23年間にわたってアメリカで勉強したことを生かし
、ボクのたったひとつの夢を実現することが不可能だと思ったから契約更新を
辞退した。TRMを辞してからもダートトラックの改善を申し入れたが断られ
た。

が、ツインリンクもてぎはボクを指名してダートトラックを改善すべきだ。日
本にひとつしかないTRMのダートトラックは、決して私企業の持ち物ではな
い。

クルマを操る楽しみを広く伝えることができる、そしてクルマの運転が好きな
人に楽しみを与えることのできる公器であることを認識すべきだと思う。


トム ヨシダ、チーフインストラクター


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