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Go ★ Circuits No.109 (09/13/01)

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【 109号の目次 】

■ 筑波ドライビングワークショップ報告

□ 吉田塾 第3回申し込み締め切り

◎ YRS感謝デー 参加者募集中

※ 筑波ドライビングワークアウト 参加者募集中

△ 読みました

☆ ハウツゥスタート

★ コーナーの向こうに 第五話 ラップタイム その9 トム ヨシダ

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■ 筑波ドライビングワークショップ報告

9月11日予定していた第13回筑波ドライビングワークショップの開催を取
りやめました。

ご承知のように11日昼間に台風15号が関東地方を通過しました。週末から
台風の動向を追いかけていたのですが、好転する気配がなかったのと予想以上
にコンディションが悪化する可能性があったからです。

ウエット路面での走行は確かに効果的な面もありますがそれも程度問題です。
場合によっては筑波サーキットにたどり着くのさえ困難な方がおられたかも知
れません。

筑波ドライビングワークショップの開催数を減らすことには抵抗がありました
が、安全に走行してもらうことを目的に中止に踏み切りました。

幸いなことに、申し込みのあった25名の方のうち21名が日程を変更して参
加してくれることになりました。ありがたいことと感謝の気持ちでいっぱいで
す。

2001年筑波ドライビングワークショップも残すところあと7回。参加を考
えられている方はお早めに計画を立てられることをお勧めします。

筑波ドライビングワークショップ開催案内:
http://www.avoc.com/school/program/tdq/rule_tdq2001.htm

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□ 吉田塾 第3回申し込み締め切り

YRSリトリートで開催する吉田塾の2回目も枠いっぱいで無事終えることが
できました。9月29日に開催予定の第3回も定員いっぱいになりましたので
、申し込みを締め切ります。

サーキットではゆっくりと話すことが難しいのですが、吉田塾では時間は存分
にあります。イメージを膨らませるには、サーキットでないほうが都合のよい
時もあります。

吉田塾は過去にYRSのスクールやイベントに参加されたことのない方も大歓
迎です。クルマをお持ちでない方、免許年齢にたっしていない方も歓迎します
。

吉田塾開催案内:
http://www.avoc.com/school/program/retreat/yoshida_shool_of_driving.ht
m

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◎ YRS感謝デー 参加者募集中

サーキットを離れたユイレーシングスクールのイベント第2弾。YRS感謝デ
ーですが入稿時での申し込みは12名。まだ8名の枠があります。

日時:9月23日(日)
場所:千葉県長生郡一宮町
内容:梨狩りとバーベキューと即席ドライビング講座と親睦会と質疑応答
費用:ひとり2000円
定員:20名

場所は茂原サーキットからすぐのところです。

参加を希望される方は、メールの件名(Subject)に「YRS感謝デー
」と記入して申し込んで下さい。

mailto:publisher@avoc.com

注:既に申し込まれた方には間もなく詳細をメールでお知らせします。しばら
くお待ち下さい。

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※ 筑波ドライビングワークアウト 参加者募集中

既にご案内している筑波ドライビングワークアウトですが、現時点で33名の
申し込みがあります。一度に走る台数の上限を18台にしたいので3名の枠し
か残っていませんが、希望される方はお申し込み下さい。

参加費 :17、000円
参加資格:YRS主宰のスクール、イベントに参加された方を優先します。
募集人員:A)コース2Kを走られたことのある方 18名
B)コース2Kを走られたことのない方 18名
走行時間:両グループとも20分のセッションを3回走ります。
集合時間:朝7時(厳守)

申込方法:メールの件名(Subject)に「TDO」と書き本文に氏名と
車両、過去に参加したYRSのイベント名(筑波ドライビングスクール、筑波
ドライビングワークショップ、筑波タイムトライアル、筑波スプリント、筑波
エンデューロのいずれか)を書いてお送り下さい。さらにコース2Kを走られ
たことがあるかどうかも明記して下さい。

折り返し申込方法をメールでお知らせします。

参加希望者が多い場合は先着順とさせていただきます。ご了承下さい。

注:既に申し込まれた方には間もなく詳細をメールでお知らせします。しばら
くお待ち下さい。

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△ 読みました

1冊の本があります。オートバイの魅力と野宿の愉しみを筆者の経験をふまえ
て書き綴ったものです。紀行文が大半を占めますが、その根底には筆者の安全
に対する覚悟がしっかりと流れています。

オートバイと自動車はあらゆる面で異なりますし筆者の生き方を全面的に肯定
することはできませんが、「速さ」と「自由」について十分に考えさせられる
1冊です。

題名:自由に至る旅
作者:花村萬月
発行:集英社(集英社新書)
定価:740円+消費税

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☆ ハウツゥスタート

ここではクルマの速さを安全に引き出すためのヒントを掲載していきます。

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ブレーキの操作でとりあえず経験しておく必要のあるのがタイヤのグリップを
100%減速方向に使うブレーキング。

どんな高性能タイヤでも限界はある。タイヤの性能をキチンと使うためには限
界のあるグリップを「何に使うか」を明らかにした上で操作しなければならな
い。タイヤのグリップの100%をブレーキングに使いたいと希望するなら、
タイヤに減速方向以外のモメンタム(慣性力)を与えないことだ。

逆に言えば、減速方向以外のモメンタム、つまり直進方向以外のモメンタムが
生じる場合は100%のグリップをブレーキングに使えないということを意識
する必要がある。

安全を見極めた上でやるべきだが、とにかく一度ブレーキを思いっきりかけて
みる。思いの他、強い減速度を感じて驚くはずだ。

ただし、思いっきりかけるということはブレーキをロックさせることとイコー
ルではない。タイヤが滑り出せばグリップは低下する。減速度は低下する。そ
して制動距離は伸びる。

ブレーキングの課題は踏力で減速度をコントロールすること。

理由はタイヤのグリップを有効に減速に使うため。


== この項続く ==

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★ コーナーの向こうに 第五話 ラップタイム その9 トム ヨシダ

予選結果は決して良くない。当たり前だ。そんなに簡単に速く走ることができ
たら、自分よりクルマにたくさんのお金をかけ、あるいは懐を気にしつつもい
っぱい走りこんだドライバーに申し訳ないではないか。

モータースポーツは世界で最も不公平なスポーツだ。

たったひとつの優勝を狙いながら、同じレースに参加するクルマの性能が異な
ることはもちろん、ドライバーの経験も同じレベルでは決してない。

同じ車両を使うワンメイクレースですら、限界で走れば個体差が出る。車両規
則の範囲でお金をかければそれだけ「速く」なる。

レースは不公平だ。わかっている。だから結果より「自分の気持ち良さ」が大
事なのだ。絶対的より相対的なのだ、モータースポーツは。結果評価だけでモ
ータースポーツを続けるのは辛い。なにしろ不公平なのだから。だから過程評
価が大事。結果はあとからついてくる。

パドックで念入りに空気圧を調整し、2回目の予選に備える。晴れの舞台を前
に食べたフライドチキンはうまかった。

8、800まで回すと何秒ぐらい速くなるかな?とおぼろげに考えながらクル
マをプリグリッドに進める。いつもの通り早めに身支度してクルマに乗り込む
。何も考えない。いや、考えていない時間が過ぎる。

昨日ピットへ戻って計ったタイヤ温度はきれいに揃っていた。あの走り方でよ
さそうだ。なにしろ、問題はストレートエンドの到達速度。余計なことはしな
くてもいい。

「ピーッ!」笛が鳴る。GT5クラスのコースイン。

2回目の予選はレースのスタートを意識してウォーミングラップを1周にする
。タイヤを丁寧に暖めながらも1周でどれだけグリップが出るか確かめなけれ
ばならない。ローリングラップが1周だったら同じことをしなければならない
のだから。

コースイン。昨日より少し速いペースで走る。が、その分だけステアリングワ
ークに注意を払う。まだステアリングは軽い。スリックタイヤが暖まっていな
い。ウエイビングはしない。スムースな加減速を繰り返し前後の荷重移動でた
いやを暖める。

SCCAで使われているスリックタイヤはバイアス構造。しかもカンチレバー
タイプ。おそらく限界自体はラジアルスリックの方が高いだろうしラップタイ
ムも速いはずだ。が、スリップアングルが大きいだけコントロール性が高い。
だから面白い。

なにしろコントロールが容易だから走りの自由度が高い。スライドしようと修
正はそれほど難しくはない。ただコントロールできるからといってイイカゲン
に走るとタイムが出ない。「キチンと滑らさないと速くはない」。だから面白
い。

だから。SCCAにタイヤを供給しているゴッドイヤーとファイアストーンは
偉い。技術的にはラジアルスリックとかバイアスでももっと性能の良いタイヤ
を作ることはできるだろうが、それをしない。細部は進歩しているのだろうが
、基本的にタイヤの性能はずっと変わらない。同じクルマで走っていれば、速
くなるためにはドライバーが努力する以外にない。

だから。そんな車両規則を作りそれを維持しているSCCAも偉い。ノンプロ
フィットオーガニゼーションのSCCAは対応が役所みたいだから嫌いだ。み
んなも嫌っている。でも、彼らの用意する走る環境には大賛成だ。

いまだに6コーナーを2速で回るか3速にするか迷いながらショートシュート
に入る。さて、要の7コーナー。

立ち上がりでスロットルを瞬間的に開ける。テールが外に流れる。カウンター
を当てる。「まだ暖まっていないせいもあるけど、もっとそおっとだな」。

5速全開のドッグレッグ。加速しながらステアリングを引く。フロントがリニ
アに反応する。ステアリングも軽くはない。「前は暖まっているんだ!」

8、800まで引っぱったせいで確実に最高速は上がっている。その分を差っ
ぴいて、ブリッジのずっと手前でスロットルをそおっと抜く。心もち長めのブ
レーキング。

「なんかクルマが安定しすぎだな!」

坂を下りながら大きく息を吐く。「予選は嫌いだ。見えないもの相手に競争し
ても面白くない!」

フラッグ台で計測開始を告げるグリーンフラッグが激しく振られる。

1コーナー。今度はいつものところでスロットルを抜きいつものところでブレ
ーキに力を加え、いつものところでステアリングを引く。

全てのコーナーをいつもどおり走る。いつもと違うのはエンジンを回しただけ
ブレーキにかける踏力を少し増やしたことだけだ。

7コーナー。ステアリングの戻しとスロットルの踏み込みをシンクロさせて4
輪で外に出て行く感じで加速する。

「いいねぇ。」

3速。4速。5速。これだけしっかり加速できると、実に気持ちいい。

今度はいつものところでスロットルを緩めてブリッジにアプローチ。ちょっと
多めにブレーキング。

1コーナー。「こんなだったよな。」と前の周のブレーキングを思い出しなが
ら、あたるかどうかはわからないけど、気持ち踏力を減らしてブレーキング。

クルマは安定してコーナーに入る。「限界ってもっと高いのかね。でもこんな
もんでいいでしょ。」

計測1周目より2周目。2周目より3周目にブレーキの量を減らしてコーナー
に入る。他はいじらない。「レースで混戦になればいやでもいじんなきゃなら
ないからなぁ。」

タイヤを冷やしすぎてゴムカスを拾わないように、ある程度の速度でピットを
目指す。タイヤ温度。空気圧。どちらも問題なし。問題があるとすれば運転手
の腕ということになる。


−−− この項続く −−−


≪筆者注≫アメリカでフライドチキンを買うときのこと。買う店に限らず「ダ
ークある?」って聞いてみる。ない店もあるがある店もある。ダークはどちら
かというとこくのある肉。事実肉の色が濃い。逆にホワイトは脂肪分の少ない
あっさりとした肉質。カロリーは高いかもしれないが、断然ダークがウマイ。
第一、カロリーを気にするならフライは食べないと思うし。


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※解説用コースレイアウトにあるシケイン(8コーナー)はスポーツカーレー
スの大きな事故をきっかけに作られたもので、全米選手権の時にはなかった。


≪資料≫ ロードアトランタコースレイアウト(解説用):
http://www.na-motorsports.com/Tracks/images/ratlanta/ratl.gif

≪資料≫ ロードアトランタオフィシャルサイト:
http://www.roadatlanta.com/flashintro.htm

≪資料≫ スクラップブック:
http://www.avoc.com/data/scrap/scrap_book.htm
レース用スターレット:02/05/01
ロードアトランタ1コーナー:02/15/01


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